【2000年解散の経緯】上杉昇と柴崎浩の脱退がWANDSに与えた影響

目次

WANDSの歴史を語るうえで、1997年の上杉昇・柴崎浩の脱退と、2000年の解散は分けて考える必要があります。

この2つは別々の出来事であり、同じ理由で起きたわけではありません。

1997年:上杉昇が脱退を決意した理由

wands 再結成

上杉昇がWANDSを離れた背景には、本人が望む音楽と、バンドに求められていた音楽との間に生じた隔たりがありました。

2026年6月16日公開の集英社オンラインのインタビューで、上杉は当時の心境を改めて語っています。

上杉が目指していたのは、GUNS N' ROSESやLOUDNESSに代表されるようなハードロックの世界でした。

一方、WANDSはポップなメロディーとデジタルサウンドを取り入れたロックバンドとして人気を獲得していきます。

「もっと強く抱きしめたなら」や「世界中の誰よりきっと」が大ヒットするほど、世間に浸透するWANDSのイメージと、上杉自身が表現したい音楽との距離は大きくなっていきました。

上杉は当時の葛藤について、自分の望む音楽ではないものが「WANDS・上杉昇の音楽」として広まっていくことへの苦しさを明かしています。

1997年には上杉と柴崎がそろって脱退。その後、2人はオルタナティブロックを追求するユニット「al.ni.co」を結成しました。

柴崎浩も脱退したのはなぜ?

wands 再結成

柴崎浩も上杉と同じく、音楽性の変化を求めていました。

上杉がグランジやオルタナティブロックに関心を深めていくなかで、柴崎自身もそうした音楽に興味を持っていたのです。

2020年のリアルサウンドのインタビューでは、柴崎が上杉と音楽的な方向性を共有していたことが語られています。

一方、木村真也はポップスとしてのWANDSを継続することに可能性を感じていました。

つまり、1997年のメンバー交代は単なる不仲や対立ではなく、音楽家として目指す方向が異なっていたことが大きな背景にありました。

2000年:第3期WANDSも活動終了へ

wands 再結成

1997年の脱退後も、WANDSというバンド自体は存続していました。

木村真也が残り、和久二郎と杉元一生を迎えた第3期として活動を続けたからです。

しかし、1999年にアルバム『AWAKE』を発表した後、2000年3月に公式サイトで「解体」を発表しました。

ここで注意したいのは、2000年の活動終了を1997年の上杉・柴崎の脱退と同じ理由で説明することはできないという点です。

1997年の脱退については本人たちが音楽性の違いを語っていますが、2000年の第3期終了については、同じように詳細な理由を断定できる本人発言は確認できません。

したがって、2000年の解散について「メンバー同士の不仲が原因だった」「特定の人物との対立で解散した」といった説明には注意が必要です。

【2019年再始動の理由】柴崎浩・木村真也・上原大史の思いが重なった

WANDSが約19年の空白を経て再結成できた背景には、柴崎浩の思い、木村真也との関係、プロデューサー長戸大幸の働きかけ、そして上原大史の存在がありました。

特に重要なのが、2015年から始まった柴崎の意識の変化です。

柴崎浩が再結成を意識した2015年

2020年1月のリアルサウンドのインタビューによると、柴崎は2015年に第1期メンバーの大島こうすけとともにT.M.Revolutionの全国ツアーに参加しました。

