【2025年流行語大賞】年間大賞は高市早苗首相の決意を表す言葉
年間大賞に選ばれたのは、次のフレーズです。
働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相

受賞者:高市早苗内閣総理大臣
この言葉が生まれたのは、2025年10月4日。自民党総裁選で勝利した高市早苗氏が、新総裁として行った勝利演説だった。
高市氏は、党の立て直しに向けて全員参加で取り組む姿勢を示し、自身も懸命に働くという決意を表明した。
「私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります」
この発言は、従来の働き方改革やワークライフバランスを重視する社会の流れとの対比でも大きな注目を集めた。力強い決意として受け止める声がある一方、長時間労働を連想させるとして賛否も生まれた。
その後、2025年10月21日、高市氏は第104代内閣総理大臣に指名された。日本初の女性首相の誕生という歴史的な出来事と結びついたことで、「女性首相」という言葉も含めて年間大賞に選ばれた背景が理解できる。
なぜ年間大賞に選ばれたのか
選考理由では、発言の強烈なインパクトが注目された。
特に、働き方改革が進められてきた時代に、政治のトップが「働いて、働いて」と繰り返したことは、社会に大きな問いを投げかけた。
単に言葉が面白かったからではない。政治の転換、女性の政治参加、労働観、リーダーシップといった複数のテーマが、一つのフレーズに凝縮されていたのである。
なお、高市首相は年間大賞の発表時、働き過ぎを奨励する意図ではない旨を説明している。発言のインパクトと、発言者が伝えたかった政策的な意図は分けて考える必要がある。
【2025年流行語大賞トップ10】年間大賞以外の9語と受賞者一覧
2025年12月1日に発表されたトップ10には、政治、国際経済、気候変動、食料問題、エンタメなど、幅広い分野の言葉が選ばれた。
以下は、年間大賞を含むトップ10と、それぞれの受賞対象・背景をまとめたものだ。年間大賞以外について、順位を示すランキングではない。
トップ10で特に注目したい3つのポイント
1.政治と国際経済が存在感を示した
年間大賞の高市首相関連の言葉に加え、「トランプ関税」「オールドメディア」も選ばれた。
国内政治だけでなく、米国の通商政策やニュースの受け取り方まで、2025年の社会的関心が広く反映されている。
2.生活に直結する問題が選ばれた
「古古古米」「緊急銃猟/クマ被害」「二季」は、いずれも日々の暮らしに関係する言葉だ。
食料価格、地域の安全、気候変動という、簡単には解決できない課題がランキングに表れた。
3.エンタメとSNS発の現象も強かった
「国宝」「エッホエッホ」「ミャクミャク」は、テレビや新聞だけではなく、映画館やSNS、イベント会場など、異なる場所から広がった言葉である。
2025年のトップ10は、政治ニュースとネットカルチャーが同じ土俵で評価された点にも特徴がある。
なお、トップ10とは別に、選考委員特別賞として長嶋茂雄氏の愛称「ミスタープロ野球」も選ばれた。年間大賞やトップ10と混同しないようにしたい。
【ノミネート30語一覧】2025年を象徴した候補を全掲載
2025年11月5日、年間大賞の発表に先立ち、ノミネート30語が公表された。
候補は五十音順で、政治・経済、社会問題、エンタメ、食文化、若者文化などにまたがっている。
2025年新語・流行語大賞ノミネート30語
全30語・五十音順
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出典:『現代用語の基礎知識』選「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」ノミネート発表
ノミネート30語をジャンル別に見ると?
