【2026年最新版】箱根駅伝1区〜10区の歴代最速記録一覧
第102回大会終了時点の区間記録を一覧にすると、往路では青木瑠郁、キムタイ、イェゴン・ヴィンセント、黒田朝日らが名を連ね、復路では野村昭夢、佐藤圭汰、中村唯翔らが歴代最速の称号を持っている。
以下は日本テレビの大会記録と東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトの歴代最速ランキングを照合した一覧だ。
出典:日本テレビ「大会記録」、東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト「区間別歴代最速ランキング」。タイムは分・秒表記。2026年10月時点。
往路の区間記録:1区〜5区

往路は大手町から箱根・芦ノ湖までの107.5km。前半のスピード勝負から、終盤の山上りへとレースの性格が変わっていく。
1区:青木瑠郁(國學院大學)1時間00分28秒
第102回大会で青木瑠郁が樹立した記録。21.3kmを走る1区は、序盤の集団形成や六郷橋付近での駆け引きが重要になる。最初の区間で流れをつかむことは、チーム全体の戦略にも影響する。
2区:キムタイ(城西大学)1時間05分09秒
23.1kmの長距離区間である2区は「花の2区」と呼ばれる。各大学のエースが集まり、権太坂などの起伏を攻略しながら順位を争う。
第102回大会で城西大学のキムタイが従来の記録を更新。2025年のエティーリ(東京国際大学)の1時間05分31秒を22秒上回った。
3区:イェゴン・ヴィンセント(東京国際大学)59分25秒
2020年、第96回大会でヴィンセントが記録した59分25秒は、2026年終了時点でも破られていない。
3区は戸塚から平塚へ向かう21.4km。前半の下りや湘南海岸沿いの風など、単純な走力だけでは攻略できない要素がある。
4区:イェゴン・ヴィンセント(東京国際大学)1時間00分00秒
ヴィンセントは4区でも歴代最速記録を保持する。
2023年の第99回大会でマークした1時間00分00秒は、現在の20.9kmコースにおける最速記録だ。2026年の第102回大会では早稲田大学の鈴木琉胤が1時間00分01秒を記録し、わずか1秒差まで迫った。
5区:黒田朝日(青山学院大学)1時間07分16秒
第102回大会で最も注目された記録の一つが、黒田朝日の5区だ。
小田原から芦ノ湖までの20.8kmを1時間07分16秒で走破。前年の第101回大会で若林宏樹が記録した1時間09分11秒を大きく更新した。
5区は標高約874mの国道1号最高地点まで上る特殊な区間であり、距離以上に高低差への対応力が求められる。黒田の記録は、現在の5区コースにおける新たな基準となった。
復路の区間記録:6区〜10区
復路は芦ノ湖から東京・大手町へ戻る109.6km。山下りから平地の長距離区間へとつながり、総合順位やシード権をめぐる勝負が展開される。
6区:野村昭夢(青山学院大学)56分47秒
2025年の第101回大会で野村昭夢が樹立した記録。
6区は箱根の山を下る20.8km。急なカーブや下り坂での脚への負担が大きく、スピードを出すだけでは好記録につながらない。
第102回大会では創価大学の小池莉希が56分48秒で区間賞を獲得。野村の記録までわずか1秒に迫った。
7区:佐藤圭汰(駒澤大学)1時間00分43秒
第101回大会で佐藤圭汰が記録したタイムが歴代最速。21.3kmの7区は、山から下りてきた選手が気温の変化に対応しながら走る区間でもある。
第102回大会では國學院大學の高山豪起が1時間00分54秒で区間賞を獲得した。
8区:塩出翔太(青山学院大学)1時間03分45秒
第102回大会で塩出翔太が更新した記録。平塚から戸塚までの21.4kmを走り、気温上昇や後半の上り坂への対応が問われる。
従来の記録は東海大学の小松陽平が2019年に記録した1時間03分49秒。塩出はこれを4秒上回った。
9区:中村唯翔(青山学院大学)1時間07分15秒
2022年、第98回大会で中村唯翔が記録したタイムが現在も歴代最速だ。
戸塚から鶴見までの23.1kmを走る9区は、優勝争いだけでなく、シード権争いにも大きく影響する重要な区間となる。
10区:佐藤圭汰(駒澤大学)1時間07分31秒
第102回大会で佐藤圭汰が打ち立てた新記録。
