【JC・JK流行語大賞とモデルプレス流行語大賞】2つの調査から見える2026年のトレンド

目次

2026年の流行語を分析するうえで、若年層のトレンドを扱うJC・JK流行語大賞と、幅広い読者を対象とするモデルプレス流行語大賞は、異なる視点を提供している。

JC・JK流行語大賞2026上半期は6月29日に発表

新語流行語大賞ノミネート

株式会社AMFが発表した「JC・JK流行語大賞2026上半期」は、ヒト・モノ・コンテンツ・コトバの4部門で構成されている。

全国の女子中学生・女子高校生1,000人を対象としたアンケートと、JCJK調査隊によるトレンド調査を反映した内容だ。

各部門の1位は次のとおり。

  • ヒト部門:モナキ
  • モノ部門:Mellojoy
  • コンテンツ部門:setlog
  • コトバ部門:ワホー

特に興味深いのは、昔のコンテンツが再び若者の間で流行している点だ。ワホーは2014年の動画が約11年後に再発見されたもの。コンテンツ部門でも、2012年のサカナクションの楽曲「夜の踊り子」が再び注目された。

新しいものを次々に消費するだけではなく、過去の動画や音楽をSNSで再解釈する動きが2026年上半期の特徴になっている。

モデルプレス流行語大賞2026上半期は約1万8,000件の回答

モデルプレスは2026年6月18日、読者アンケートを基にした上半期の流行語20語を発表した。

調査期間は4月27日から5月17日までで、回答数は17,978件。読者アンケートに編集部の審査を加えて選定している。発表に関するX投稿は1,400万以上のインプレッションを記録した。

注目したいのは、JC・JK流行語大賞と共通する言葉が複数あることだ。

  • ワードの流行が複数の世代に広がる可能性を示す「モナキ」
  • 若者文化とネットミームを結ぶ「フレネミー」
  • スポーツの話題を一般層に届けた「りくりゅう」
  • 社会問題を身近な言葉に変えた「ナフサ不足」
  • 音楽とSNSの相乗効果を示す「ば・く・れ・つ♡」

一方、両ランキングは同じ基準で作られているわけではない。JC・JK流行語大賞は女子中高生のトレンドに焦点を当て、モデルプレスは読者アンケートと編集部審査を組み合わせている。

そのため、どちらかの1位がそのまま新語・流行語大賞の年間大賞になるわけではない。両ランキングは、異なるコミュニティで言葉がどの程度浸透しているかを知るための参考資料として見るのが適切だ。

【新語・流行語大賞の選考基準】自由国民社と現代用語の基礎知識2027の関係

新語・流行語大賞は、単純なSNSの投稿数や検索回数を競うランキングではない。

1984年に自由国民社が始めた年間恒例の賞で、時代を象徴する言葉を選び、その年の社会や文化を振り返る役割を持っている。現在は『現代用語の基礎知識』の編集長と各分野の選考委員が関わり、ノミネート語と受賞語を決める仕組みだ。

選考対象はどのように決まる?

選考対象となるのは、前年12月から当年11月までの1年間に広く世間の関心を集めた新語や流行語だ。

2025年の選考過程について報じた文春オンラインなどの取材記事によると、『現代用語の基礎知識』に収録された言葉を土台に、編集部や事務局が候補を整理し、選考委員が追加・検討・採点を行う。最終的には選考会で議論し、30語に絞り込む流れとなっている。

選考で重視されるのは、主に次のような視点だ。

  • 社会への浸透度:一部のファンや特定のコミュニティだけでなく、どの程度広い層に知られているか。
  • 時代性:その年の政治、経済、スポーツ、文化などを象徴しているか。
  • 話題性:テレビや新聞、ネットニュースなどで繰り返し取り上げられたか。
  • 言葉としての印象:その年の出来事や人々の感情を端的に表現できているか。
  • 社会的な意味:一時的な話題を超えて、時代を振り返る際に意味を持つ言葉か。

選考委員を務めた辛酸なめ子氏の説明でも、言葉がどの程度の層に広がったか、ネガティブな言葉をどこまで残すかといった点が検討材料として挙げられている。

現代用語の基礎知識2027は2026年の選考とどう関係する?

2026年の選考を理解するうえで重要なのが、自由国民社が発行する『現代用語の基礎知識2027』だ。

この書籍は2026年の出来事や社会の動きを記録する翌年版の年鑑で、書店の商品情報では2026年11月上旬の刊行が予定されている。学参ドットコムの商品情報では11月2日発行予定と案内されている。

ここで押さえたいのは、書籍と賞の関係だ。『現代用語の基礎知識』は単なる関連書籍ではなく、選考対象となる言葉を集める重要な基盤になっている。

2025年のノミネート30語についても、自由国民社の説明では『現代用語の基礎知識2026』に掲載された言葉から選ばれたとされている。この方式を踏まえると、2026年の候補を考える際には『現代用語の基礎知識2027』の内容にも注目したい。

