日本銀行の年収は平均910万円?2026年最新の初任給・賞与・役職別給与を徹底解剖
日本銀行(日銀)の職員は、実際にどのくらいの年収を得ているのでしょうか。中央銀行という特殊な立場にあり、金融政策や金融市場を支える専門性の高い仕事を担うことから、給与水準にも関心が集まっています。2026年10月現在、財務省が公表した令和7年度の役職員給与資料によると、日本銀行の常勤職員の平均年間給与額は910万9,000円です。平均年齢は43.7歳で、一般的な新卒初任給とは大きな開きがあります。
さらに、2026年3月には新卒初任給の改定が発表され、総合職の大卒者は月額29万4,000円、特定職は28万4,000円、一般職は27万4,000円となりました。9月には令和8年度のベースアップと賞与支給率も公表されています。ここでは、最新の平均給与、職種別の初任給、役職による年収差、賞与の推移、総裁・副総裁の報酬まで、公式資料をもとに整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 平均年収:令和7年度の日本銀行常勤職員は平均910万9,000円、平均年齢43.7歳。
- 初任給:令和8年度の大卒初任給は総合職29万4,000円、特定職28万4,000円、一般職27万4,000円。
- 給与改定:令和8年度は管理職等以外の定例給与を3.4%引き上げ、賞与は1回当たり2.445か月分。
【2026年最新】日本銀行の平均年収は910万円!公表資料から実態を検証

日本銀行の年収を把握するうえで、最初に確認したいのが財務省の「令和7年度の役職員の報酬・給与等」です。2026年6月30日に公表され、同年7月31日に一部訂正された日本銀行の資料には、常勤職員の年間給与額が掲載されています。
その数字は910万9,000円。平均年齢は43.7歳、対象となる常勤職員は3,719人です。給与額には定例給与や賞与などが含まれ、単純な月給の12倍ではありません。
平均給与の内訳と職種別の違い
同資料によると、事務・技術職員は3,340人で、平均年間給与額は921万9,000円。平均年齢は43.5歳です。一方、庶務職員などを含むその他職種は345人で、平均677万1,000円となっています。
つまり、日本銀行全体の平均年収だけを見ると、職務内容や専門性による違いが見えにくくなります。金融・経済の専門業務に携わる事務・技術職員と、その他職種では、平均給与に約245万円の差があります。
また、平均年収910万円という数字は、新卒から定年までの全職員が一律に受け取る給与ではありません。40代以上の職員や管理職、専門性の高い職員も含んだ集計値です。新卒者が入行直後から年収900万円を得られるという意味ではありません。
年俸制の職員は平均1,600万円台
注目したいのが、年俸制適用者の給与水準です。財務省資料では、常勤職員のうち年俸制適用者788人の平均年間給与額は1,663万8,000円、平均年齢は48.8歳とされています。
この数字は一般の常勤職員全体の平均とは対象者が異なります。年俸制適用者には、管理職や専門性の高い職員が多く含まれるため、一般職員の標準的な年収として扱うことはできません。
【初任給を比較】総合職・特定職・一般職の給与はいくら?
日本銀行は2026年3月26日、事務職員の初任給を見直し、令和8年度から適用する新しい金額を公表しました。今回の改定で、総合職・特定職・一般職それぞれの大卒初任給が明確になっています。
2026年度の日本銀行の初任給一覧
公表された初任給は以下のとおりです。金額はいずれも月額で、賞与や各種手当を加える前の基本的な給与水準です。
| 学歴 | 職種 | 初任給(月額) |
|---|---|---|
| 大学院修了 | 総合職 | 31万円 |
| 大学院修了 | 特定職 | 29万6,000円 |
| 大学院修了 | 一般職 | 27万8,000円 |
| 大学卒業 | 総合職 | 29万4,000円 |
| 大学卒業 | 特定職 | 28万4,000円 |
| 大学卒業 | 一般職 | 27万4,000円 |
| 短期大学卒業 | 区分共通 | 25万2,000円 |
| 高等学校卒業 | 区分共通 | 24万円 |
大卒者の初任給を比べると、総合職と一般職の差は月額2万円です。年間の基本給換算では24万円の違いになります。ただし、実際の年収は賞与、時間外勤務手当、職務に応じた手当、昇給などによって変動します。
総合職・特定職・一般職は何が違う?
