読売新聞社とは何者か?沿革・事業・発行部数・評判を2026年最新解説
読売新聞社は、日本を代表する全国紙「読売新聞」を発行するメディア企業であり、新聞報道だけでなく、デジタルニュース、広告、スポーツ、文化イベント、出版など幅広い事業を展開している。1874年の創刊から150年以上の歴史を持ち、現在は読売新聞グループ本社を中心とする大規模な企業グループを形成している。
2026年現在、読売新聞社を理解するうえで見逃せないのが、紙媒体を取り巻く市場環境の変化だ。新聞の発行部数が減少する一方、読売新聞オンラインの拡充、AIを活用した記事検索、企業向けコンテンツ制作など、新聞社の枠を超えた事業展開が進んでいる。2026年6月には読売新聞のABC部数が500万部を下回り、10月にはマガジンハウスとの共同プロジェクトも始動した。
この記事では、読売新聞社の会社概要、創業者、歴代社長、東京・大阪・西部の3本社体制、関連会社、発行部数の推移、採用条件や社員の口コミまで整理し、2026年時点の企業としての実態を解説する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1: 読売新聞社は1874年創刊。子安峻、本野盛亨、柴田昌吉らによって創設された歴史ある新聞事業を母体とする。 - 要点2: 読売新聞グループ本社を中心に、東京・大阪・西部の3本社と約150の関連企業・団体が連携する総合メディアグループである。 - 要点3: 2026年6月の読売新聞のABC部数は499万7,651部。デジタル化、AI検索、広告・イベント事業の拡大が今後の経営課題となっている。
【会社概要】読売新聞社はどのような組織なのか?

読売新聞社は、単に新聞を印刷して販売する会社ではない。国内外に取材網を持ち、政治・経済・社会・国際・スポーツなどのニュースを発信するとともに、広告、イベント、デジタルサービス、文化事業などを手がける総合メディア企業である。
企業構造を理解する際には、「読売新聞社」と「読売新聞グループ本社」を区別する必要がある。
読売新聞社の基本情報

読売新聞社という名称は、新聞発行を担う東京・大阪・西部の各本社をまとめて指す場合にも使われる。
一方、読売新聞グループ本社は、グループ全体の経営を統括する持株会社として位置づけられている。
2026年時点で確認できる基本情報は次のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新聞創刊 | 1874年11月2日 |
| 創刊地 | 東京都(旧・虎ノ門) |
| グループ中核企業 | 読売新聞グループ本社 |
| 新聞発行会社 | 東京本社・大阪本社・西部本社 |
| グループ本社所在地 | 東京都千代田区大手町 |
| グループ本社代表者 | 山口寿一 |
| 3本社合計従業員数 | 4,204人(2025年4月現在) |
| 基幹7社売上高 | 2,709億円(2024年度) |
| 関連企業・団体 | 約150社・団体 |
従業員数と売上高は、読売新聞東京・大阪・西部の3本社合計および基幹7社の集計であり、グループ全体の連結従業員数や連結売上高とは異なる。
また、資本金も法人ごとに分かれており、読売新聞グループ本社が6億1,320万円、東京本社が10億円、大阪本社と西部本社がそれぞれ1億円となっている。
こうした数字からも、読売新聞社を単一法人として捉えると、企業規模や経営構造を正確に理解できないことが分かる。
読売新聞グループ本社との違い

大きな転換点となったのが、2002年7月の持株会社体制への移行である。
それまでの読売新聞社は、新聞発行とグループ経営を一体的に担っていた。組織再編によって持株会社と新聞発行会社の役割が分離され、現在の企業構造につながっている。
それぞれの役割は次のように整理できる。
- 読売新聞グループ本社:グループ経営、経営戦略、グループ全体の統括
- 読売新聞東京本社:東京を中心とする新聞発行、編集、広告、事業
- 読売新聞大阪本社:関西を中心とする新聞発行、編集、事業
- 読売新聞西部本社:九州を中心とする新聞発行、編集、事業
つまり、読売新聞グループ本社が経営の中枢を担い、3本社が新聞発行などの事業を担う構造だ。
この違いは、採用情報や企業情報を調べる場合にも重要になる。読売新聞社という名称で求人を探していても、実際の雇用法人は東京・大阪・西部のいずれかである場合がある。
【沿革と創業者】1874年の創刊から現在までの歴史
読売新聞の歴史は、明治初期の新聞文化の形成と深く関係している。
創刊当初は、現在のような全国規模の新聞ではなく、一般庶民が理解しやすい情報を届けることを重視した大衆紙だった。
読売新聞の創業者は誰?
