【最新情報】2026年の6回目接種はどうなった?現在の制度を解説
2026年10月31日現在、厚生労働省が公表している制度では、全国一律に「6回目接種」を再開するという仕組みは設けられていません。
現在実施されているのは、2024年度から制度化された新型コロナワクチンの定期接種です。2026年度も10月から自治体による接種が始まっています。
2026年の接種対象者

定期接種の対象となるのは、次の2つの区分です。
- 65歳以上の人
- 60~64歳で一定の重い基礎疾患がある人
後者は、心臓・腎臓・呼吸器の機能に障害があり、日常生活が極度に制限される人、またはHIVによる免疫機能障害で日常生活がほとんど不可能な人が該当します。
65歳未満で、これらの条件に該当しない人は、定期接種の公費助成対象ではありません。ただし、希望する場合は任意接種として自費で受けられる場合があります。
この制度変更の背景には、新型コロナウイルス感染症による重症化リスクが年齢によって大きく異なることがあります。厚生労働省は、重症化予防を中心とした接種制度へ移行しています。
2026年度のワクチンにも変更がある

2026年度は、流行するウイルス株に対応するため、ワクチンの抗原組成も見直されています。
日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会が2026年9月1日に公表した見解では、XFGまたはNB.1.8.1に対応するワクチンが紹介されています。
厚生労働省の2026年10月版資料では、次の5社の製剤が定期接種に使用できるものとして案内されています。
- ファイザー社
- モデルナ社
- 第一三共社
- Meiji Seikaファルマ社
- 武田薬品工業社
mRNAワクチン、自己増幅型mRNAワクチン、組換えタンパクワクチンなど、製造技術にも違いがあります。取り扱う製剤は医療機関によって異なります。
【経緯解説】コロナワクチン6回目はいつ始まった?2023年から2026年までの年表
そもそも、6回目という数字はどこから来たのでしょうか。
大きな転換点となったのが、2023年5月8日に始まった「令和5年春開始接種」です。
当時は初回接種や複数回の追加接種が進んでおり、標準的な接種歴を持つ成人の中には、この春の追加接種を6回目として受けた人がいました。
ただし、初回接種の回数は年齢によっても異なり、全員が同じタイミングで6回目を迎えたわけではありません。
接種制度の変遷一覧
この経緯で押さえておきたいのは、2023年の6回目と2026年の定期接種は、同じ制度ではないという点です。
厚生労働省の2023年8月9日付事務連絡には、春開始接種を5月8日から実施し、秋開始接種を9月20日から開始する方針が記されています。春開始接種は9月19日で終了しました。
2024年以降に何が変わったのか
大きな変更は、接種対象者と費用負担です。
2024年3月末までは特例臨時接種として全額公費で実施されていましたが、同年4月以降は制度が変更されました。
定期接種は、個人の重症化予防を目的とするB類疾病の予防接種に位置づけられています。
以前のように全国民を対象とした無料接種が続いているわけではありません。また、接種を受ける努力義務もありません。
【費用・スケジュール】2026年の6回目以降は無料?接種時期と自己負担額
2026年の接種を検討する際に、特に確認しておきたいのが費用と実施期間です。
接種期間はいつまで?
2026年度の定期接種は、原則として次の期間に実施されます。
2026年度の定期接種期間10月1日~3月31日
2026年10月1日~2027年3月31日
接種回数
原則1回
対象
65歳以上など
費用
原則自己負担あり
2026年10月版の厚生労働省リーフレットでも、接種期間は10月1日から翌年3月31日までと案内されています。
6回目の接種費用はいくら?
2026年現在、全国一律の自己負担額は定められていません。
自治体が費用の一部を助成し、残額を本人が負担する仕組みです。
例えば、2026年度の文京区の定期接種では、自己負担額は3,500円とされています。これはあくまで文京区の例であり、ほかの自治体では金額が異なります。
生活保護などの受給者について、費用免除を設けている自治体もあります。
65歳未満で定期接種の対象にならない人が任意接種を希望する場合は、原則として全額自己負担です。
そのため、予約する前に次の3点を確認すると安心です。
1. 自分が定期接種の対象に該当するか。
2. 住民票のある自治体の助成額はいくらか。
3. 希望する医療機関でどのワクチンを扱っているか。
【効果と必要性】6回目以降の接種を考えるべき人は?