30語を社会的な背景から整理すると、2025年の特徴がさらに見えやすくなる。
政治・経済・社会問題
- オールドメディア
- オンカジ
- 企業風土
- 緊急銃猟/クマ被害
- 古古古米
- 7月5日
- 戦後80年/昭和100年
- トランプ関税
- 二季
- 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
- 物価高
- フリーランス保護法
エンタメ・芸能・ネット文化
- エッホエッホ
- 国宝(観た)
- 卒業証書19・2秒
- チャッピー
- チョコミントよりもあ・な・た
- 長袖をください
- ビジュイイじゃん
- ひょうろく
- ほいたらね
ライフスタイル・食・ファッション
- おてつたび
- ぬい活
- 平成女児
- 麻辣湯
- 薬膳
- リカバリーウェア
国際・文化・キャラクター
- 教皇選挙
- ミャクミャク
- ラブブ
※上記は記事内で理解しやすくするための独自分類。公式のジャンル分けではない。
トップ10に入らなかった候補にも注目
ノミネート30語のうち、トップ10入りを逃した言葉にも、2025年らしい現象が表れている。
「チャッピー」はChatGPTの愛称で、生成AIが日常会話や相談、仕事などに浸透したことを象徴する言葉だ。
「ぬい活」は、ぬいぐるみを持ち歩いたり、旅行先で写真を撮ったり、服を手作りしたりする活動。推し活とSNS文化の広がりが背景にある。
「ラブブ」は香港出身のデザイナー、カシン・ローンが生み出したキャラクターで、海外のポップカルチャーと日本の若者文化を結びつけた。
また、「平成女児」は、平成初期から中期の子ども文化を現在の20~30代が懐かしむ動き。「リカバリーウェア」は、休息や睡眠の質に関心を持つ人々の需要を映した言葉だった。
【2025年の話題語を深掘り】ミャクミャク・古古古米・二季の背景
ノミネート語を眺めると、単なる言葉の流行ではなく、社会の変化を象徴する出来事がいくつも浮かび上がる。
ミャクミャク:大阪・関西万博の顔から人気キャラクターへ
「ミャクミャク」は、2025年大阪・関西万博の公式キャラクターだ。
独特な形状と色彩を持つキャラクターとして登場当初は好みが分かれたが、万博開催を通じて認知度が高まり、ぬいぐるみやキーホルダーなどの関連グッズも人気を集めた。
興味深いのは、最初から万人受けするデザインだったわけではない点だ。特徴的なビジュアルがSNSで話題になり、繰り返し目にすることで愛着を持つ人が増えた。
この現象は、キャラクターの人気が広告や第一印象だけで決まるのではなく、イベント体験やファンによる発信によって育つことを示している。
古古古米:令和の米騒動と備蓄米への関心
「古古古米」は、2025年の食料問題を象徴した言葉だ。
コメ価格の高騰によって、消費者の間で米の購入負担が大きな問題になった。政府は価格を抑えるため備蓄米の放出を進め、その中で注目されたのが「古古古米」という呼び方だった。
備蓄米は収穫からの経過年数によって呼び方が変わる。「古米」「古古米」「古古古米」といった区分が、普段はあまり意識されない形で消費者の目に触れるようになった。
この言葉が注目された理由は、単なる珍しい名称ではない。食卓に欠かせないコメの価格と供給が、国民生活に直結する問題になったからだ。
また、備蓄米に対しては、味や品質、保存状態、調理方法などにも関心が集まった。食料安全保障と家計の問題が、一つの言葉に凝縮されている。
トランプ関税:日本の暮らしにも関わる国際経済の言葉
「トランプ関税」は、米国のドナルド・トランプ大統領が進めた関税引き上げ政策を指す。
関税は国同士の貿易に関係する専門用語に見えるが、実際には輸出企業の競争力、製造業の生産コスト、商品の価格、為替や投資などにも影響する。
2025年は米国の政策転換によって各国が対応を迫られ、日本でも経済への影響が大きな関心事となった。
「トランプ関税」がノミネートされ、さらにトップ10入りしたのは、国際政治・経済の動きが国内のニュースや生活実感と密接につながっていたことの表れだ。
二季:春と秋が短くなるような気候への実感
「二季」は、従来の春夏秋冬という四季の感覚が薄れ、夏と冬の二つの季節が長く続くように感じられる状況を表現した言葉だ。
2025年も酷暑が大きな話題となり、春や秋の過ごしやすい期間が短く感じられることへの関心が高まった。
ただし、「二季」は気象庁が日本の季節を正式に二つに分類したという意味ではない。気候の変化を日常感覚で表した表現である。
この言葉が注目された背景には、猛暑による健康リスク、農業への影響、電力需要、衣替えや旅行の計画など、生活のさまざまな場面で季節の変化を感じる人が増えたことがある。
オールドメディア:情報をどこから受け取るかという問題
「オールドメディア」は、新聞やテレビなど、従来型の報道機関を指す際に使われた言葉だ。
SNSや動画プラットフォームが情報源として定着したことで、従来の報道機関とネットメディアの関係が議論されるようになった。
ただし、オールドメディアという表現そのものが、新聞やテレビの報道内容がすべて間違っていることを意味するわけではない。
SNSにも誤情報や切り抜きによる文脈の欠落がある。重要なのは、情報の発信元、根拠、取材過程、訂正履歴を確認することだ。
2025年は、情報の内容だけでなく、誰がどのような経路で発信しているのかも問われた一年だった。
【新語・流行語大賞の選考基準】現代用語の基礎知識と自由国民社の役割
新語・流行語大賞は、単純にSNSで話題になった回数を競うランキングではない。
主催する自由国民社と『現代用語の基礎知識』が関わり、その年の新しい言葉や社会的な出来事を選考委員会が検討する仕組みだ。
現代用語の基礎知識とは?