読売新聞は、子安峻(こやす・たかし)、本野盛亨(もとの・もりみち)、柴田昌吉の3人によって創刊された。
1874年11月2日、東京・虎ノ門の琴平町にあった日就社から創刊号が発行された。
初代社長に就任したのは子安峻である。
創刊当時の大きな特徴は、漢字に振り仮名を付けた読みやすい紙面だった。漢字教育が十分に普及していなかった時代に、より多くの人が情報に触れられるように工夫されたのである。
また、当初は隔日刊だったが、1875年には日刊紙へ移行した。
この大衆向けの編集方針は、読売新聞の歴史を理解するうえで重要な出発点となっている。国立国会図書館の「近代日本人の肖像」でも、創刊者3人と当初の紙面の特徴が紹介されている。
正力松太郎が読売新聞の発展に果たした役割
読売新聞の発展を語る際に欠かせない人物が、
正力松太郎は1924年に読売新聞社の社長に就任した。
当時の読売新聞は、関東大震災後の経営難などに直面していた。正力は経営再建と積極的な企画展開を進め、新聞の発行部数を大きく伸ばした。
特に知られる取り組みが、スポーツや娯楽を活用した新聞事業の拡大である。
1934年には大日本東京野球倶楽部が創設され、現在の読売ジャイアンツにつながっていく。
日本将棋連盟の歴史資料によれば、正力の社長就任前には約5万5,000部だった発行部数が、1938年には100万部を超えた。
新聞社が報道だけでなく、スポーツや文化を通じて読者との接点を増やす経営モデルは、現在の読売グループにも受け継がれている。
読売新聞社の歴史と歴代社長の主な転換点
読売新聞社の歴代社長には、創業期の子安峻、発展期の正力松太郎、戦後の経営を担った務台光雄、小林與三次、渡辺恒雄などがいる。
持株会社体制に移行した2002年以降は、グループ本社の社長という役職が区別されるようになった。
以下は、歴史上の主要な転換点と経営を担った人物をまとめたものだ。
歴代社長を確認するときに注意したいのは、2002年を境に経営組織の名称と役職が変わっている点だ。
現在の読売新聞グループ本社の代表取締役社長は山口寿一。東京本社、大阪本社、西部本社にはそれぞれ独立した代表者が置かれている。
【3本社体制と関連会社】東京・大阪・西部を結ぶグループ構造
読売新聞社の大きな特徴が、東京・大阪・西部という3本社体制である。
全国紙を安定して発行するためには、東京の本社だけでなく、地域ごとのニュースを取材・編集し、印刷・販売する仕組みが必要になる。
3本社はそれぞれ異なる地域を中心に事業を展開している。
読売新聞東京本社
所在地:東京都千代田区大手町1-7-1
東京本社は、読売新聞グループの中核となる新聞発行会社の一つである。
政治、行政、経済、国際報道など、全国的なニュースの編集・発信を担う重要な拠点となっている。
また、広告事業、デジタルサービス、イベント事業、新聞制作システムなど、幅広い機能を備えている。
東京本社の代表取締役社長は村岡彰敏。大手町の本社にはニュース編集・発信機能のほか、文化施設や社員向けの施設も整備されている。
読売新聞大阪本社
所在地:大阪市北区野崎町5-9
大阪本社は、関西を中心とする新聞発行と報道活動の拠点である。
関西の政治・経済、自治体、地域社会、文化、スポーツなどのニュースを取材し、全国に向けて発信する役割を持つ。
また、地域の企業や団体に対する広告提案、イベントの企画・運営なども担当している。
代表取締役社長は田中隆之。東京本社とは別の法人として事業を展開している。
読売新聞西部本社
所在地:福岡市中央区赤坂1-16-5
西部本社は、九州を中心とする地域報道を担う拠点である。
福岡を中心に、九州各県の政治、経済、災害、地域ニュース、スポーツなどを取材・発信する。
全国紙としての情報網と、地域に密着した取材活動を組み合わせている点が特徴だ。
代表取締役社長は増田雅己である。
読売新聞社の関連会社とグループ企業
読売新聞グループには、新聞以外の分野を担う企業も数多く存在する。
代表的な関連企業・団体は次のとおり。
-
-
-
-
-
-
-
-
これらは事業領域の異なるグループ企業・団体であり、すべてが新聞発行会社と同一法人という意味ではない。
グループの強みは、新聞の取材・報道力だけではない。テレビ、出版、スポーツ、旅行、レジャー、音楽など、複数の分野で生活者との接点を持っていることにある。
