【場所はどこ?】おさびし山エリアにあるツリーハウス型アスレチック
ヘムレンさんの遊園地があるのは、埼玉県飯能市のムーミンバレーパーク内に設けられた「おさびし山エリア」です。施設の正式な案内でも、おさびし山は「冒険と思索の山」と位置づけられています。
パークの中心部からさらに奥へ進んだ自然豊かな場所にあり、森の中に現れる大きなツリーハウスが目印です。一般的な公園の遊具とは異なり、木々や自然素材を生かした造形が特徴。ムーミンの物語に登場する手作りの遊園地を、実際に身体を使って体験できるように設計されています。
施設の所在地は埼玉県飯能市宮沢327-6 メッツァ。ムーミンバレーパークの有料エリア内にあるため、メッツァビレッジだけを訪れる場合とは異なり、パークへの入園チケットが必要です。
おさびし山エリアには何がある?

ヘムレンさんの遊園地だけを目的にする場合でも、おさびし山エリア全体を歩いてみる価値があります。
- ヘムレンさんの遊園地:物語をモチーフにしたツリーハウス型アスレチック。
- スナフキンのテント:自然の中に静かにたたずむ、スナフキンゆかりのスポット。
- おさびし山天文台:小説『ムーミン谷の彗星』に登場する天文台を再現した場所。
- 飛行おにのジップラインアドベンチャー:約400メートルの湖上飛行を楽しむアクティビティ。
- 灯台:ムーミン一家の物語に登場する灯台。
これらは公式施設案内にも掲載されているスポットです。アスレチックだけで帰るのではなく、森の散策と組み合わせると、おさびし山ならではの魅力を味わえます。
【物語の由来】「しずかなのがすきなヘムレンさん」とは何者?

施設の魅力を理解するうえで欠かせないのが、原作との関係です。
モチーフになったのは、フィンランドの作家・画家トーベ・ヤンソンが手がけた短編集『ムーミン谷の仲間たち』に収録されている「しずかなのがすきなヘムレンさん」です。2025年刊行の講談社文庫の新版では「静かなのが好きなヘムレンさん」という表記が使われています。
同作品は1962年に発表されたムーミン小説シリーズ第7作で、9つの短編から構成されています。ムーミントロールたちだけではなく、ムーミン谷で暮らすさまざまな住人の個性や心の動きを描いた作品です。
騒がしい遊園地で働いていたヘムレンさん

物語の主人公であるヘムレンさんは、陽気な親戚たちが経営する遊園地で働いていました。担当していたのは、入場券に穴を開ける仕事です。
しかし、本人は騒がしい環境が苦手でした。遊園地で働き続けるよりも、早く年金生活に入り、静かな場所で自分の時間を過ごしたいと考えていたのです。
そんなある日、大雨が8週間も続き、遊園地は水浸しになって壊れてしまいます。親戚たちは遊園地の代わりにスケートリンクをつくろうと考え、ヘムレンさんには再び入場係の仕事を提案します。
ところが、ヘムレンさんは思い切って断りました。そこで親戚たちから譲られたのが、長い間手入れされていなかった古い庭でした。
最初、ヘムレンさんは誰にも邪魔されず、静かな庭で過ごせることを喜びます。しかし、遊園地がなくなって悲しんでいる子どもたちが、壊れた遊具や飾りを持ち寄って再建を願い出たことで、彼の気持ちは変わっていきます。
最終的にヘムレンさんは子どもたちと協力して、新しい遊び場を完成させました。自分が望んでいた静けさと、子どもたちが求めていた楽しさ。その両方を成立させようとしたのが、この物語の面白さです。
「静かな園」という名前に込められた意味
「ここは遊園地じゃなくて、静かな園なんだよ」
この言葉が、施設の入口にある看板の由来になっています。
ムーミン公式サイトの2021年1月15日の解説によると、看板にはフィンランド語で「静かな園」と書いた後に取り消し線を引き、その下に「ヘムレンさんの遊園地」と記すデザインが採用されました。
つまり、最初は静かな場所にしたかったヘムレンさんが、子どもたちのために遊園地をつくり、少しだけ考えを変えたという物語の余韻を、看板そのものに反映させているのです。単なる施設名ではなく、原作を読んだ人なら思わず気づく小さな演出です。
アニメでおなじみのヘムレンさんとは別人?