発行:自由国民社
政治、経済、国際情勢、科学、文化、スポーツ、ジェンダーなど、その時代を理解するための用語を収録する年鑑。
2025年のノミネート30語は、2025年11月5日に刊行された『現代用語の基礎知識2026』に掲載された言葉をベースに選ばれた。
つまり、2025年の流行語大賞は、2025年の出来事を2026年版の用語集と結びつけて振り返る仕組みになっている。
選考はどのように進むのか
2025年の選考過程については、選考関係者への取材で具体的な運営方法が明かされている。
- 『現代用語の基礎知識』に収録された用語をベースに候補を抽出する。
- 編集部が候補を絞り込み、選考委員会で議論する。
- 選考委員は事前に候補を採点する。
- 選考会当日に意見を交わし、ノミネート語や受賞語を決定する。
2025年の選考委員には、講談師の神田伯山、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子、お笑い芸人のパトリック・ハーラン、俳優・エッセイストの室井滋、漫画家のやくみつる、『現代用語の基礎知識』編集長の大塚陽子らが参加した。
委員それぞれの専門分野や情報源が異なるため、同じ言葉でも評価が分かれる。選考委員のパトリック・ハーラン氏も、候補となった新語をすべて把握している委員はいなかったという趣旨の選評を公表している。
流行語大賞は何を評価するのか
選考のポイントは、大きく分けると次の3つに整理できる。
1. 社会的な話題性: その年に多くの人が関心を持った出来事や現象を表しているか。
2. 言葉としてのインパクト: 印象に残り、会話や報道などで使われたか。
3. 時代の象徴性: その言葉を見たときに、当時の社会や出来事を思い出せるか。
この3点は選考の特徴を理解するための整理であり、公式の点数配分や数値化された採点基準ではない。
そのため、検索数が多い言葉が必ず年間大賞になるわけではない。短期間だけ爆発的に流行した言葉と、社会問題を長く象徴する言葉では、評価の意味合いも違ってくる。
【歴代流行語大賞一覧】1984年から2025年までの変遷
新語・流行語大賞は、1984年に始まった。
初期の1984~1990年は「新語部門」と「流行語部門」に分かれ、それぞれの金賞が選ばれていた。1991年から年間大賞が設けられ、現在につながる制度へと変化している。
1984~2010年:時代を映す言葉の変化
初期には、テレビ番組や出版、社会現象に関係する言葉が目立った。
- 1984年:オシンドローム/まるきん・まるび
- 1985年:分衆/イッキ!イッキ!
- 1986年:究極/新人類
- 1987年:マルサ/懲りない○○
- 1988年:ペレストロイカ/今宵はここまでに
- 1989年:セクシャルハラスメント/オバタリアン
- 1990年:ファジィ/ちびまる子ちゃん
1991年以降の年間大賞では、政治、スポーツ、テレビドラマ、芸能などが幅広く選ばれるようになった。
特に印象的なのは、1994年の「すったもんだがありました」「イチロー」「同情するならカネをくれ」、1995年の「無党派」「NOMO」「がんばろうKOBE」、1996年の「自分で自分をほめたい」「メークドラマ」などだ。
2000年代には「おっはー」「IT革命」「タマちゃん」「なんでだろう~」「チョー気持ちいい」「イナバウアー」「政権交代」などが年間大賞に選ばれている。
2011~2025年:SNS・スポーツ・政治が混在する時代
2010年代以降は、スポーツの名場面やテレビ番組、SNSでの拡散が受賞語に強く影響するようになった。
- 2011年:なでしこジャパン
- 2012年:ワイルドだろぉ
- 2013年:今でしょ!/お・も・て・な・し/じぇじぇじぇ/倍返し
- 2014年:ダメよ~ダメダメ/集団的自衛権
- 2015年:爆買い/トリプルスリー
- 2016年:神ってる
- 2017年:インスタ映え/忖度
- 2018年:そだねー
- 2019年:ONE TEAM
- 2020年:3密
- 2021年:リアル二刀流/ショータイム
- 2022年:村神様
- 2023年:アレ(A.R.E.)