例えば、新聞広告とテレビ広告を組み合わせたり、スポーツイベントと関連企業のマーケティングを連動させたりできる。
この企業間の連携こそ、読売新聞社が総合メディアグループとして事業を展開できる理由の一つだ。
【事業内容】新聞・デジタル・広告・イベントの収益構造
読売新聞社の事業は、大きく分けると新聞発行、デジタルメディア、広告、イベント・文化事業、関連ビジネスに整理できる。
1.新聞発行と販売事業
読売新聞社の中心事業は、全国紙「読売新聞」の発行である。
新聞制作には、記者による取材、編集、校閲、紙面制作、印刷、配送、販売店との連携など、多くの工程が必要となる。
採用情報では、全国に約6,500店ある販売店との連携が紹介されている。
購読者から得られる販売収入は、新聞社にとって最大の収入源とされている。紙媒体の発行部数が経営に大きな影響を与えるのは、このためだ。
2.読売新聞オンラインによるデジタル事業
スマートフォンやパソコンからニュースを閲覧できるほか、会員向けの紙面ビューアーや記事検索などの機能も提供している。
特徴的なのは、新聞購読者向けのサービス設計だ。
日本新聞協会のデジタルサービス調査では、読売新聞オンラインの料金体系は本紙購読料のみと整理されている。つまり、新聞購読とデジタルサービスを組み合わせたモデルが採用されている。
一般会員も登録できるが、購読者向けの機能とは利用範囲が異なる。
紙面の配達を受けながら、外出先ではスマートフォンでニュースを読むという使い方ができるため、既存の購読者との関係を維持する役割も担っている。
3.広告・マーケティング事業
広告事業では、新聞広告の販売だけでなく、企業や自治体の課題に応じたマーケティング施策を提案している。
代表的な内容は次のとおり。
- 新聞紙面を利用した広告
- 読売新聞オンラインなどのデジタル広告
- 企業・ブランドの認知度向上施策
- コンテンツマーケティング
- スポーツ・文化イベントとの連動企画
- グループ企業を活用したプロモーション
特に注目したいのは、新聞社が持つ取材力や情報発信力を、企業向けのコンテンツ制作に活用している点だ。
広告主にとっては、新聞という媒体の信頼性だけでなく、読売グループのスポーツ・レジャー・出版分野との連携も活用できる。
4.スポーツ・芸術・文化イベント事業
読売新聞社は、スポーツや文化を通じたイベント事業にも力を入れている。
代表的な取り組みには、次のようなものがある。
- 箱根駅伝
- 読売ジャイアンツ関連のスポーツ事業
- ワールド・ベースボール・クラシック関連事業
- 大型美術展
- 科学展
- 音楽・舞台・コンサート
こうしたイベントは、新聞の購読者以外にも読売ブランドを知ってもらう機会になる。
また、イベントを通じてチケット収入や広告、協賛、関連商品の販売など、複数のビジネスを展開できる。
読売新聞社の事業は、新聞販売だけで収益を確保する構造から、情報発信力とブランドを複数の市場で活用する構造へと広がっている。
【発行部数の推移】2026年に500万部を下回った背景
2026年の読売新聞を語るうえで、避けて通れないのが発行部数の減少である。
長年、日本最大級の発行部数を維持してきた読売新聞だが、新聞市場全体の縮小や購読スタイルの変化を受け、部数は減少傾向にある。
読売新聞の発行部数はどう変化した?
小学館の辞書資料などに掲載されている下期平均部数の推移を見ると、2020年から2025年にかけて次のように変化している。
- 2020年:約738万部
- 2021年:約704万部
- 2022年:約664万部
- 2023年:約618万部
- 2024年:約577万部
- 2025年:約533万部
わずか5年間で約200万部以上の減少となっている。
さらに、2026年6月の日本ABC協会の部数データとして報じられた数字は、次のとおりだ。
2026年6月・読売新聞のABC部数4,997,651部
前年同月比
44万4,899部減
出典:2026年6月度ABC部数の報道資料
この数字は、読売新聞にとって象徴的な節目となった。
なお、ABC部数は第三者機関である日本ABC協会の公査によって確認される販売・配布部数の指標であり、実際に新聞を読んだ人数や世帯数そのものではない。部数の意味を正しく理解するには、この違いを押さえておく必要がある。
なぜ新聞の発行部数が減っているのか?