ここには意外と知られていないポイントがあります。
ムーミンのアニメ作品などに登場する紫色の服を着たヘムレンさんを、そのまま遊園地の主人公だと思っている人もいるかもしれません。しかし、ムーミン公式サイトによると、ヘムレン、つまりヘムルは個人名ではなく種族の名前です。
原作には、切手や植物を集めるヘムレンさん、スキー好きのヘムレンさん、そして遊園地で働いていた静かな性格のヘムレンさんなど、複数のヘムル族が登場します。
アニメでおなじみのキャラクターと、遊園地の主人公は、同じヘムル族であっても別の人物として理解するのが正確です。
【原作と現地を比較】施設に隠された5つの関係性
ヘムレンさんの遊園地は、物語の挿絵をそのまま再現した施設ではありません。原作に登場する遊具や雰囲気を読み取り、現実の子どもたちが遊べる空間に置き換えたものです。
それぞれの関係を整理すると、施設のデザインに込められた意図が見えてきます。
特に注目したいのが、原作に具体的な挿絵が存在しない部分を、施設のデザインとして想像し、形にしている点です。
ムーミン公式サイトの制作紹介では、一般的な公園にある鉄製遊具ではなく、物語の中に登場しそうな自然素材のツリーハウスをつくりたいという考えが紹介されています。最初のデザインスケッチと完成した施設がほぼ同じだったことも、制作上のこだわりとして明かされています。
ツリーハウスの内部にも物語の仕掛け
外観だけでなく、内部の意匠にも工夫があります。
公式の制作紹介によると、ツリーハウスの中にはさまざまな形の窓や曲線的な装飾があり、植物をモチーフにした北欧アンティークの品々も飾られていました。さらに、ヘムレンさんが入場券を切っていた頃を思い起こさせる切符切りも置かれています。
施設を単なる遊具ではなく、ヘムレンさんが実際に暮らしているかのような空間に仕上げようとしたことが伝わってきます。
また、制作時には敷地にあった松の木を生かし、ツリーハウスの内部を木が突き抜けるような設計も検討されました。その後、害虫の影響で木が腐り、安全性を優先して傷んだ部分を伐採した経緯も公式に紹介されています。自然を生かすことと、安全に施設を維持すること。その両立も、この場所の設計を考えるうえで重要なポイントです。
【2026年最新】遊具・料金・利用条件・現在の営業状況
2026年10月31日時点で、ヘムレンさんの遊園地はムーミンバレーパークの公式施設一覧に掲載されています。施設紹介には遊具や利用条件も記載されており、閉鎖済みの施設として扱われているわけではありません。
2026年7月には定期点検に伴う一日限定の運休が公式発表されました。これは7月21日の終日運休であり、恒久的な閉鎖や営業終了を意味するものではありません。
どんな遊具で遊べる?
公式施設案内や制作紹介から確認できる主な特徴は次のとおりです。
- メインツリーハウス:自然素材を生かした大型の遊具。施設を象徴する存在です。
- チューブ滑り台:メインツリーハウス内に設置された滑り台。対象年齢は6歳から小学生までです。
- 吊り橋:木々に囲まれたツリーハウスをつなぐアスレチック要素。
- きのこの黒板:お絵かきを楽しめるほか、ステージのようにも活用できる設備です。
- ピクニックエリア:レジャーシートを敷いて休憩や食事ができる場所です。
なお、公式サイトでは季節や天候によって遊具の使用を中止したり、一部区間を封鎖したりする場合があると案内しています。訪問当日にすべての設備が利用できるとは限りません。
子どもの対象年齢と付き添い条件
2026年時点の公式施設案内に掲載されている対象年齢は3歳から小学生までです。ただし、遊具によって条件が異なるため注意してください。
- 施設全体の対象年齢:3歳~小学生
- メインツリーハウス内のチューブ滑り台:6歳~小学生
- 未就学児(3~6歳):中学生以上の付き添いが必要
以前の紹介記事には6歳~12歳という対象年齢が記載されていましたが、現在の公式施設案内では3歳から小学生という条件に更新されています。古い旅行ブログや口コミだけを参考にせず、現行の公式案内を優先してください。
2026年の料金はいくら?