日本銀行の採用区分は、給与額だけでなく、担当する仕事やキャリア形成の方向性にも関係します。
総合職は、金融政策や金融経済の調査・分析、金融システムに関わる企画など、幅広い業務を担う人材を想定した採用区分です。専門知識を深めながら、組織全体を見渡す仕事に携わる機会があります。
特定職は、特定の業務分野や専門領域に関わる職種です。担当分野の知識や実務能力を生かして業務を進めることが特徴です。
一般職は、日銀の業務運営を支える実務や事務処理などを担います。正確性や継続的な業務遂行能力が求められる分野です。
なお、これらの採用区分ごとに、生涯年収や40代時点の平均年収が一律に公開されているわけではありません。初任給の違いだけで、将来の給与差を断定するのは適切ではありません。
【役職別年収】管理職になると日本銀行の給与はどこまで上がる?
日本銀行の年収を考える際、見落とせないのが役職による違いです。財務省の令和7年度資料では、事務・技術職員の職位別年間給与も公表されています。
事務・技術職員の役職別平均給与
職位別の平均年間給与額を見ると、非管理職級と管理職級では大きな差があります。
- 非管理職級:平均704万4,000円(平均年齢41.3歳)
- 企画役級:平均1,597万5,000円(平均年齢47.8歳)
- 参事役級:平均1,987万円(平均年齢51.5歳)
非管理職級から企画役級に上がると、平均給与は約2.27倍になります。ただし、これらは各職位に属する職員の平均であり、すべての職員が同じ年齢や勤続年数で昇格するわけではありません。
また、職位別の数字は事務・技術職員を対象とするもので、総合職・特定職・一般職の採用区分と完全に一致する分類ではありません。採用区分と役職を混同しないことが大切です。
総裁・副総裁など役員の報酬
一般職員とは別に、日本銀行の役員には役員給与の支給基準があります。令和7年度の年収水準は、総裁が3,781万円、副総裁が3,001万円、審議委員が2,880万円、理事が2,333万円です。
総裁の報酬は、特別職国家公務員の最高給与を上回らないように定める仕組みです。役員報酬は毎月の役員俸給と、6月・12月に支給される役員手当から構成されます。
役員の報酬は一般職員の給与体系とは別です。総裁の年収を日本銀行職員の平均年収と並べて、職員全体の待遇を判断することはできません。
【賞与・ベースアップ】2026年の日銀職員の給与改定と推移
日本銀行の給与水準を理解するうえでは、毎月の給与だけでなく、ベースアップと賞与の支給率も重要です。2026年9月29日に公表された令和8年度の職員給与資料には、最新の改定内容が掲載されています。
令和8年度のベースアップは3.4%
令和8年度は、管理職および企画専門職員を除く職員の定例給与を前年度比3.4%引き上げました。再雇用者であるエキスパート職員の時間給も同率で改定されています。
令和7年度のベースアップは3.2%だったため、2026年度はさらに0.2ポイント上昇した計算です。物価や民間企業の賃金動向を踏まえ、人材確保と処遇改善を図る改定といえます。
賞与は5月・11月の年2回
令和8年度の賞与支給率は、管理職等以外の職員について1回当たり2.445か月分です。5月と11月の2回を合計すると、基本的な支給率は年間4.89か月分となります。
管理職等は1回当たり3.452か月分で、年間合計では6.904か月分です。いずれもベースアップによる増加分を除いた支給率であり、実際の賞与額は職員の給与額や勤務成績などによって変わります。
ベースアップと賞与支給月数の推移
日本銀行が公表した管理職等以外の職員の改定履歴を見ると、ここ数年はベースアップ率と賞与支給率の両方が上昇しています。
- 令和4年度:ベースアップ0.2%、賞与1回当たり2.124か月
- 令和5年度:ベースアップ1.9%、賞与1回当たり2.295か月
- 令和6年度:ベースアップ3.1%、賞与1回当たり2.295か月
- 令和7年度:ベースアップ3.2%、賞与1回当たり2.403か月
- 令和8年度:ベースアップ3.4%、賞与1回当たり2.445か月
特に令和5年度以降、ベースアップ率が段階的に高まっています。賞与も令和7年度から増加し、令和8年度にはさらに引き上げられました。
ただし、ベースアップ率は基本的に定例給与の改定率であり、年収全体がそのまま3.4%増えるという意味ではありません。賞与や手当の額、勤務成績などによって年間給与の伸び率は異なります。
【民間金融機関と比較】日本銀行の給与水準は高いのか?