背景には複数の構造的な要因がある。
第一に、ニュースの入手手段が変わったこと。
かつては新聞が朝の情報収集の中心だった。しかし、スマートフォンやニュースアプリ、SNSの普及によって、速報を無料で確認できる環境が整った。
第二に、新聞購読世帯の変化。
単身世帯の増加や生活スタイルの多様化により、毎日新聞を配達してもらう必要性を感じない人も増えている。
第三に、新聞販売網の維持コスト。
印刷、配送、販売店の運営など、紙媒体にはデジタルサービスとは異なるコスト構造がある。部数が減ると、販売網や印刷設備の維持にも影響が及ぶ。
読売新聞は全国規模の販売網を持つが、その規模を維持するためには、購読者の確保とデジタルへの移行を同時に進める必要がある。
発行部数が減っても読売新聞の影響力は大きい?
発行部数の減少と報道機関としての影響力は、必ずしも同じ速度で変化するわけではない。
読売新聞には、長年の取材網、政治・経済分野の情報収集力、全国的な販売網、スポーツ・文化イベントとの連携といった資産がある。
特に、全国約300の国内総支局・通信部と約30の海外総支局という取材網は、全国紙としての事業基盤を支えている。
ただし、発行部数の減少が続けば、購読料収入や新聞広告の販売環境にも影響する。したがって、デジタルサービスや広告・イベント事業の成長が、今後の経営を左右する要素となる。
【2026年最新動向】AI検索と新規事業で進む総合メディア化
2026年の読売新聞社は、紙の新聞を維持しながら、デジタル技術と企業向けサービスを組み合わせる動きを見せている。
特に注目したいのは、AIを活用した記事検索と、出版社との共同事業である。
2026年9月:「ヨミダス」にAI検索機能を導入
読売新聞東京本社は、2026年9月1日から記事データベース「ヨミダス」にAI検索機能を導入した。
ヨミダスは、1874年の創刊号以降、1,900万本以上の記事を収録するデータベースである。
従来は検索語を入力して記事を探す方式が中心だったが、新しいAI検索では、自然な文章や曖昧な表現から関連する記事を探せるようになった。
例えば、特定の社会問題について文章で質問すると、AIが関連する記事を抽出し、概要を提示する。
ただし、AI検索の対象となる記事は1986年9月1日以降のもの(一部を除く)であり、1874年からの全記事がAI検索の対象になるわけではない。
この取り組みは、新聞社が保有する過去の報道資産を、学校や公共図書館、研究者などが活用しやすくする施策でもある。
2026年10月:「エムワイ編集室」が始動
2026年10月27日には、読売新聞東京本社の「YOMIURI BRAND STUDIO」と、マガジンハウスの「マガジンハウス クリエイティブスタジオ」が共同プロジェクト「エムワイ編集室」を開始した。
両社が持つ強みを組み合わせる取り組みである。
| 参加組織 | 強み |
|---|---|
| YOMIURI BRAND STUDIO | 新聞社の取材力、情報発信力、信頼性 |
| マガジンハウス クリエイティブスタジオ | 雑誌制作の企画力、編集力、デザイン力 |
事業領域は、企業ブランディング、商品プロモーション、コンテンツ制作、イベントなど。
新聞・雑誌・デジタルを横断した企画を通じて、企業と生活者の接点をつくる狙いがある。
これは、読売新聞社が新聞広告の販売にとどまらず、企業のコミュニケーション戦略そのものを支援する事業へ踏み出していることを示す動きだ。
2026年10月:情報発信者の信頼性を確認する仕組み
もう一つ注目されるのが、オリジネーター・プロファイル(OP)に関する取り組みである。
2026年10月27日、読売新聞グループ本社の山口寿一社長は、国際ABC連盟の総会で、インターネット上の記事や広告などの発信者情報を確認する一般向けツールを年内に提供する見通しを示した。
OPは、報道機関や企業などの発信者情報を第三者機関の認証と結びつけ、情報の出所を確認しやすくする技術である。
ニュースサイトやSNSで情報が大量に流通するなか、誰が情報を発信しているのかを判断できる仕組みは、メディア事業者にとっても重要なテーマとなっている。
これら3つの動きを合わせると、2026年の読売新聞社が取り組んでいる方向性が見えてくる。
- 過去の新聞記事をAIで検索しやすくする。
- 新聞社の編集力を企業向けビジネスに活用する。