ヘムレンさんの遊園地はムーミンバレーパーク内の施設です。したがって、利用を考える場合は、まずパークへの入園料金を確認する必要があります。
公式案内に掲載されている1デーパスの料金は次のとおりです。
ムーミンバレーパーク 1デーパス料金
大人・前売り3,900円
大人・当日4,300円
子ども・前売り1,000円
子ども・当日1,300円
子ども料金は4歳以上高校生以下。3歳以下は無料。すべて税込み。
前売り券は公式オンラインチケットやコンビニなどで購入できます。公式案内では、オンライン・コンビニ購入は前日まで、当日は現地チケットブースでの購入となっています。
ヘムレンさんの遊園地の施設紹介には、独立した利用料金は掲載されていません。別料金が必要なアクティビティと混同せず、基本的にはパークの入園チケットを確認するのがポイントです。
なお、駐車場を利用する場合は別途料金がかかります。普通乗用車は平日1,000円、土日祝1,500円で、平日は2時間まで無料です。
安全に遊ぶための注意点
公式利用規約では、保護者に対して子どもが安全に遊べるよう配慮することを求めています。
- 遊具は対象年齢と利用条件を守る。
- 一部に土や芝の場所があるため、足元に注意する。
- 雨天時や悪天候時は滑りやすさに気をつける。
- 季節や天候による遊具の使用中止・区間封鎖に注意する。
- ペットは遊具内に入れない。利用時は指定のリードフックを使用する。
特に雨上がりは、木製遊具や土の地面が滑りやすくなる可能性があります。小さな子どもと訪れる場合は、滑りにくい靴と動きやすい服装を準備すると安心です。
【飯能へのアクセス】電車・バス・車での行き方とおすすめの楽しみ方
ムーミンバレーパークは、埼玉県飯能市の宮沢湖周辺にあります。東京都心からも日帰りで訪れやすい立地ですが、最寄り駅からパークまではバスまたは車で移動する必要があります。
電車とバスを利用する場合
公式アクセス案内で紹介されている主なルートは次のとおりです。
- 西武池袋線・飯能駅:北口1番乗り場からメッツァ行きのバスに乗車。所要時間は約20分。
- JR八高線・東飯能駅:東口から無料シャトルバスに乗車。所要時間は約15分。
- メッツァバス停:到着後、メッツァビレッジを通り抜けて徒歩約15分でムーミンバレーパークに到着。
バスの運行会社や時刻は路線によって異なるため、出発前に公式時刻表を確認してください。
車で訪れる場合
車の場合は、圏央道の狭山日高インターチェンジから約5.4キロ、青梅インターチェンジから約11キロです。
駐車料金は平日1,000円、土日祝1,500円。予約はできず、現地精算となっています。混雑時には臨時駐車場への案内となる可能性もあるため、休日は時間に余裕を持って出発するのがおすすめです。
現地でのおすすめの回り方
ヘムレンさんの遊園地を中心に楽しむなら、次のような順番が考えられます。
まずはおさびし山エリアへ
ツリーハウスの全景を眺め、施設の雰囲気を楽しみます。
子どもは対象年齢に合わせてアスレチック
吊り橋や滑り台など、利用できる遊具を選んで身体を動かします。
きのこの黒板とピクニックエリアで休憩
遊びの合間にお絵かきや休憩を取り入れます。
スナフキンのテントや天文台へ
周辺の物語スポットを巡り、ムーミンの世界観を楽しみます。
特に小さな子ども連れの場合、遊び場だけを目的にすると移動や休憩のタイミングを逃しがちです。アスレチックと森林散策を交互に組み合わせると、家族全員が無理なく楽しめます。
【評判・口コミを検証】子どもは楽しめる?大人も満足できる?
ヘムレンさんの遊園地は、一般的な絶叫系アトラクションとは異なり、身体を動かして遊ぶことと、自然の中でゆっくり過ごすことの両方を楽しめる施設です。
口コミを確認すると、子ども向けの遊び場として評価される一方、対象年齢や坂道、天候による足元の状態など、訪問前に知っておきたいポイントも見えてきます。
実際の口コミで見られる評価
Yahoo!マップでは、ヘムレンさんの遊園地に対して3件の評価が掲載され、総合評価は4.33/5でした。ただし、投稿数が少ないため、利用者全体の満足度を示す統計とは区別する必要があります。
2023年の投稿では、子ども向けのアスレチックという評価や、坂道が急であること、雨天時には滑りやすくなるという注意点が挙げられています。年齢制限について触れた投稿もあり、遊具の利用条件を事前に確認する重要性がうかがえます。
また、アソビュー!に掲載された2026年1月2日の来園者レビューでは、子どもたちが雪遊びの合間にヘムレンさんの遊園地へ立ち寄り、滑り台やブランコで楽しんだ様子が紹介されていました。こちらはパーク全体の感想ですが、冬季でも屋外遊具が家族の楽しみの一つになっていることが分かります。
一方、2025年11月の別の来園者レビューでは、混雑時の施設内の狭さや、保護者が子どもと一緒に入れない場所があることに戸惑ったという感想も見られます。こちらもパーク全体の投稿に含まれる個別の体験談であり、すべての訪問日に当てはまるものではありません。
おすすめできる人・事前に考えておきたい人
こんな人に向いている
- 3歳~小学生の子ども
- 身体を動かす遊びが好き
- ツリーハウスが好き
- 自然の中で過ごしたい
- ムーミンの原作が好き
こんな人は注意
- 大人向けの絶叫系を期待する人
- 大人も遊具に入りたい人
- 雨天時に訪問する人
- 坂道や段差が負担になる人
- 年齢制限のある遊具を利用したい幼児
大人にとっての魅力は、必ずしも遊具そのものを利用することではありません。ツリーハウスの造形を眺めたり、自然の中で子どもが遊ぶ姿を見守ったり、原作の仕掛けを探したりする楽しみがあります。
【プロの結論】魅力は遊具の数ではなく、物語を体験できること
この施設を評価する際に大切なのは、一般的な遊園地と同じ基準で比較しないことです。
大型テーマパークのような多数の乗り物や刺激の強いアトラクションを期待すると、少し物足りなく感じるかもしれません。しかし、原作の世界観を立体的に体験できること、子どもが身体を動かして遊べること、大人が自然の中で過ごせることを重視すれば、施設の価値は違って見えてきます。
特に、ヘムレンさんの物語を知ってから訪れると、入口の看板やツリーハウスの造形に込められた意味を発見できます。遊具を一通り利用して終わりにするのではなく、物語の背景を親子で共有することが、この場所ならではの楽しみ方です。
【ヘムレンさんの遊園地】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ヘムレンさんの遊園地はどこにありますか?
