【2026年最新】市川團十郎の現在は?南座の『勧進帳』と今後の公演予定
2026年10月30日現在、十三代目市川團十郎白猿は歌舞伎俳優として活動を続けています。
2026年の注目点は、京都・南座での特別公演に加え、山口県下関市で開催される壇ノ浦歌舞伎、年末の歌舞伎座公演です。
2026年10月の南座公演で『勧進帳』の弁慶を披露

2026年10月3日から25日まで、京都・南座で「市川團十郎特別公演」が上演されました。
昼の部では、歌舞伎十八番の一つである『勧進帳』を上演。團十郎は武蔵坊弁慶を勤めました。
歌舞伎公式情報サイト「歌舞伎美人」の公演前インタビューでは、十三代目を襲名してから南座で弁慶を勤めるのは初めてだったことが紹介されています。
また、長男の市川新之助は太刀持音若役で出演しました。
團十郎は、息子が自ら太刀持の役を希望したことを明かし、同じ舞台で『勧進帳』を学ぶ機会にしたいという趣旨を語っています。
父から息子へ、成田屋の重要な演目を伝えるという意味でも注目された公演でした。なお、南座公演は10月25日に終了しています。
2026年11月は下関で「壇ノ浦歌舞伎」

2026年10月30日時点の公表情報
2026年11月6日(金)・7日(土)には、山口県下関市で「市川團十郎 壇ノ浦歌舞伎」が開催されます。
会場は、関門海峡を望む岬之町にぎわい広場の特設舞台です。
下関市の公式発表による公演概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公演名 | 市川團十郎 壇ノ浦歌舞伎 |
| 開催日 | 2026年11月6日・7日 |
| 会場 | 岬之町にぎわい広場 特設舞台 |
| 開場 | 15時30分 |
| 開演 | 18時00分 |
| 終演予定 | 19時40分 |
| 主な出演 | 市川團十郎、市川右團次、市川新之助 |
| 主な演目 | 『延年之舞』『静と知盛』『連獅子』 |
特に注目されるのが『連獅子』です。團十郎と新之助が親子で出演し、獅子の舞を披露します。
また、素踊り『延年之舞』では團十郎が弁慶の祝舞を勤めます。
この公演は、壇ノ浦という源平合戦ゆかりの場所で歌舞伎を上演する点にも特徴があります。歴史的な土地と演目の世界観を重ねることで、劇場公演とは異なる鑑賞体験を生み出す企画です。
下関市の公式発表では、S席12,000円、A席9,000円(税込)と案内されています。
2026年12月は歌舞伎座「十二月大歌舞伎」