その際、大島と「またWANDSをやれたらいいね」と話すようになったといいます。

柴崎にとって、WANDSは過去の経歴として片付けられる存在ではありませんでした。

長年活動の場が離れていても、WANDSというバンドへの思いは残っていたのです。

2018年:長戸大幸が上原大史を紹介

再始動に向けた具体的な動きが進んだのは2018年です。

プロデューサーの長戸大幸が、柴崎らに上原大史を紹介しました。

上原は子どもの頃からWANDSの楽曲を聴いており、特に「世界が終るまでは…」を通してバンドに憧れを抱いていたと、本人がインタビューで語っています。

当初はWANDSへの加入を現実の話として受け止めきれず、冗談だと思っていたことも明かしました。

しかし、2019年に入ると話が急速に具体化。上原が過去のWANDSの楽曲を歌ったデモを聴いた柴崎は、その歌声にWANDSへのリスペクトを感じたといいます。

木村真也が再始動に協力した理由

木村真也にとっても、2019年の再始動は特別な意味を持つ出来事でした。

1997年に柴崎と上杉が脱退してから、木村は表舞台から離れ、アレンジや新人育成など裏方の仕事に携わっていました。

柴崎とは長年の友人でしたが、WANDSを離れた後は距離が生まれていたといいます。

2020年のインタビューで木村は、柴崎と改めて一緒に活動することについて、過去の関係をきちんと整理したかったという趣旨の話をしています。

再始動は、単に昔のメンバーを集めるという企画ではありませんでした。

それぞれが異なる時間を過ごした後、もう一度同じ音楽を作る意味を見いだしたことが重要だったのです。

上原大史の加入が決定打になった

新体制の成立には、ボーカリストの存在が不可欠でした。

柴崎は上原の歌声を聴き、WANDSとして新たな音楽を作りたいという気持ちを強めたと語っています。

上原自身も、上杉昇や和久二郎と同じ歌い方をするのではなく、自分にしか出せない表現を確立したいという考えを持っていました。

この姿勢が第5期の音楽性を形作ることになります。

「続きをやってみたくなった」

【検証資料 1】wands 再結成の当時の様子・関連報道写真(出典:スポーツ報知 / Yahoo!ニュース)