- インターネット上の情報発信者の信頼性を可視化する。
紙媒体の発行部数が減少するなか、情報を集め、整理し、届ける能力そのものを新しい事業価値に変えようとしている。
【採用・年収・評判】読売新聞社で働く魅力と注意点
読売新聞社への就職や転職を検討する人にとって、気になるのが年収、待遇、職場環境、社員の口コミだろう。
新聞社というと記者職をイメージしやすいが、実際には広告、販売戦略、イベント、DX、技術など多様な職種が存在する。
読売新聞社の採用職種
2027年度採用情報では、主に次の職種が紹介されている。
| 職種 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| 取材記者 | 国内外の取材、ニュース記事の執筆 |
| 写真記者 | 事件・事故・災害・スポーツなどの撮影 |
| ビジネス職(広告) | 企業向け広告・マーケティング提案 |
| 販売戦略 | 新聞販売店との連携、販売網の強化 |
| 事業職 | スポーツ・文化イベントの企画運営 |
| 経営管理 | 人事・総務・経理など |
| 技術総合職 | 新聞制作、印刷、デジタルシステムの開発 |
| DX推進職 | データ活用、新規サービスや事業モデルの開発 |
特に注目したいのは、DX推進職が2022年卒採用から新設されている点だ。
新聞社のデジタル化は、単純に紙面をウェブに掲載するだけでは完結しない。データ分析、システム開発、ユーザーの行動分析、収益モデルの設計など、技術と経営を結びつける人材が必要になる。
記者以外にも活躍できる領域が広がっていることは、就職先としての読売新聞社を考えるうえで重要なポイントである。
読売新聞社の初任給と年収
2026年4月実績として掲載されている新卒初任給は次のとおり。
| 勤務先 | 初任給(月額) |
|---|---|
| 読売新聞東京本社 | 320,078円 |
| 読売新聞大阪本社 | 318,078円 |
| 読売新聞西部本社 | 304,131円 |
1年目の取材記者については、基準外賃金を加えたモデル月収として36万3,340円が掲載されている。これに加えて、条件に応じて月額5万円を上限とする住宅補助がある。
その他の待遇は以下のとおり。
- 昇給:年1回
- 賞与:夏期・冬期
- 年間休日:120日
- 初年度有給休暇:20日
- 地方勤務者向け住宅補助:月額5万円まで
- 入社5年目までの賃貸住宅家賃補助制度あり
採用情報では30歳の平均年収が600万円以上という目安も示されている。
なお、平均年収については、口コミサイトの数字をそのまま会社全体の公式平均として扱うことはできない。職種、役職、勤務地、残業や各種手当によって実際の給与は変わるためだ。
読売新聞社の評判・口コミは?
社員・従業員の口コミを確認する際の参考資料として、Indeedの企業クチコミがある。
2026年10月16日更新の掲載情報では、読売新聞の総合評価は次のようになっている。
Indeed掲載の総合評価3.2
/ 5.0
63件の口コミ
{#each [{name:"勤務時間と残業",v:2.7},{name:"給与と福利厚生",v:2.8},{name:"定着率と昇進",v:2.4},{name:"上司との関係",v:2.5},{name:"企業文化",v:2.7}] as item}
{item.name}
{item.v.toFixed(1)} / 5.0
{/each}
この評価を見ると、勤務時間や企業文化、給与・福利厚生について、必ずしもすべてが高評価というわけではない。
一方、口コミの集計対象には販売店など異なる職種の投稿も含まれる。新聞社の本社勤務社員だけを対象とした評価ではないため、評価をそのまま本社の職場環境に当てはめることはできない。
就職先として検討する場合は、次のような観点で情報を整理するとよい。
魅力を感じやすい人
- 社会的な影響力のある仕事に携わりたい人
- 国内外のニュースや社会問題に関心がある人
- 取材、編集、広告、イベントなどに挑戦したい人
- 大規模な企業グループで幅広い事業に関わりたい人
- デジタル技術をメディア事業に活用したい人
慎重に検討したい人
- 勤務地や勤務時間を柔軟に選びたい人
- 定型的で予測しやすい仕事を希望する人
- 報道現場での突発的な対応を避けたい人
