【メキシコ移籍後の経歴】2024~2026年の成績とキャリアの転換点
安楽智大の野球人生は、済美高校時代の甲子園での活躍、楽天での中継ぎ投手としての成長、そしてメキシコでの再出発という3つの段階に分けられます。
済美高校の怪物右腕から楽天のドラフト1位へ

安楽は1996年11月4日生まれ、愛媛県出身の投手です。
高校時代は済美高校のエースとして活躍。2013年春の選抜高校野球大会ではチームを準優勝に導きました。特に注目されたのが、5試合で772球を投げたスタミナです。
最速157キロの速球を武器に世代を代表する投手として評価され、2014年のドラフト会議では東北楽天ゴールデンイーグルスから1位指名を受けました。東京ヤクルトスワローズとの2球団競合の末に楽天が交渉権を獲得しています。
プロ入り後は先発投手として経験を積み、2020年には中継ぎへ本格的に転向。2021年からは救援陣の一角として定着し、登板数を伸ばしていきました。
メキシカンリーグでの3年間の成績比較
安楽の海外移籍後の成績を整理すると、投手としての役割と評価が変化してきたことが分かります。
2024年は最多ホールド、2025年には最優秀救援投手

メキシコ移籍1年目の2024年は47試合に登板し、1勝2敗、防御率3.50、4セーブを記録しました。
特筆すべきは20ホールドです。救援投手としてチームの勝利に貢献し、リーグ最多ホールドのタイトルを獲得しました。初年度からオールスターにも選出されています。
2025年には、さらに役割が変化します。
抑え投手として起用され、47試合で22セーブ、防御率2.98を記録。リーグ最多のセーブ数を挙げ、レギュラーシーズンの最優秀救援投手に選ばれました。
World Baseball Networkの報道によると、安楽はこの賞を獲得した初の日本人投手です。メキシコでの評価を大きく高めたシーズンでした。
2026年も46試合で17セーブ、防御率2.89と安定した数字を残しています。球団公式プロフィールでは、2024年から3年連続でミッドシーズン・オールスターに選出された記録も掲載されています。
こうした実績を見る限り、安楽はメキシコで単にプレーを続けているだけではありません。救援投手として役割を確立し、タイトルやオールスター選出という結果を残してきました。
【安楽智大の現在の評価】野球の実力とパワハラ問題はどう見るべきか
安楽の現在の評価を考える際には、競技面と社会的な信頼という2つの視点が必要です。
投手としての評価はメキシコで高まっている
競技面では、2025年の最優秀救援投手獲得が大きな実績です。
さらに2026年の成績を見ると、防御率2.89、WHIP1.20という数字は、救援投手として安定感を示す材料になります。
2025年との比較でも、次の特徴があります。
- 防御率は2.98から2.89に改善。
- セーブ数は22から17に減少。
- WHIPは1.43から1.20に改善。
- 与四球は25から9に減少。
- 奪三振は46から48に増加。
投球回数は両年とも約45~46イニングで、大きく変わっていません。
特に与四球の減少は注目すべきポイントです。余計な走者を出さず、失点につながるリスクを抑えた投球ができていることを示しています。
ただし、メキシカンリーグと日本のプロ野球では、球場環境や打撃傾向、対戦相手の水準が異なります。
Full-Countは、レッドデビルズの本拠地が標高2240メートルを超える高地にあり、打者有利の環境であることも紹介しています。防御率2.89という数字を、そのままNPBの防御率と同じ価値で比較することはできません。
社会的な信頼は成績だけでは回復しない
一方で、2023年の問題については、野球で結果を残したからといって自動的に解決するものではありません。
安楽は2024年3月に謝罪コメントを公表し、メキシコで野球を続ける意思を示しました。
その後、実際に結果を残していることは事実です。
しかし、被害を受けた選手との関係修復や、本人がその後どのような行動を積み重ねてきたのかについては、競技成績とは別に評価する必要があります。
日本球界への復帰についても、2026年時点でメキシコの球団公式プロフィールに所属と成績が掲載されています。NPB復帰が実現したという公式発表は確認できません。
安楽智大を評価するときの3つの判断基準
| 評価する視点 | 確認すべきポイント |
|---|---|
| 野球の実力 | 登板数、防御率、WHIP、セーブ数、タイトル |
| 問題への対応 | 本人の謝罪内容、行動の変化、再発防止への姿勢 |
| 社会的な信頼 | 被害者との関係修復、周囲からの信頼、球団側の判断 |
安楽については、メキシコでの競技的な成功を正当に評価することと、過去の問題を軽視しないことは両立します。
野球選手としての実力があることと、組織やチームメートから信頼されることは、必ずしも同じではありません。
この2つを分けて見ることが、現在の安楽を理解するうえで重要です。
【安楽智大に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:安楽智大は2026年現在どこに所属していますか?
2026年現在、メキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズ(ディアブロス・ロホス・デル・メヒコ)に所属しています。球団公式プロフィールにも掲載されています。
Q2:安楽智大の2026年の成績は?
46試合に登板し、5勝0敗、防御率2.89、17セーブです。投球回46回2/3、48奪三振、WHIP1.20も記録しています。
Q3:安楽智大が楽天を退団した理由は何ですか?
2023年11月に発覚した後輩選手へのパワーハラスメント問題です。球団が137人を対象に調査し、複数のハラスメント行為を認定。保留選手名簿に記載しないことを決め、自由契約となりました。
Q4:安楽智大はパワハラ問題について謝罪しましたか?
はい。2023年の球団会見で被害者への謝罪意思が伝えられ、2024年3月5日には本人も代理人を通じて謝罪コメントを公表しました。自身の認識の甘さと行動の誤りについても言及しています。
Q5:メキシコでタイトルを獲得したことはありますか?
あります。2024年に最多ホールドを獲得し、2025年には22セーブでリーグ最優秀救援投手に選出されました。2025年は日本人投手として初の同賞受賞と報じられています。
Q6:安楽智大は日本球界に復帰する予定ですか?
2026年11月現在、日本球界への復帰を示す公式発表は確認できません。メキシコでのプレーと実績が確認できる一方、今後の所属先については新たな契約発表を待つ必要があります。
まとめ:安楽智大の現在はメキシコでの再起と信頼回復の両立が焦点
安楽智大は2023年11月のパワーハラスメント問題によって、楽天を自由契約となりました。
137人を対象とした球団調査で、約10人が直接的な被害を訴え、約40人が行為を見聞きしていたことが明らかになっています。
本人は2024年3月に謝罪コメントを発表し、メキシコシティ・レッドデビルズで現役を続ける道を選びました。
その後の成績は着実に積み上がっています。
- 2024年:47試合、防御率3.50、4セーブ。
- 2025年:47試合、防御率2.98、22セーブ、最優秀救援投手。
- 2026年:46試合、防御率2.89、17セーブ、5勝0敗。
2026年の安楽智大は、メキシコで救援投手として確かな実績を残している選手です。
ただし、選手としての復活と、過去の問題をめぐる信頼の回復は別の課題です。
今後注目したいのは、メキシカンリーグでの成績を維持できるかだけではありません。本人がどのような姿勢で野球と向き合い続けるのか、日本球界への復帰を目指す動きがあるのかという点も焦点になります。
安楽智大の野球人生は、楽天退団によって終わったわけではありません。メキシコでの競技的な再起を、今後どのように社会的な信頼へとつなげていくのか。その歩みが引き続き注目されます。