「すでに5回も6回も接種しているのに、さらに受ける必要があるのか」という疑問は自然なものです。
判断するうえで大切なのは、接種回数だけでなく、現在の健康状態や重症化リスクです。
ワクチンの目的は感染予防だけではない
新型コロナワクチンには、感染した場合の入院や死亡など、重症化を予防する効果が報告されています。
一方、ワクチンを接種したからといって、感染そのものを完全に防げるわけではありません。
厚生労働省の2026年10月版資料では、2024/25シーズンに使用されたJN.1系統対応ワクチンについて、新型コロナによる入院を約45~70%予防したとの研究報告が紹介されています。
ただし、これは過去のシーズンの研究結果であり、2026年度の製剤について同じ数値の効果が保証されるという意味ではありません。
高齢者が重視される理由
厚生労働省の2026年10月資料によると、2026年1~3月の新型コロナによる死亡数は約2,500人でした。同期間のインフルエンザによる死亡数は約1,000人とされています。
また、同省は高齢になるほど重症化しやすい傾向を示し、65歳以上を定期接種の中心的な対象にしています。
こうした背景から、接種制度は一律に回数を増やす考え方ではなく、重症化リスクの高い人を重点的に守る方向に変わっています。
接種を検討する際の判断基準
- 65歳以上の人: 自治体の定期接種の案内を確認し、主治医と相談する。
- 60~64歳で対象となる基礎疾患がある人: 対象要件と必要書類を確認する。
- 基礎疾患があり65歳未満の人: 定期接種の対象に該当するか確認し、対象外の場合は任意接種について医師に相談する。
- 若く健康で重症化リスクが低い人: 接種の必要性、費用、過去の接種歴を踏まえて検討する。
接種回数が多い人も少ない人も、同じ基準だけで判断することはできません。
【副反応・安全性】6回目以降も注意すべき症状と健康被害救済制度
6回目以降の接種を考える人にとって、副反応は重要な判断材料です。
これまでの新型コロナワクチンでは、接種部位の痛みや疲労、頭痛、筋肉痛、発熱などが報告されています。
主な副反応
厚生労働省の2026年10月版資料では、製剤によって副反応の発現割合に違いがあることが示されています。
代表的な症状は次のとおりです。
- 注射した部分の痛みや腫れ
- 疲労感、倦怠感
- 頭痛
- 筋肉痛、関節痛
- 悪寒、発熱
- 吐き気や嘔吐
これらはワクチンの種類によって発現頻度が異なります。
心筋炎・心膜炎の報告は本当?
これは事実です。
mRNAワクチン接種後には、頻度はごくまれながら心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。
厚生労働省によると、特に10代・20代の男性では、女性や高齢者と比べて報告頻度が高い傾向が確認されています。
接種後に胸の痛みや息切れなどが現れた場合は、速やかに医療機関に相談してください。こうした症状は接種後おおむね4日程度の間に現れることが想定されています。
なお、ワクチン接種後に報告された症状が、すべてワクチンによって引き起こされたと確定しているわけではありません。厚生労働省は副反応疑い報告を収集し、専門家による評価を行っています。
健康被害が生じた場合の救済制度
接種後に健康被害が生じた場合には、予防接種健康被害救済制度を利用できる場合があります。
医療費や障害年金などの給付が制度に含まれています。
ただし、申請すれば自動的に認定されるわけではなく、提出資料などをもとに専門家による審査が行われます。
2024年3月31日までの特例臨時接種と、2024年度以降の定期接種では、予防接種法上の制度区分が異なります。接種した時期と種類を確認し、住民票のある自治体に相談することが大切です。
【ネットの反応・噂の真相】6回目は危険?炎上につながる誤解を検証
新型コロナワクチンをめぐっては、接種回数、副反応、効果、費用など、さまざまな論点がSNSやネットニュースで取り上げられてきました。
特に6回目という数字が注目された時期には、追加接種の必要性や安全性について意見が分かれる場面もありました。
ただし、SNSで拡散された個人の体験談や強い言葉の投稿を、そのまま医学的な結論とみなすことはできません。
ここでは、検索されやすい疑問を制度と公的資料に照らして整理します。
噂と事実の対比
| ネット上で見られる疑問・主張 | 公的情報に基づく整理 |
|---|---|
| 2026年も全員が6回目を受ける必要がある | 全国民一律の6回目接種制度はない |
