【2026年の新外国人を総点検】ディベイニー、モレッタ、ルーカスらの成績と去就

目次

2027年の補強を占ううえで、最も重要な材料は2026年に獲得した外国人選手の実績だ。阪神は開幕前にキャム・ディベイニー、ダウリ・モレッタ、イーストン・ルーカス、カーソン・ラグズデールを獲得。その後、シーズン途中にアンダーソン・セベリーノとデルミス・ガルシアを加えた。

【検証資料 1】阪神新外国人の当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

しかし、6人全員が期待された役割を果たしたわけではない。打者は一軍での出場機会が限られ、投手も故障や不安定な投球内容が課題になった。一方、途中加入のセベリーノは防御率2点台を記録し、ガルシアも少ない打席ながら本塁打を放っている。

以下はNPBおよび阪神球団の公式選手成績を中心にまとめた2026年の一軍実績と、10月18日までの報道に基づく来季の見通しだ。

2026年の阪神外国人選手・成績比較一覧

阪神新外国人
選手名 ポジション 2026年一軍成績 2027年の去就
キャム・ディベイニー 内野手 10試合、打率.071、1安打 退団見通し
ダウリ・モレッタ 投手 19試合、2勝2敗、5ホールド、防御率6.19 退団見通し
イーストン・ルーカス 投手 7試合、1勝3敗、34奪三振、防御率3.82 流動的
カーソン・ラグズデール 投手 一軍公式戦登板なし 退団見通し
アンダーソン・セベリーノ 投手 22試合、1勝0敗、2ホールド、防御率2.35 流動的
デルミス・ガルシア 外野手 19試合、打率.129、2本塁打、7打点 流動的
ラファエル・ドリス 投手 53試合、2勝4敗、19セーブ、19ホールド、防御率2.20 残留要請の方針

※成績は2026年一軍公式戦。去就は2026年10月18日付の報道段階であり、正式な契約発表とは異なる。

キャム・ディベイニー:守備力への期待に対して打撃が課題

阪神新外国人

キャム・ディベイニーは1997年4月13日生まれのアメリカ出身内野手。右投右打で、185センチ、88キロ。パイレーツ傘下などを経て阪神に加入した。

獲得時には内野を守れる外国人選手として期待されたが、一軍では10試合、15打席、14打数1安打、打率.071、0本塁打、0打点に終わった。

一方、二軍では調子を上げる時期もあった。7月25日付の日刊スポーツは、二軍で48試合、打率.258、3本塁打、17打点を記録していたことを紹介している。6月、7月には打率を上げるなど、ファームでの打撃には改善の兆しもあった。

ただし、シーズン全体を通して一軍で結果を残すまでには至らなかった。10月18日のスポーツ報知、スポニチなどの報道では退団見通しとなっている。

ダウリ・モレッタ:奪三振能力は魅力も防御率が響く

阪神新外国人

ダウリ・モレッタは1996年4月15日生まれ、ドミニカ共和国出身の右腕。レッズ、パイレーツなどを経て阪神に加入した。

2023年にはパイレーツで58イニングを投げ、76三振を奪った実績がある。奪三振能力を評価され、開幕当初はセットアッパーに近い役割を任された。

しかし、日本での2026年シーズンは19試合、16イニング、22奪三振、2勝2敗、5ホールド、防御率6.19。奪三振率は高いものの、被本塁打3本、11自責点という結果になった。

特に問題だったのは、三振を取れる能力と失点を防ぐ能力が必ずしも一致しなかったことだ。16イニングで22三振を奪った一方、安定した救援投手として定着することはできなかった。

5月には登録抹消となり、ファームでの再調整も経験した。シーズン後半も一軍で十分な存在感を示せず、10月18日には退団見通しと報じられた。

イーストン・ルーカス:奪三振力と故障リスクをどう評価するか

イーストン・ルーカスは1996年9月23日生まれの左腕。191センチの長身で、アスレチックス、タイガース、ブルージェイズなどを経て阪神に加入した。

開幕から先発ローテーションに入り、2026年は7試合、1勝3敗、30回2/3、34奪三振、防御率3.82を記録した。

注目したいのは、30回2/3で34奪三振を記録している点だ。奪三振能力には一定の評価材料がある。防御率3.82も、短い登板機会を考慮すれば、数字だけで失敗と判断できる内容ではない。

ただし、シーズン序盤には腰部の疲労骨折が判明して離脱。7月にはファームで実戦復帰した。成績以上に、年間を通じて先発ローテーションを守れるかが評価のポイントになる。