2019年の再始動発表時に伝えられた柴崎浩のコメントより

2019年11月17日、大阪で復活ライブを開催。2020年1月29日には「真っ赤なLip」を発売し、第5期の活動が本格的にスタートしました。

第5期が目指したのは懐メロの再現ではなかった

第5期の音楽活動を評価するうえで重要なのは、過去のヒット曲を再現するだけのバンドではなかったことです。

2023年8月発売のアルバム『Version 5.0』では、上原のボーカルと柴崎の作曲・編曲を軸に、新曲を含む作品群を展開しました。

同年のオリコンのインタビューでは、上原が第5期のボーカリストとしての歌い方を確立できたという手応えを語っています。

さらに、2025年3月26日には8thアルバム『TIME STEW』をリリース。全国ツアーも開催し、第5期独自の音楽を積み重ねていきました。

これは、WANDSのブランドを過去の名曲だけで維持するのではなく、新しい作品を発表する現役のバンドとして活動していたことを示しています。

【2027年活動終了の理由と真相】上原大史の決断と柴崎浩の本音

2026年7月22日公式発表

2026年7月22日、WANDS公式サイトとレーベルD-GOは、第5期の活動を2027年3月で終了すると発表しました。

今回の発表で注目されたのは、メンバーそれぞれが自身の言葉で思いを公表したことです。

上原大史がWANDSを離れる理由

公式発表で示された直接の理由は、上原大史が自身の新しい表現へ進みたいという強い意向を示したことです。

上原本人のコメントには、より深い葛藤が記されています。

上原は、WANDSという歴史あるバンドのボーカルを務め続けることに対して、長年複雑な思いを抱えていたと説明しました。

特に気になるのが、WANDSの歴史やイメージを損なってしまうのではないかという不安です。

上原は、約7年間活動を続けても、その気持ちを完全には払拭できなかったと明かしています。

また、WANDSのボーカルとして自分がやれることはやり切ったという思いも示しました。

「一人のアーティストとして活動していくことを決意いたしました。」

2026年7月22日・上原大史の公式コメントより

つまり、今回の決断は単なる活動休止や一時的な休養とは異なります。

上原がWANDSという看板を離れ、個人のアーティストとして新しい表現に挑戦するという意思表示です。

柴崎浩は第5期を続けたかった

上原の決断に対する柴崎浩の反応も、公式コメントからはっきり伝わってきます。

柴崎は、今回の申し入れを大変ショックだったと振り返りました。

上原の才能に惚れ込み、共鳴しながら一つずつ積み重ねてきた音楽が終わることに対し、率直な残念さを表しています。

「まだまだ続けたかった」

2026年7月22日・柴崎浩の公式コメントより

柴崎は、第5期でさらに新しい景色をファンに見せたかったという思いも語っています。

しかし、ボーカリストが不在となれば、これまでの体制で活動を継続することはできません。

そのため、2027年3月で第5期を終了する判断に至りました。

興味深いのは、柴崎がWANDSそのものへの思いを失ったわけではないことです。

本人は、WANDSを続けたいという思いが今も消えていないと説明しています。

木村真也の体調も活動終了に関係している?

今回の発表では、木村真也も自身の状況を説明しました。

木村は、体調を崩してから思うように活動に参加できず、ライブやイベントでファンと会う機会が少なくなっていたと明かしています。

ファンからのSNSや手紙による励ましが大きな支えになっていたことにも感謝を伝えました。

ただし、公式発表が示した活動終了の直接的な理由は、上原の新たな表現への意向です。

木村の体調が第5期終了の決定的な原因だったと説明されたわけではありません。

この2つの事情を混同しないことが大切です。

活動終了はメンバー同士の不仲が原因なのか

今回の発表をめぐっては、メンバー間の関係についても関心が集まりました。

しかし、公式コメントから読み取れるのは、少なくとも単純な不仲による決裂という構図ではありません。

上原は、メンバーのことが今でも大好きだと述べ、柴崎も上原の才能やこれまでの活動に感謝しています。

木村も上原の次なる挑戦を応援する姿勢を示しました。

したがって、今回の活動終了をメンバー同士の対立や確執と結び付ける根拠はありません。

むしろ、個人の表現者としての将来と、バンドを継続したいという思いが交差した結果と捉えるのが適切です。

【WANDS現在2026年最新情報】ラストライブツアーの日程と今後の展望

2026年10月30日現在、WANDS第5期はまだ活動中です。

2027年3月の終了に向けて、公式サイトではラストライブツアーの詳細やチケット情報が更新されています。

ラストライブツアーは全3公演

公式日程発表済み

ツアーの正式名称は、「WANDS Live Tour 2027 ~LAST ACT 5th period~」です。

公演日 会場 開演時間
2027年3月9日(火) Zepp Namba(大阪) 19:00
2027年3月12日(金) 東京ガーデンシアター 19:00
2027年3月22日(月・祝) IGアリーナ(愛知) 18:30

3会場とも異なる規模・特徴を持つ会場であり、第5期の最後を飾る公演として注目されます。

チケット情報と一般発売日

2026年10月30日時点で公式サイトに掲載されているチケット情報は次のとおりです。

公演 席種 料金(税込)
大阪 1Fスタンディング 12,000円
大阪 2F指定席(FC限定) 15,000円
東京 指定席 12,000円
東京 SS席(FC限定) 22,000円
愛知 指定席 12,000円
愛知 S席(FC限定) 17,000円
愛知 SS席(FC限定) 22,000円

一般発売は2027年2月13日(土)10時からの予定です。

なお、2026年10月27日にはファンクラブ先行受付などに関する案内も更新されており、10月30日時点では抽選結果の通知日が11月6日に変更されています。

チケットの受付状況や条件は変更される可能性があるため、購入前には公式サイトの最新情報を確認する必要があります。

2026年現在の第5期メンバーの状況

2026年10月時点で、公式に第5期メンバーとして案内されているのは次の3人です。

- 上原大史(ボーカル): 2027年3月の第5期終了後は、一人のアーティストとして活動する意向を表明。
- 柴崎浩(ギター): 第5期を続けたかったという思いを公表。今後も音楽活動を続ける予定。
- 木村真也(キーボード): 体調面の事情で活動参加が難しい時期があったことを公表。今後もそれぞれの形で音楽活動を続ける予定。

公式発表では、3人とも今後の音楽活動を継続することが示されています。

2027年以降、WANDS第6期は誕生するのか?