| 6回目も無料で受けられる | 全額公費接種は2024年3月末で終了 |
| 65歳未満は絶対に接種できない | 任意接種として自費で受けられる場合がある |
| 6回目を受ければ感染しなくなる | 感染を完全に防ぐものではない |
| 副反応疑いの報告はすべて因果関係が確定している | 報告と因果関係の認定は別のもの |
| 何回も接種すれば必ず健康被害が起きる | 回数だけで個人の健康被害を断定することはできない |
なぜワクチンの話題は炎上しやすいのか
背景には、接種の目的に対する認識の違いがあります。
接種を感染予防のためのものと考えていた人と、重症化予防を中心と考える人では、効果に対する評価が異なります。
さらに、接種後に体調を崩した人の経験と、集団を対象にした医学研究の結果が、同じ文脈で語られることも混乱の一因です。
副反応を経験した人の声を軽視するべきではありません。一方、個人の体験だけで、すべての接種者に共通する危険性を判断することも適切ではありません。
【プロの結論】6回目という数字より確認すべき4つのこと
2026年の新型コロナワクチンを考えるうえで、最も重要なのは次の4項目です。
1. 年齢と重症化リスク: 65歳以上か、対象となる基礎疾患があるか。
2. 接種歴: これまで何回接種し、最後に受けたのはいつか。
3. 現在の体調: 過去の接種で強い副反応があったか、現在治療中の病気があるか。
4. 費用と製剤: 自治体の助成額や医療機関で取り扱うワクチンは何か。
この4点を整理すれば、SNSの噂や一方的な意見に振り回されず、自分に必要な情報を確認できます。
【FAQ】コロナワクチン6回目に関するよくある質問
Q1:2026年にコロナワクチンの6回目を受けることはできますか?
A1:接種歴や年齢、健康状態によります。65歳以上などの定期接種対象者は2026年度の接種を検討できます。対象外の人も、医療機関で任意接種を受けられる場合があります。
Q2:コロナワクチンの6回目は無料ですか?
A2:全国一律の無料接種ではありません。定期接種対象者には自治体による助成がありますが、自己負担額は地域によって異なります。対象外の人が任意接種を受ける場合は原則自費です。
Q3:過去に5回、6回接種していても2026年に追加接種できますか?
A3:過去の接種回数だけで対象外になるわけではありません。現在の定期接種の対象要件や接種歴を確認し、自治体や医師に相談してください。
Q4:2026年のワクチンは以前のものと同じですか?
A4:同じではありません。流行株の変化に対応するため、抗原組成が見直されています。2026年度は5社のワクチンが定期接種に使用できるものとして案内されています。
Q5:6回目以降の副反応は強くなりますか?
A5:接種回数だけで副反応の強さを一律に判断することはできません。製剤、年齢、体質、過去の反応などによって異なります。過去に強い症状が出た場合は、接種前に医師へ伝えてください。
まとめ:2026年のコロナワクチンは回数より接種対象と重症化リスクで判断
2026年10月現在、新型コロナワクチンの6回目を全国民に一律で推奨する制度はありません。
2023年5月に始まった春開始接種が、標準的な接種歴を持つ成人の一部にとって6回目に相当しました。しかし、2024年4月以降は制度が変わり、現在は65歳以上と一定の基礎疾患がある60~64歳を中心とした定期接種が実施されています。
2026年度は、流行株に対応した新しい製剤が導入され、10月から翌年3月までの秋冬接種が進んでいます。費用は原則有料で、自治体ごとに助成額が異なります。
今後も新型コロナウイルスの変異や流行状況に応じて、接種に使用するワクチンの種類は見直される可能性があります。
大切なのは「何回目だから受ける」「もう何回も受けたから不要」と数字だけで決めないことです。
年齢、基礎疾患、過去の副反応、最新のワクチンの情報を確認し、必要に応じてかかりつけ医と相談する。それが2026年の接種判断で押さえておきたい基本です。
主な情報源:厚生労働省「新型コロナワクチンについて」「新型コロナワクチンQ&A」「令和8年10月版定期接種案内」、国立健康危機管理研究機構「予防接種情報」、日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会「2026年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解」(2026年9月1日)。