10月18日時点の報道では去就は流動的。2027年に向けて残留を検討する場合、投球内容だけでなく、故障からの回復状況と稼働見込みが重要になる。

カーソン・ラグズデール:203センチの大型右腕は一軍登板なし

カーソン・ラグズデールは1998年5月25日生まれのアメリカ出身投手。203センチ、106キロという大柄な体格が特徴で、ボルティモア・オリオールズなどを経て阪神に入団した。

長身を生かした投球への期待があったものの、2026年は一軍公式戦に登板できなかった。7月25日付の日刊スポーツでは、二軍で14試合に登板し、0勝5敗、防御率4.02だったことが報じられている。

一軍での実績がないため、日本の一軍打者に対してどの程度通用するのかを判断する材料も限られていた。10月18日付の報道では退団する方向とされている。

アンダーソン・セベリーノ:途中加入から防御率2.35の好成績

アンダーソン・セベリーノは1994年9月17日生まれ、ドミニカ共和国出身の左投左打の投手。2026年6月29日に阪神との契約締結が発表され、背番号97で加入した。

一軍では22試合に登板し、1勝0敗、23イニング、19奪三振、防御率2.35。途中加入の外国人投手として、比較的安定した数字を残した。

左腕という点も阪神にとって魅力になる。外国人投手の補強では、単純な球速や奪三振数だけでなく、右打者・左打者への対応や、既存の救援陣との役割分担も重要だ。

10月18日時点では来季の去就は流動的と報じられている。今季の実績だけを見れば残留を検討する価値がある投手だが、契約条件や来季の外国人投手の編成によって判断が変わる可能性がある。

デルミス・ガルシア:高知から加入した長距離砲候補

デルミス・ガルシアは1998年1月7日生まれ、ドミニカ共和国出身の外野手。アスレチックス傘下などを経て、2026年は四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスから阪神に加入した。

2026年の一軍成績は19試合、35打席、31打数4安打、打率.129、2本塁打、7打点。打率は低かったものの、限られた打席で2本塁打を放った点は評価材料になる。

長打率は.355。打率.129だけを見ると厳しい評価になるが、2本塁打を記録したパワーは、DH制導入後の編成を考える際にも注目される要素だ。

ただし、35打席というサンプルは小さい。継続的な出場機会を与えた場合にどの程度の長打力を発揮できるのか、三振の多さを改善できるのかという課題が残る。2027年の去就は流動的と報じられている。

ラファエル・ドリス:2027年もブルペンの中心候補

2026年の外国人選手で、最も安定した成績を残したのがラファエル・ドリスだ。

ドリスは1988年1月10日生まれのドミニカ共和国出身右腕。2016~2019年に阪神でプレーした後、メジャーリーグや独立リーグを経て、2025年に阪神へ復帰した。

2026年は53試合に登板し、2勝4敗、19セーブ、19ホールド、防御率2.20。38歳という年齢ながら、救援陣の重要な役割を担った。

10月18日付の日刊スポーツは、球団が来季の残留要請を行う見込みと報道。スポーツ報知も残留要請の方針を伝えている。もっとも、残留要請の方針と正式な契約合意は異なるため、契約発表が出るまでは確定とはならない。

【2027年は何が変わる?】セ・リーグDH制導入と阪神の補強方針

2027年の阪神の外国人補強を考えるうえで、最大の環境変化がセ・リーグのDH制導入だ。

NPBは2025年8月4日、2027年シーズンからセ・リーグで指名打者制を採用することを正式決定した。2026年を移行期間と位置付け、各球団が新しい編成に備える方針が示されている。

DH制で外国人野手の価値が変わる

従来のセ・リーグでは、投手が打席に立つため、外国人野手の獲得に際しても守備位置や守備力を含めた編成上の制約があった。

しかしDH制では、守備位置に制約されずに打撃を専門とする選手を起用できる。守備に不安があるものの、打撃に優れた外国人選手を獲得する選択肢が広がる。

阪神にとっては、次のような補強が考えられる。

  • 中軸を担う長距離砲:本塁打と打点を計算できる右打ち・左打ちの強打者。
  • 複数ポジションに対応する野手:DHだけでなく、一塁や外野などを守れる選手。
  • 先発型外国人投手:年間を通じてローテーションを支えられる投手。
  • 救援型外国人投手:勝ちパターンを安定させ、終盤の失点を減らせる投手。