- 2024年:ふてほど
- 2025年:働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
近年の受賞語から分かる3つの傾向
政治・社会問題を象徴する言葉が増えた
2020年の「3密」、2017年の「忖度」、2025年の「女性首相」など、社会全体が直面した問題や政治的な変化が受賞語になっている。
スポーツの活躍が言葉を生み出している
「リアル二刀流/ショータイム」「村神様」「アレ」など、選手や監督の活躍をきっかけに生まれた言葉も多い。
SNSによって流行の発生源が多様化した
「インスタ映え」や「ぬい活」に象徴されるように、個人の発信が大きな流行につながるようになった。
2025年の選考関係者も、テレビだけでなくTikTokなどのSNS発の言葉が増えたこと、スポーツ関連の候補が少ない珍しい年だったことを指摘している。
【プロの結論】2025年の流行語大賞から読み解く2026年の社会
2025年の年間大賞を振り返る際に、注目すべきなのは「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という発言だけではない。
トップ10全体を見ると、政治、経済、食料、気候、メディア、エンタメという異なる分野の問題が、一つの年の中で同時に存在していたことが分かる。
特に重要なのは、次の3つの視点だ。
1.年間大賞は社会全体の意見を代表する投票結果ではない
流行語大賞は、全国民が投票して決める人気ランキングとは異なる。
選考委員会が言葉の社会的な意味や話題性を議論して選ぶ賞であり、年間大賞への評価と、個人がその言葉を好きかどうかは別の問題だ。
そのため、「自分の周囲では聞かなかった」という感想だけで、選考結果が不自然だと判断することはできない。
2.流行語は社会の明るい面だけを映すものではない
「ミャクミャク」「エッホエッホ」のように楽しさや親しみを感じさせる言葉がある一方、「古古古米」「トランプ関税」「クマ被害」のように不安や課題を象徴する言葉もある。
流行語を読み解くときには、単純な人気だけではなく、その言葉が生まれた社会的な背景まで見る必要がある。
3.2026年以降も残る言葉に注目する
2025年の候補の中には、一時的なブームで終わる言葉と、社会の課題を継続的に表す言葉が混在している。
「二季」「物価高」「フリーランス保護法」「オールドメディア」などは、2025年の一時的な話題にとどまらず、今後も議論される可能性があるテーマだ。
一方、「長袖をください」「ビジュイイじゃん」などは、特定の番組や楽曲、SNS文化との関係から理解すると、その年の空気感がよく分かる。
流行語大賞を深く楽しむ判断基準は、言葉の知名度だけでなく、社会に何を残したかを見ること。 それが歴代の受賞語を比較するときにも役立つ。
【去年の流行語大賞】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:去年の流行語大賞は何ですか?
2026年から見た去年、つまり2025年の年間大賞は「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」です。高市早苗首相が自民党総裁選の勝利演説で述べた言葉です。
Q2:2025年の流行語大賞はいつ発表されましたか?
2025年12月1日です。ノミネート30語は同年11月5日に発表されました。
Q3:2025年の流行語大賞トップ10には何が選ばれましたか?
年間大賞のほか、「トランプ関税」「エッホエッホ」「緊急銃猟/クマ被害」「国宝(観た)」「古古古米」「戦後80年/昭和100年」「二季」「ミャクミャク」「オールドメディア」が選ばれました。
Q4:2025年のノミネート30語はすべてトップ10に入ったのですか?
いいえ。30語の候補からトップ10が選ばれています。「チャッピー」「ラブブ」「麻辣湯」「ぬい活」「長袖をください」などはノミネートされましたが、トップ10には入りませんでした。
Q5:新語・流行語大賞は誰が決めていますか?
自由国民社が発行する『現代用語の基礎知識』をベースに、編集部と選考委員会が候補を検討し、年間大賞とトップ10を決定します。単純なSNS投票や検索数だけで決まる仕組みではありません。
Q6:2024年の流行語大賞は何でしたか?
2024年の年間大賞は「ふてほど」です。TBS系ドラマ『不適切にもほどがある!』の略称が選ばれました。
まとめ:去年の流行語大賞は2025年の社会を映す重要な記録
2026年に振り返る去年の流行語大賞は、2025年の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」だった。
発表日は2025年12月1日。トップ10には「ミャクミャク」「古古古米」「トランプ関税」「二季」「国宝(観た)」など、政治から生活、文化までを象徴する言葉が選ばれた。
ノミネート30語を見渡すと、2025年は日本初の女性首相の誕生、米価の高騰、気候変動への関心、大阪・関西万博、映画やSNS発のブームなど、さまざまな出来事が重なった一年だったことが分かる。
新語・流行語大賞は、単なる年末の話題づくりではない。その年に何が注目され、何が社会の課題となり、どんな文化が広がったのかを振り返る手がかりでもある。
2025年の受賞語を2026年の今読み返すと、当時のニュースや生活の変化が、より鮮明に見えてくる。
主な参考資料:自由国民社『現代用語の基礎知識』、首相官邸、TBS NEWS DIG、テレビ朝日ニュース、ORICON NEWS、文春オンライン。