日本銀行の給与は、国家公務員の給与体系と同一ではありません。日本銀行法第31条に基づき、職員給与の支給基準を定め、主要民間金融機関や主要民間企業の処遇も考慮して決定する仕組みです。
財務省の給与水準検証資料では、日本銀行の事務・技術職員と民間企業、国家公務員の平均年間給与額が比較されています。
- 日本銀行の事務・技術職員:921万8,000円
- 主要民間金融機関・主要民間企業:1,053万2,000円
- 国家公務員(行政職(一)):714万3,000円
日本銀行の事務・技術職員は、国家公務員より約207万円高い一方、比較対象となる主要民間金融機関・主要民間企業より約131万円低い水準です。
ただし、比較対象の平均年齢は、日本銀行43.5歳、民間企業41.8歳、国家公務員41.9歳です。また、民間企業の数値は令和6年度の有価証券報告書などを基にしたデータで、全項目が同一年度・同一条件の比較ではありません。
そのため、「日銀は民間金融機関より必ず低い」「国家公務員より一律に高い」と単純化することはできません。企業規模、職種、年齢構成、役職、福利厚生なども含めて比較する必要があります。
【プロの結論】日本銀行の年収を数字だけで判断してはいけない理由
日本銀行の給与を分析すると、平均910万円という水準だけでなく、職員の役割や給与体系の違いが浮かび上がります。
第一に、平均年収は40代を中心とする職員構成を反映した数字です。大卒初任給は月額27万4,000円から29万4,000円であり、入行直後の待遇と平均年収の間には相当の差があります。
第二に、職位による給与差が大きい点も特徴です。非管理職級の平均704万円に対して、企画役級は約1,598万円、参事役級は約1,987万円となっています。管理職への昇格や専門性の高い職務を担うことが、給与水準を左右する要素です。
第三に、日本銀行は民間金融機関などの給与動向を考慮して処遇を改定しています。2026年度の3.4%のベースアップは、その方針を反映した動きです。一方、公共性の高い中央銀行として、給与総額の適正性や効率性も考慮されています。
就職先として考える場合、給与面で魅力を感じやすいのは、金融政策や経済分析に関心があり、長期的に専門性を高めたい人です。反対に、入行直後から高額な年収を期待する人や、職種別の将来年収が明確に保証されていることを重視する人は、初任給と実際の昇進制度を分けて確認する必要があります。
年収の高さだけでなく、担当業務、専門性、勤務地、働き方、昇進機会を含めて判断することが、日銀への就職・転職を検討するうえでの現実的な基準です。
【日本銀行の年収】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本銀行職員の平均年収は2026年現在いくらですか?
A1:2026年に公表された令和7年度の資料では、常勤職員3,719人の平均年間給与額は910万9,000円です。平均年齢は43.7歳です。
Q2:日本銀行の大卒初任給はいくらですか?
A2:令和8年度の大卒初任給は、総合職29万4,000円、特定職28万4,000円、一般職27万4,000円です。大学院修了者はそれぞれ31万円、29万6,000円、27万8,000円です。
Q3:日本銀行のボーナスは年間何か月分ですか?
A3:令和8年度の管理職等以外の職員は、5月・11月それぞれ2.445か月分で、年間合計4.89か月分です。管理職等は年間合計6.904か月分です。
Q4:日本銀行の総裁の年収はいくらですか?
A4:令和7年度の総裁の年収水準は3,781万円です。同年度の副総裁は3,001万円、審議委員は2,880万円です。
Q5:日本銀行の年収は民間金融機関より高いですか?
A5:財務省の比較資料では、日本銀行の事務・技術職員が921万8,000円、主要民間金融機関・主要民間企業が1,053万2,000円です。比較対象の年度や平均年齢が異なるため、単純比較には注意が必要です。
Q6:日本銀行は国家公務員と同じ給与体系ですか?
A6:同じではありません。日本銀行法第31条に基づく独自の職員給与支給基準を設けており、主要民間金融機関や企業の処遇も参考にしています。
まとめ:日本銀行の年収は平均910万円、2026年度も賃上げが進む
2026年10月時点で確認できる日本銀行の最新の実績データでは、令和7年度の常勤職員の平均年間給与額は910万9,000円でした。事務・技術職員は921万9,000円、その他職種は677万1,000円で、担当業務や職位によって給与水準は異なります。
令和8年度の大卒初任給は総合職29万4,000円、特定職28万4,000円、一般職27万4,000円。ベースアップは3.4%、管理職等以外の賞与支給率は1回当たり2.445か月分となっています。
また、役職別では非管理職級の平均704万4,000円に対し、参事役級は1,987万円。総裁の年収水準は3,781万円です。平均年収だけでは、日本銀行の給与構造を正確に把握できません。
日銀職員の待遇を評価するなら、初任給・賞与・昇給・職位別給与・民間との比較を分けて見ることが重要です。今後も賃金改定や民間金融機関の給与動向によって待遇は変わるため、採用を検討する際は最新の公式採用条件と給与資料を併せて確認したいところです。
主な出典:日本銀行「日本銀行職員の給与等の概要について」(2026年9月29日)、「日本銀行事務職員の初任給の改訂について」(2026年3月26日)、日本銀行「日本銀行の役職員の報酬、給与等について」(2026年6月30日)、財務省「令和7年度の独立行政法人・特殊法人・認可法人の役職員の報酬・給与等」。