ファンが気になるのは、上原の卒業後に新しいボーカリストを迎えた第6期が誕生する可能性でしょう。

柴崎は今回のコメントで、WANDSを続けたいという思いは消えていないと明かしています。

一方、いつ、どのような形で再始動するかについては発表されていません。

また、柴崎自身も、WANDSはいつでも再始動できるとは限らないという趣旨のコメントを残しています。

ここから読み取れるのは、WANDSの未来が完全に否定されたわけではないものの、第6期の具体的な計画は現段階で公表されていないということです。

2027年3月に終了するのは第5期の現体制であり、将来のWANDSの可能性まで公式に閉ざされたわけではありません。

【WANDSの再結成と活動終了】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:WANDSが再結成したのはいつですか?

A1:2019年11月17日です。柴崎浩、木村真也、新ボーカルの上原大史による第5期として再始動しました。再始動の発表は同月13日でした。

Q2:上杉昇は2019年の再結成に参加しましたか?

A2:参加していません。上杉昇は1997年にWANDSを脱退しており、第5期には加入していません。第5期のボーカルは上原大史です。

Q3:WANDSが2027年3月に解散する理由は何ですか?

A3:上原大史が自身の新たな表現に進みたいという意向を示したためです。柴崎浩は活動継続を望んでいましたが、ボーカリスト不在では活動できないとして、第5期の終了が決まりました。

Q4:2027年のラストライブはいつ、どこで開催されますか?

A4:2027年3月9日に大阪のZepp Namba、3月12日に東京ガーデンシアター、3月22日に愛知のIGアリーナで開催予定です。

Q5:2027年3月以降、WANDSは完全に消滅するのですか?

A5:そのような発表はありません。終了するのは第5期の現体制です。柴崎はWANDSを続けたい思いが残っていると語っていますが、第6期の始動は未発表です。

Q6:WANDSの第5期メンバーは誰ですか?

A6:上原大史(ボーカル)、柴崎浩(ギター)、木村真也(キーボード)の3人です。

【プロの結論】WANDSの再結成と第5期終了が残したもの

WANDSの歴史を振り返ると、1991年のデビューから現在まで、メンバー交代と音楽性の変化を繰り返しながら歩んできたことが分かります。

1997年には上杉昇と柴崎浩が音楽的な方向性の違いから脱退し、木村真也を中心とした第3期が誕生しました。そして2000年に活動を終了。約19年の時間を経て、2019年に柴崎と木村が上原大史を迎え、第5期として再始動しました。

今回の2027年3月の活動終了も、WANDSの歴史における新たな転換点です。

特に注目したいのは、上原が歴史あるバンドの看板を背負い続けることよりも、一人の表現者として次の段階に進むことを選んだ点です。

一方、柴崎はWANDSの続きを作りたいという思いを今も持っています。

この2人の考え方は異なりますが、どちらも音楽に対する真摯な姿勢から生まれた決断です。

また、第5期が残した作品にも意味があります。『BURN THE SECRET』『Version 5.0』『TIME STEW』などを通して、90年代のWANDSを懐かしむだけではない、新しい世代のWANDSを築いてきました。

2027年3月のラストライブは、単なる解散公演ではありません。約7年間にわたって築いてきた第5期の音楽を、ファンとともに締めくくる重要な機会です。

今後の情報を追う際には、次の3点を区別しておくと混乱しません。

- 2027年3月に終了するのはWANDS第5期の現体制。
- 上原大史は個人のアーティストとして新しい活動へ進む意向。
- 柴崎浩はWANDSを続けたい思いを残しているが、第6期は未発表。

1991年から続くWANDSの歴史は、メンバーそれぞれの選択によって新しい局面を迎えています。第5期の最後のステージで3人がどのような音楽を届けるのか。その瞬間が、WANDSの歴史を振り返るうえで大きな節目になるはずです。