10区は鶴見から大手町までの23.0km。9人がつないできたタスキを受け取り、最後にゴールへ運ぶ最終区間だ。佐藤は駒澤大学の選手として歴代最速を記録した。
【第102回箱根駅伝】2026年の区間賞と歴代記録更新の違い
2026年の第102回大会では、10区間すべてで区間賞が決まった。ただし、区間賞を獲得することと、歴代区間記録を更新することは同じではない。
ここを区別すると、2026年大会の結果がより明確に理解できる。
第102回大会の区間賞一覧
- 1区:青木瑠郁(國學院大學)1時間00分28秒
- 2区:キムタイ(城西大学)1時間05分09秒
- 3区:本間颯(中央大学)1時間00分08秒
- 4区:鈴木琉胤(早稲田大学)1時間00分01秒
- 5区:黒田朝日(青山学院大学)1時間07分16秒
- 6区:小池莉希(創価大学)56分48秒
- 7区:高山豪起(國學院大學)1時間00分54秒
- 8区:塩出翔太(青山学院大学)1時間03分45秒
- 9区:佐藤有一(青山学院大学)1時間07分38秒
- 10区:佐藤圭汰(駒澤大学)1時間07分31秒
出典は東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトの第102回大会・歴代区間賞選手リスト。
2026年大会で歴代記録を更新した区間
2026年大会で新たな歴代最速記録が生まれたのは、次の5区間だ。
- 1区:青木瑠郁
- 2区:キムタイ
- 5区:黒田朝日
- 8区:塩出翔太
- 10区:佐藤圭汰
一方、3区、4区、6区、7区、9区では過去の記録保持者が引き続き歴代最速の座を守った。
特に注目したいのが4区と6区だ。
4区では鈴木琉胤がヴィンセントの記録に1秒差まで迫り、6区では小池莉希が野村昭夢の記録に1秒差まで迫った。
つまり、2026年大会は新記録が5区間で生まれただけでなく、既存の記録にも複数の選手が肉薄した大会だった。
区間記録保持者と区間賞獲得者は何が違う?
区間記録保持者とは、公式の集計対象となるコースで歴代最速タイムを出した選手を指す。
対して区間賞は、その年の大会で各区間の最も速いタイムを出した選手に与えられるものだ。
例えば6区では、2025年の野村昭夢が56分47秒で歴代記録を保持している。2026年大会では小池莉希が56分48秒で区間賞を獲得した。
小池はその大会の区間賞選手だが、歴代記録保持者ではない。
この違いを押さえておくと、ニュースで「区間賞」「区間新」「歴代最速」という言葉が登場したときに混同しなくなる。
【記録を比較する前に知りたい】箱根駅伝のコース変更と距離変更の歴史
箱根駅伝の歴代最速ランキングを読む際に、必ず理解しておきたいのがコース変更と距離変更だ。
単純に過去のタイムと現在のタイムを並べるだけでは、正しい比較にならない場合がある。
第82回大会から5区の距離が延長された
2006年の第82回大会では、5区の距離が従来の20.9kmから23.4kmへ延長された。
この変更によって、山上りの5区は従来以上に長い時間を走る区間となった。
その後、91回大会ではコースの一部変更や再計測が行われ、5区は23.2kmとなった。
第93回大会で4区・5区が大幅に変更
2017年の第93回大会から、4区と5区の距離が再び変更された。
変更内容は次のとおり。
- 4区:18.5kmから20.9kmへ延長
- 5区:23.2kmから20.8kmへ短縮
この変更は単なる道路の測り直しではない。
5区の負担が大きくなりすぎていたことや、山上りの結果が総合成績を左右しすぎること、選手の低体温症や低血糖症などの問題が背景にあった。
関東学生陸上競技連盟は、選手の負担軽減などを考慮して区間距離を変更した。
その結果、4区・5区については第92回大会以前の記録と第93回大会以降の記録を同じ条件の歴代記録として扱わない仕組みになった。
歴代ランキングは区間ごとに集計開始年が違う
東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトでは、距離変更などを考慮して、区間ごとに歴代ランキングの集計対象を設定している。
公式ランキングに記載された主な集計開始回は以下のとおり。
- 1区:第55回以降
- 2区:第59回以降
- 3区:第55回以降