年末には、東京・歌舞伎座で「十二月大歌舞伎」への出演が予定されています。
- 公演期間:2026年12月2日(水)~25日(金)
- 会場:歌舞伎座
- 第一部:午前11時開演
- 第二部:午後2時30分開演
- 第三部:午後6時開演
- 休演日:12月9日、17日
團十郎の配役として特に注目されるのは、第二部の『身替座禅』における奥方玉の井と、第三部の『与話情浮名横櫛』における与三郎です。
第三部では、坂東玉三郎がお富を勤めます。團十郎の与三郎と玉三郎のお富という組み合わせも、見どころの一つです。
なお、歌舞伎美人の公演情報では、チケット発売日は11月14日(土)と案内されています。
2026年10月30日時点で公表されている今後の主な予定をまとめると、次のようになります。
| 公演 | 日程 | 会場 |
|---|---|---|
| 壇ノ浦歌舞伎 | 11月6日・7日 | 下関・岬之町 |
| 十二月大歌舞伎 | 12月2日~25日 | 歌舞伎座 |
公演内容や配役、休演日は変更される場合があります。観劇を予定している人は、成田屋公式の公演スケジュールと松竹・歌舞伎美人の最新発表を確認するのが確実です。
【歌舞伎俳優としての実力】團十郎が受け継ぐ歌舞伎十八番と独自の活動
團十郎の魅力を理解するうえで欠かせないのが、成田屋の家の芸である「歌舞伎十八番」です。
『勧進帳』は團十郎家にとって特別な演目
『勧進帳』は、源義経と弁慶が安宅の関を通過しようとする物語です。
弁慶は、主君である義経を守るため、関守の富樫左衛門を相手に機転を利かせた行動を取ります。
この演目は、團十郎家の歴史とも深く結び付いています。
国立劇場の文化デジタルライブラリーによると、七代目市川團十郎は1832年に歌舞伎十八番を定め、1840年に『勧進帳』を初演しました。
つまり、團十郎にとって『勧進帳』は単なる代表作ではありません。歴代の役者が受け継いできた芸の象徴です。
1999年1月には、現在の團十郎自身も浅草公会堂で弁慶を初役で勤めています。
2026年の南座公演で弁慶を演じたことは、若い時期から取り組んできた役に、十三代目として改めて向き合う機会になりました。
伝統だけではない!ABKAIや六本木歌舞伎にも挑戦
團十郎の活動は、古典歌舞伎だけに限られません。
成田屋公式プロフィールには、次のような活動歴が記載されています。
- 2013年8月: 自主公演「ABKAI」を初開催。
- 2015年2月: 「六本木歌舞伎」を初開催。
- 2021年7月: 東京2020オリンピック競技大会の開会式に参加。
- 2022年11月: 十三代目市川團十郎白猿を襲名。
また、映画では『利休にたずねよ』『一命』などに出演し、テレビではNHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』で宮本武蔵を演じています。
2014年公開の映画『利休にたずねよ』では、千利休役を演じました。
こうした活動から見えるのは、伝統芸能を守ることと、新しい観客に届けることを両立させようとする姿勢です。
歌舞伎は、長い歴史を持つ一方で、初めて観る人には演目や役柄、独特の演技様式がわかりにくい面もあります。
そのため、古典作品だけでなく自主公演や新しい企画を通じて接点を広げることは、歌舞伎の将来にとっても意味があります。
今後の團十郎を理解する3つのポイント
市川團十郎の舞台を観る際は、次の3点に注目すると楽しみ方が広がります。
1. 荒事の演技
荒事は、誇張された動きや力強い表現、隈取などが特徴の歌舞伎の演技様式です。市川團十郎家を象徴する芸であり、初めて歌舞伎を観る人にも比較的わかりやすい見どころです。
2. 歴代の役者とのつながり
同じ演目でも、誰がどのように演じてきたかを知ると、舞台の見方が変わります。特に『勧進帳』は、父や祖父、さらに七代目團十郎へと続く芸の系譜を意識して観たい作品です。
3. 市川新之助との親子共演
2026年の南座公演や壇ノ浦歌舞伎のように、父子が同じ舞台に立つ機会も注目されています。単独の舞台だけでなく、次世代への芸の継承という視点で観ると、成田屋の活動をより深く理解できます。
【市川團十郎海老蔵に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:市川團十郎と市川海老蔵は同一人物ですか?
A1:はい。同一人物です。現在の十三代目市川團十郎白猿は、2004年から2022年まで十一代目市川海老蔵を名乗っていました。2022年11月に團十郎を襲名しています。
Q2:市川團十郎の本名は何ですか?
A2:堀越寶世(ほりこし・たかとし)です。1977年12月6日生まれで、2026年10月30日時点では48歳です。
Q3:市川海老蔵はなぜ團十郎に改名したのですか?
A3:歌舞伎の伝統である襲名によって、成田屋の大名跡を受け継いだからです。単なる芸名変更ではなく、歴代の團十郎が築いた芸や伝統を継承する意味があります。
Q4:十三代目市川團十郎白猿の息子も歌舞伎俳優ですか?
A4:はい。長男は八代目市川新之助です。2022年11月に歌舞伎座で初舞台を踏み、父とともに舞台活動を続けています。
Q5:市川團十郎の2026年の公演予定は?
A5:10月の南座公演は終了しています。今後は11月6日・7日の下関「壇ノ浦歌舞伎」、12月2日~25日の歌舞伎座「十二月大歌舞伎」が予定されています。公演情報は成田屋公式や歌舞伎美人で確認できます。
まとめ:市川團十郎と海老蔵の違いを知れば成田屋の歴史が見えてくる
市川團十郎と市川海老蔵は別人ではありません。十一代目市川海老蔵として活動していた人物が、2022年11月に十三代目市川團十郎白猿を襲名したものです。
本名は堀越寶世。1977年に十二代目市川團十郎の長男として生まれ、七代目市川新之助、十一代目市川海老蔵を経て、現在の大名跡に至りました。
押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 海老蔵と團十郎は同じ人物で、名前の代数が異なる。
- 襲名は2022年11月で、約2年間の襲名披露興行が行われた。
- 「白猿」は五代目や七代目にもつながる歴史的な俳名。
- 成田屋の家の芸は歌舞伎十八番であり、『勧進帳』は重要な演目。
- 2026年は南座公演に加え、壇ノ浦歌舞伎や歌舞伎座公演にも出演予定。
特に注目したいのは、十三代目團十郎自身の舞台だけでなく、八代目市川新之助との共演です。
歌舞伎の名跡は、名前を受け継ぐだけでは成立しません。先人が磨いてきた芸を学び、舞台で表現し、次の世代へ渡していくことで、その価値が保たれます。
2026年の團十郎は、歴代の名跡を背負う役者であると同時に、次の世代へ成田屋の芸を伝える立場にもあります。海老蔵時代からの歩みを知ったうえで舞台を観れば、同じ『勧進帳』や『連獅子』も、また違った深みを持って見えてくるはずです。