A1:埼玉県飯能市のムーミンバレーパーク内、おさびし山エリアにあります。ツリーハウス型のアスレチックが目印です。
Q2:ヘムレンさんの遊園地は2026年現在も営業していますか?
A2:2026年10月31日時点で、公式施設案内に掲載されています。7月21日には定期点検による一日限定の運休がありました。訪問当日の利用可否は公式のお知らせで確認してください。
Q3:何歳から遊べますか?
A3:施設全体の対象年齢は3歳から小学生です。メインツリーハウス内のチューブ滑り台は6歳から小学生が対象です。3~6歳の未就学児は中学生以上の付き添いが必要です。
Q4:ヘムレンさんの遊園地だけの利用料金は必要ですか?
A4:施設紹介には個別の利用料金は掲載されていません。ただし、ムーミンバレーパークへの入園には1デーパスが必要です。
Q5:「しずかなのがすきなヘムレンさん」はどんな物語ですか?
A5:騒がしい遊園地が苦手なヘムレンさんが、遊園地の閉鎖をきっかけに静かな庭を手に入れます。その後、遊び場を失った子どもたちのために、みんなで新しい遊園地をつくる物語です。
Q6:大人だけでも楽しめますか?
A6:大人だけでもツリーハウスの景観や自然散策、物語にちなんだデザインを楽しめます。ただし、遊具には年齢制限があるため、大人が子ども向け遊具を自由に利用できるわけではありません。
Q7:雨の日でも利用できますか?
A7:天候や施設の安全状況によって遊具の使用が中止されたり、一部区間が封鎖されたりする場合があります。雨天時は足元も滑りやすくなるため、当日の公式案内を確認してください。
まとめ:ヘムレンさんの遊園地は物語と自然を楽しむ特別な場所
ヘムレンさんの遊園地は、ムーミンバレーパークのおさびし山エリアにある、ツリーハウス型のアスレチック施設です。
その背景には、トーベ・ヤンソンの短編集『ムーミン谷の仲間たち』に収録された「しずかなのがすきなヘムレンさん」の物語があります。騒がしい遊園地が苦手だったヘムレンさんが、子どもたちのために遊び場をつくるという展開は、施設のデザインや「静かな園」を取り消した入口の看板にも反映されています。
2026年現在、公式施設案内では対象年齢や利用上の注意事項が公開されており、3歳から小学生までの子どもが楽しめる場所として紹介されています。訪問前にはチューブ滑り台の年齢制限、付き添い条件、天候による運休の可能性を確認しておくと安心です。
そして、訪問するなら原作を一度読んでおくことをおすすめします。子どもはアスレチックを楽しみ、大人はツリーハウスや看板に隠された物語の仕掛けを楽しむ。そんな過ごし方ができることこそ、ヘムレンさんの遊園地の大きな魅力です。
静けさを愛するヘムレンさんと、遊び場を取り戻したかった子どもたち。二つの願いが一つの場所に形になった背景を知れば、現地で過ごす時間もいっそう豊かなものになるはずです。
訪問前の最終確認には、ムーミンバレーパークの公式施設案内・料金案内・営業情報を利用してください。
主な参考資料:ムーミンバレーパーク公式施設案内・アクセス・料金案内・お知らせ、ムーミン公式サイト「ヘムレンさんの遊園地」(2019年3月1日・2021年1月15日)、講談社『ムーミン谷の仲間たち』新版、Yahoo!マップ、アソビュー!の来園者レビュー。