- 4区:第93回以降
- 5区:第82回以降
- 6区:第82回以降
- 7区:第59回以降
- 8区:第55回以降
- 9区:第59回以降
- 10区:第75回以降
ただし、5区については注意が必要だ。公式ランキングの集計開始回は第82回となっている一方、現在の20.8kmコースに対応する公式コース別ランキングは第93回以降を対象としている。
第82回から90回は23.4km、第91回・92回は23.2km、第93回以降は20.8kmという変遷があるためだ。
したがって、現在の5区20.8kmコースの記録を比較する場合は、第93回以降を基準にする必要がある。
4区についても、第93回大会以降の20.9kmコースで比較するのが適切だ。
【往路・復路を徹底比較】区間タイムとコースの特徴
箱根駅伝は往路5区間、復路5区間で構成されるが、両者は距離もコースの特徴も異なる。
往路107.5kmと復路109.6kmの違い
第102回大会の公式コース距離は次のとおり。
- 往路:107.5km
- 復路:109.6km
- 総距離:217.1km
復路のほうが2.1km長い。
往路は大手町から芦ノ湖へ向かい、最後に5区の山上りが待ち受ける。一方、復路は6区の山下りから始まり、後半は長距離の平地区間が続く。
往路の見どころ
1区はスタート直後の集団形成、2区は各校のエースによる順位争いが中心になる。
3区は湘南海岸沿いの風への対応が求められ、4区は5区へつなぐ重要な準備区間。そして5区では標高差を攻略する山上りの能力が問われる。
往路は単純なスピード勝負ではなく、各区間の特性に合わせた選手配置が重要だ。
復路の見どころ
6区は山下り、7区は気温変化への対応、8区は後半の上り坂、9区は優勝争いやシード権争い、10区は大手町への最終走者としての責任が問われる。
特に9区と10区は、チームの総合順位が決まる終盤の勝負どころだ。
第102回大会では青山学院大学が復路5時間19分26秒を記録し、総合優勝を果たした。
2026年の総合・往路・復路記録
第102回大会の青山学院大学は、次の記録を残している。
- 総合:10時間37分34秒
- 往路:5時間18分08秒
- 復路:5時間19分26秒
いずれも第102回大会の大会記録だ。
ここで注意したいのは、区間別の歴代最速タイムを10区間分足しても、実際の大会記録にはならないこと。
各区間の最速記録は異なる大会で生まれており、同じチームが同じ日に達成した記録ではない。区間記録の合計と総合大会記録は、別々の指標として見る必要がある。
【プロの結論】箱根駅伝の歴代最速ランキングで注目すべき3つのポイント
歴代最速ランキングを読み解くと、箱根駅伝の記録が単なる走力の比較ではないことが見えてくる。
1. ヴィンセントの3区・4区記録は長く残る基準
イェゴン・ヴィンセントは、3区59分25秒と4区1時間00分00秒という2つの歴代記録を保持している。
2026年大会でも4区の鈴木琉胤が1秒差まで迫ったものの、記録更新には届かなかった。
異なる区間で2つの最速記録を保持している点は、ヴィンセントの箱根駅伝における実績を象徴している。
2. 2026年は青山学院大学の記録更新が目立った
2026年には黒田朝日が5区、塩出翔太が8区、佐藤圭汰が10区で歴代最速を更新した。
一方、野村昭夢の6区記録は2025年のものだ。
青山学院大学は山上り、山下り、平地区間それぞれで強力な記録を残している。選手の適性に合わせた区間配置が、駅伝の競技力を左右することを示す結果でもある。
3. タイムだけでなくコース条件を確認する
歴代最速ランキングを正確に比較するには、次の3点を確認したい。
- 同じ区間距離での記録か
- 公式の集計対象に含まれている記録か
- 区間記録なのか、その年の区間賞なのか
特に4区・5区は第93回大会のコース変更を境に記録の扱いが変わる。
この条件を知らずに過去のタイムだけを比較すると、異なる距離の記録を同じ条件で走ったかのように誤解してしまう。
箱根駅伝の歴代最速ランキングは、タイムとともに大会回数や距離を確認してこそ正しく読み解ける。
【箱根駅伝区間記録】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年時点で箱根駅伝の最も速い区間記録は何ですか?