特に外国人野手については、単に本塁打数が多いだけでは十分ではない。四球を選べるか、三振が多すぎないか、得点圏で対応できるかなど、打線全体への貢献度が問われる。

藤川監督が重視した競争と新しい編成

2026年の阪神は、外国人野手の獲得を積極的に増やすのではなく、既存の日本人選手との競争を重視する考え方も持っていた。

10月21日付の日刊スポーツによると、藤川球児監督は今季レフトを補強しなかった理由について、選手同士を競争させるために枠を空けておきたかったと説明している。

これは、単純に外国人選手を増やせばチームが強くなるという考え方ではない。既存戦力の成長機会を確保し、チーム内競争を活性化させる編成方針だった。

ただし、2027年はDH制の導入によって事情が変わる。守備位置を固定しなくても強打者を起用できるため、日本人選手の競争を維持しながら、外国人の打撃力を加える余地が生まれる。

また、デイリースポーツは10月18日、粟井一夫球団社長が外国人、FA、トレードを含めた補強を今年以上に進める考えを示していたと報じた。外国人選手だけに限定せず、複数の補強手段を組み合わせる方針がうかがえる。

阪神が優先すべき補強ポイントはどこか

2026年の成績を踏まえると、2027年の補強ポイントは大きく3つに分けられる。

第一は、打線の中軸を担う外国人野手だ。

ディベイニーは一軍で打率.071に終わり、ガルシアも19試合で打率.129だった。2027年のDH制を生かすなら、打席数を確保でき、長打と出塁の両方を期待できる打者が必要になる。単なる守備要員や将来性だけを重視する獲得では、DH枠の価値を十分に生かせない。

第二は、先発ローテーションを支える外国人投手だ。

ルーカスは34奪三振を記録したものの、故障離脱を経験した。ラグズデールは一軍登板がなく、先発投手の補強には再現性と稼働率が求められる。年間を通して登板できる投手を確保することが重要だ。

第三は、救援陣の世代交代と役割分担だ。

ドリスは好成績を残したが38歳。セベリーノも防御率2.35と結果を残した一方、来季の契約は流動的と報じられている。既存の救援陣との組み合わせを考えながら、左腕・右腕のバランスを整える必要がある。

【阪神の歴代外国人選手と比較】成功する助っ人に共通する条件

阪神の外国人補強を考えるとき、過去の成功例との比較も欠かせない。

代表的な存在が、2010~2015年に阪神でプレーしたマット・マートンだ。NPB公式記録によると、阪神在籍中の通算成績は832試合、1020安打、打率.310、77本塁打、417打点。2010年には打率.349、214安打を記録した。

マートンの強みは、単発の長打力だけではなく、シーズンを通じて安打を積み重ね、打線の中で安定した役割を果たしたことにある。

歴代の成功例と2027年に必要な選手像

歴代の外国人選手と2026年の新加入選手を比較すると、評価の基準が見えてくる。

- マット・マートン型: 高い打率と出塁能力で打線を支えるタイプ。
- 長距離砲型: 本塁打と打点で試合を決めるタイプ。
- ドリス型: 終盤の重要な場面を任せられる救援投手。
- セベリーノ型: 左腕として投手陣の選択肢を広げるタイプ。
- ルーカス型: 奪三振能力を生かし、先発として試合を作るタイプ。

2027年はDH制が導入されるため、過去のように守備力と打撃力を同時に求めるだけでなく、打撃に特化した外国人選手を起用する考え方が重要になる。

ただし、マートンのような高打率を残す選手と、本塁打で勝負する選手では役割が違う。阪神が必要としているのは、単純に過去の名選手と同じ成績を残す選手ではなく、現在のチームに足りない能力を補える選手だ。

新外国人の評判を判断する5つの基準

獲得候補の報道や海外での評判を見る際には、次の5項目を確認したい。

1. 直近シーズンの成績
通算成績だけではなく、直近1~2年の打率、本塁打、OPS、防御率、奪三振率などを見る。過去の実績と現在の実力を混同しないことが大切だ。

2. 故障歴と稼働率
ルーカスのように投球内容に一定の評価材料があっても、故障で長期離脱すればチームへの貢献度は下がる。年間を通して出場できるかは重要な評価項目になる。

3. 日本野球への適応力
ストライクゾーン、変化球への対応、配球の傾向など、日本の野球への適応が必要になる。国内球団でのプレー経験は、この部分で利点になり得る。

4. チーム内での役割
DH、外野、内野、先発、中継ぎなど、起用目的が明確かどうかを見る。実績が優秀でも、既存選手と役割が重なりすぎれば編成上の効果は限定される。