年間大賞とトップテンは同じ意味ではない

もう一つ誤解されやすいのが、年間大賞とトップテンの関係だ。

12月の発表では、まずトップテンに選ばれた10語が公表され、その中から年間大賞が選ばれる。つまり、ノミネート30語から一気に年間大賞が決まるわけではない。

さらに、トップテンの10語には順位が付けられていない。選考の仕組み上、トップテンはそれぞれが受賞語として扱われ、年間大賞はその中から代表として選ばれる。

【新語・流行語大賞の歴代受賞一覧】過去の大賞から2026年を読み解く

2026年の候補を考える際には、歴代の年間大賞がどのような言葉を選んできたのかを振り返ることも大切だ。

1984年に始まったこの賞は、時代によって社会問題、政治、スポーツ、テレビ番組、音楽など、さまざまな分野の言葉を取り上げてきた。

近年の歴代年間大賞

  • 2025年:「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」
  • 2024年:「ふてほど」
  • 2023年:「アレ(A.R.E.)」
  • 2022年:「村神様」
  • 2021年:「リアル二刀流/ショータイム」
  • 2020年:「3密」
  • 2019年:「ONE TEAM」
  • 2018年:「そだねー」
  • 2017年:「インスタ映え」「忖度」

これらの受賞語を見ると、時代を象徴する出来事が言葉として定着していく過程が分かる。2020年の「3密」は感染症対策を象徴し、2021年の「リアル二刀流/ショータイム」は大谷翔平選手の活躍を表現した。2023年の「アレ」は阪神タイガースの優勝をめぐる言葉として広く知られた。

2024年の「ふてほど」はドラマ『不適切にもほどがある!』の略称。2025年は高市早苗首相の発言を含む言葉が年間大賞となり、政治の動きが選考結果に強く反映された。

歴代受賞語から分かる3つの傾向

1. スポーツは幅広い世代に届きやすい

「リアル二刀流/ショータイム」「村神様」「アレ」「そだねー」など、スポーツを起点とする言葉は歴代の年間大賞にも多く見られる。競技そのものに詳しくない人にも伝わるニュース性や、選手・チームの活躍が言葉の普及を後押しするためだ。

この傾向から考えると、五輪で歴史的な結果を残した「りくりゅう」は2026年の候補として注目度が高い。

2. 社会問題は流行の期間が短くても候補になり得る

「3密」「忖度」「裏金問題」などは、楽しい流行語とは異なる性質を持つ。日常会話で使われる頻度だけでなく、その言葉が社会の何を象徴していたかが評価につながる。

2026年の「ナフサ不足」も、供給網や物価、製造業、食品包装など複数の分野に関係する社会的な話題として注目される。

3. SNS発の言葉も社会的な広がりがあれば有力

「インスタ映え」や「うっせぇわ」など、ネットや若者文化から生まれた言葉が広く知られるようになった例もある。2026年の「ワホー」や「〇〇で滅」も、若者文化を象徴する言葉として候補入りする可能性を考えられる。

ただし、SNSで一時的に話題になったことと、年間を通じて社会に浸透したことは同じではない。最終的には選考委員による評価が必要になる。

【新語流行語大賞ノミネートに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:新語・流行語大賞2026のノミネート発表日はいつですか?
A1:2026年10月30日時点では公式発表日は未定です。2021年から2025年までの実績は11月2日~5日に集中しているため、11月第1週が有力な目安です。

Q2:2026年のノミネート30語はもう発表されていますか?
A2:いいえ。10月30日時点では公式候補30語は未発表です。りくりゅう、ナフサ不足、ワホーなどは上半期のランキングや社会的な話題を基にした予想候補であり、正式決定した言葉ではありません。

Q3:新語・流行語大賞2026の年間大賞はいつ決まりますか?
A3:例年は12月初旬に年間大賞とトップテンが発表されます。2025年は12月1日、2024年は12月2日でした。2026年の正式日程は今後の発表を確認する必要があります。

Q4:JC・JK流行語大賞と新語・流行語大賞は同じ賞ですか?
A4:別の賞です。JC・JK流行語大賞は女子中高生のトレンドを中心に調査するもので、新語・流行語大賞は自由国民社と『現代用語の基礎知識』を基盤に選考する年間賞です。

Q5:『現代用語の基礎知識2027』はいつ発売されますか?
A5:書店の商品情報では2026年11月上旬の刊行が予定されています。学参ドットコムでは11月2日発行予定と案内されています。2026年の新語・流行語大賞とあわせて注目したい書籍です。

Q6:ノミネートされた30語はすべて年間大賞の候補ですか?
A6:年間大賞はノミネート30語から選ばれるトップテンの中から決まります。30語すべてが年間大賞になるわけではありません。また、トップテンの中に順位はありません。

まとめ:新語・流行語大賞2026は11月初旬の発表に注目

2026年10月30日時点で、新語・流行語大賞の公式ノミネート30語はまだ発表されていない。過去の傾向からは11月第1週が有力な発表時期となり、12月初旬には年間大賞とトップテンの発表が見込まれる。

候補予想で特に注目したいのは、冬季五輪で歴史的な金メダルを獲得した「りくりゅう」、生活や産業に影響を及ぼした「ナフサ不足」、若者文化を象徴する「ワホー」の3つだ。

さらに、モナキやタゴサク構文、ボンドロ、フレネミーなど、音楽・映像・SNSを起点とする言葉も2026年上半期を振り返るうえで欠かせない。

【プロの結論】

2026年の流行語を見極めるポイントは、単純なバズの大きさではなく、言葉がどれだけ異なる世代やコミュニティに浸透したかにある。

若者の間で爆発的に流行した言葉が選ばれるのか、それともスポーツや経済など日本全体に影響を与えた出来事が選ばれるのか。2026年は、その両者が競い合う興味深い年になりそうだ。

正式なノミネート30語が公表された際には、今回の予想候補との一致や、選外となった話題にも注目したい。11月の公式発表と12月の年間大賞発表が、2026年の世相を振り返る重要な節目となる。