A1:区間によって異なる。最も短いタイム表記では、3区のイェゴン・ヴィンセントが2020年に記録した59分25秒が歴代最速。2026年大会では1区、2区、5区、8区、10区で新しい歴代区間記録が誕生した。
Q2:箱根駅伝の区間記録保持者で2区間の記録を持つ選手は誰ですか?
A2:イェゴン・ヴィンセントだ。東京国際大学時代に3区59分25秒(2020年)、4区1時間00分00秒(2023年)を記録している。
Q3:2026年の5区の区間記録保持者は誰ですか?
A3:青山学院大学の黒田朝日。第102回大会で1時間07分16秒を記録し、従来の若林宏樹の1時間09分11秒を更新した。
Q4:野村昭夢の6区の記録は2026年も歴代最速ですか?
A4:そうだ。野村昭夢は2025年の第101回大会で56分47秒を記録。2026年の第102回大会では創価大学の小池莉希が56分48秒で区間賞を獲得したが、野村の歴代最速記録には1秒届かなかった。
Q5:箱根駅伝の2区はなぜ花の2区と呼ばれるのですか?
A5:2区は23.1kmと長く、各大学のエース級選手が配置される重要な区間だからだ。権太坂などの起伏もあり、順位が大きく動くことから「花の2区」と呼ばれている。
Q6:箱根駅伝の5区は昔より短くなったのですか?
A6:そうだ。第82回大会から距離が20.9kmから23.4kmへ延長された後、第93回大会から20.8kmへ短縮された。現在の5区の歴代記録は、第93回大会以降のコースを基準に比較する必要がある。
Q7:区間記録を合計すると箱根駅伝の最速総合タイムになりますか?
A7:ならない。各区間の歴代最速記録は別々の大会で達成されたものだからだ。総合記録は実際の大会で10区間を走ったチームの合計タイムで比較する必要がある。
まとめ:箱根駅伝の区間記録は2026年に新たな時代へ
2026年の第102回箱根駅伝終了時点では、1区の青木瑠郁、2区のキムタイ、5区の黒田朝日、8区の塩出翔太、10区の佐藤圭汰が新たな歴代最速記録を打ち立てた。
一方、イェゴン・ヴィンセントの3区・4区、野村昭夢の6区、佐藤圭汰の7区、中村唯翔の9区など、過去の大会で生まれた記録も依然として歴代最速の座を守っている。
箱根駅伝の区間記録を比較するときに欠かせないのは、タイムだけでなくコース距離と変更時期を確認することだ。特に4区・5区は第93回大会からコースが変わっており、異なる距離の記録を単純に比較することはできない。
第102回大会で生まれた5つの新記録は、今後の箱根駅伝における新たな目標となる。次回以降、青木瑠郁や黒田朝日の記録に迫る選手が現れるのか。そしてヴィンセントの3区・4区記録や野村昭夢の6区記録は更新されるのか。歴代最速ランキングは、次の箱根駅伝を楽しむための重要な指標であり続ける。