- 職種変更や組織内の調整を好まない人
特に記者職は、事件・事故・災害などの発生時に迅速な対応が求められる。仕事のやりがいだけでなく、働き方や勤務地の条件まで確認することが大切だ。
【プロの結論】読売新聞社の強みと今後の経営課題
読売新聞社の企業価値を考えるとき、発行部数だけで評価するのは不十分である。
もちろん、2026年6月に500万部を下回ったことは、新聞事業にとって大きな節目だ。販売収入と広告収入を支えてきた紙媒体の縮小は、経営にとって無視できない課題である。
しかし、読売新聞社には、150年以上にわたって蓄積してきた取材網、新聞記事のアーカイブ、全国的なブランド、販売ネットワーク、スポーツ・文化イベントの企画力がある。
これらは、単独のニュースサイトや一般的な広告代理店には簡単に再現できない資産だ。
今後の評価で特に注目すべきなのは、次の3点である。
第一に、デジタル事業がどこまで収益源として成長するか。
読売新聞オンラインやヨミダスのAI検索は、紙媒体のコンテンツを新しい利用方法へと展開する取り組みだ。今後は利用者数だけでなく、デジタルサービスの収益性が重要になる。
第二に、グループ企業との連携が新しいビジネスを生み出せるか。
日本テレビ、読売巨人軍、中央公論新社、よみうりランドなどとの連携は、新聞社単独では実現しにくい事業展開を可能にする。2026年のマガジンハウスとの協業も、その方向性を示している。
第三に、報道機関としての信頼性を維持できるか。
ニュースの発信者が増え、AIによるコンテンツ生成が広がるほど、情報の正確性や出所の透明性が重要になる。OPのような取り組みも、こうした課題への対応として注目される。
読売新聞社の本質は、新聞を発行する企業というだけではない。ニュースを収集し、編集し、社会に届ける能力を、デジタル、広告、スポーツ、文化、出版などの領域に展開する企業グループである。
【読売新聞社に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:読売新聞社の創業者は誰ですか?
読売新聞は1874年11月2日、子安峻、本野盛亨、柴田昌吉の3人によって創刊されました。初代社長は子安峻です。
Q2:読売新聞社と読売新聞グループ本社は同じ会社ですか?
同じではありません。読売新聞グループ本社はグループ経営を統括する持株会社で、新聞の発行は東京・大阪・西部の各本社が担っています。
Q3:読売新聞社の関連会社には何がありますか?
日本テレビ放送網、讀賣テレビ放送、読売巨人軍、中央公論新社、報知新聞社、よみうりランド、読売旅行などがあります。関連企業・団体は約150に及びます。
Q4:読売新聞の2026年の発行部数は何部ですか?
2026年6月のABC部数は4,997,651部です。前年同月から444,899部減少し、500万部を下回りました。
Q5:読売新聞オンラインは無料で利用できますか?
一般会員として無料登録できるほか、新聞購読者は本紙購読料の範囲で読者会員向けのサービスを利用できます。紙面ビューアーなど、利用できる機能には会員区分による違いがあります。
Q6:読売新聞社の平均年収はいくらですか?
公式の平均年収を一律に示す数字と、口コミサイトの推計値は区別する必要があります。2026年4月実績の新卒初任給は東京本社が320,078円、大阪本社が318,078円、西部本社が304,131円です。
まとめ:読売新聞社は紙からデジタルへ進化する総合メディア企業
読売新聞社は1874年の創刊以来、日本の新聞文化とともに発展してきた企業である。
子安峻らによる創業、正力松太郎による経営拡大、2002年の持株会社体制への移行を経て、現在は読売新聞グループ本社を中心に約150の関連企業・団体を擁する大規模なメディアグループとなっている。
2026年には新聞の発行部数が500万部を下回る一方、ヨミダスのAI検索、マガジンハウスとの共同事業、情報発信者の信頼性を確認する技術など、新しい取り組みも進んでいる。
今後の読売新聞社を評価する際には、新聞の発行部数だけでなく、デジタル事業の収益性、広告・イベント事業の成長、グループ会社間の連携、そして報道機関としての信頼性を総合的に見る必要がある。
150年以上の歴史を持つ新聞社が、次の時代にどのような総合メディア企業へ変化していくのか。2026年は、その方向性を判断する重要な転換期となっている。