5. 契約条件と外国人枠
年俸や契約年数だけでなく、支配下登録枠、外国人枠、育成契約からの昇格も含めて判断する必要がある。

【プロの結論】2027年の阪神新外国人はDH向け強打者と投手の再編が焦点

2026年の阪神の外国人補強を振り返ると、シーズン開幕前に獲得した選手が必ずしも期待通りの成果を残したわけではなかった。ディベイニーは一軍での打撃成績が伸びず、モレッタは奪三振能力を示しながら防御率が悪化。ラグズデールは一軍登板を果たせなかった。

一方、セベリーノは途中加入ながら防御率2.35を記録し、ルーカスも30回2/3で34奪三振という能力を示した。ガルシアは少ない打席で2本塁打を放ち、長打力という面では一定の可能性を残している。ドリスは19セーブ、19ホールド、防御率2.20と、ブルペンの柱として結果を残した。

こうした実績を踏まえると、2027年の補強では単純な人数の入れ替えではなく、各選手に求める役割を明確にすることが重要になる。

特にDH制導入によって、外国人野手の評価基準は変わる。守備位置の制約を受けずに打撃力を最大限に生かせるため、長打力と出塁能力を兼ね備えた選手を獲得できれば、打線の厚みを増すことにつながる。

また、2026年に報じられた外国人トライアウト構想は、阪神が従来の米国中心の市場だけでなく、台湾や中南米にも発掘の幅を広げようとしている点で注目に値する。即戦力と育成型の選手を組み合わせることができれば、短期的な戦力強化と長期的な選手層の充実を両立できる。

【阪神新外国人の2027年補強】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:阪神の2027年新外国人は誰に決まっていますか?
A1:2026年10月31日時点で、2027年の新外国人として正式契約が発表された選手は確認できない。報道ではキャベッジ、ファビアン、モンテロら国内球団所属選手の動向が注目されているが、獲得決定ではない。

Q2:阪神の外国人トライアウト2026はいつ開催されますか?
A2:2026年1月のデイリースポーツ報道では、シーズン終了後の10~11月をめどに日本国内で実施する計画が紹介された。台湾や中南米の有望選手を対象とする構想だが、10月31日時点で具体的な開催日や参加者、合格者は公表されていない。

Q3:2026年に加入した阪神の外国人で最も成績が良かったのは誰ですか?
A3:開幕前に加入した新外国人の中では、アンダーソン・セベリーノが22試合、防御率2.35と安定した成績を残した。既存の外国人選手も含めると、ラファエル・ドリスが53試合、19セーブ、19ホールド、防御率2.20を記録している。

Q4:ダウリ・モレッタは2027年も阪神に残りますか?
A4:10月18日のスポーツ報知などの報道では、今季限りで退団する見通しとされている。2026年は19試合で2勝2敗、防御率6.19だった。正式な契約終了や退団発表とは区別して考える必要がある。

Q5:阪神は2027年に外国人野手を獲得する可能性がありますか?
A5:可能性は高い。2027年からセ・リーグでDH制が導入されることに加え、阪神が打力のある新外国人選手の獲得を目指す方針が報道されている。特に中軸を担える長距離打者が補強の焦点になる。

Q6:2027年もラファエル・ドリスは阪神に残留しますか?
A6:2026年10月18日付の日刊スポーツなどは、球団が残留要請を行う見込みと報じている。2026年は19セーブ、防御率2.20と好成績を残した。ただし、残留要請の方針と契約締結は別であり、正式発表が必要となる。

まとめ:阪神新外国人2027年補強はトライアウトとDH制が鍵

2026年10月31日時点の阪神新外国人情報を整理すると、2027年に向けた補強の方向性は見え始めている。ディベイニー、モレッタ、ラグズデールの3人は退団見通しで、ルーカス、セベリーノ、ガルシアは去就が流動的。ドリスは残留要請の方針が報じられている。

新外国人候補としては、キャベッジ、ファビアン、モンテロら国内でプレー経験のある選手の動向が報道されている。ただし、阪神との契約が決まったわけではない。海外からの新戦力についても、10~11月をめどに計画された外国人トライアウトが注目される。

2027年はセ・リーグのDH制導入によって、阪神の外国人補強に新しい選択肢が生まれる。長打力のある外国人野手、年間を通じて働ける先発投手、救援陣を支える投手の確保が、リーグ3連覇を目指すチームにとって重要なテーマになる。

今後の注目点は、トライアウトの実施結果、国内他球団の外国人選手の去就、そして阪神球団からの正式な契約発表だ。候補報道と契約決定を見極めながら、2027年の新助っ人がどのような顔ぶれになるのかを追いたい。