「take for granted」の意味・使い方は?例文・文法と類似表現の違いを徹底解説
英語の「take for granted」は、「当たり前だと思う」「当然のこととして受け止める」「ありがたみを感じない」という意味を持つ重要な熟語です。日常会話からビジネス、恋愛、人間関係まで幅広く使われますが、実は文脈によって意味のニュアンスが変わります。特に、人を目的語にすると「相手の存在や努力を当たり前だと思い、大切にしない」という批判的な意味になりやすい表現です。
さらに、「take A for granted」と「take it for granted that ~」では文法構造と意味の焦点が異なります。受け身の「be taken for granted」も含め、2026年時点の主要英英辞典の定義を踏まえながら、自然な日本語訳、実践的な例文、類似表現との違い、誤用を避けるポイントまで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 意味:「当たり前だと思う」「ありがたみを忘れる」の2つが代表的な意味。
- 文法:「take A for granted」と「take it for granted that ~」は使い分けが必要。
- 受け身:「be taken for granted」は「当然の存在として扱われる」「正当に評価されない」という意味。
- 恋愛:相手を大切にせず、いて当然の存在として扱うことを表せる。
- 類語:assume、presume、appreciateなどは意味や使う場面が異なる。
【基本解説】take for grantedの意味は?2つの意味とニュアンスを理解する

「take for granted」は、単純に「当たり前」と訳すだけでは意味を十分に理解できない熟語です。大きく分けると、事実を疑わずに当然だと考える意味と、人や物の価値を十分に認識しない意味があります。
1. 当たり前だと思う・当然だと考える

1つ目は、何かを疑ったり確認したりせず、当然の事実として受け入れる意味です。
例えば、毎日水道から水が出ることや、家族がいつもそばにいることを当然だと考える状況が当てはまります。
例文:
We take clean water for granted.
私たちはきれいな水があることを当たり前だと思っている。
この英文では、きれいな水が使える環境を特別なことだと意識していない様子が表れています。
この意味では、必ずしも誰かに対する不満や批判が含まれるわけではありません。ただし、状況によっては「その価値を十分に理解していない」という含みが生まれます。
2. ありがたみを忘れる・大切にしない

2つ目は、人や物が自分にとって大切な存在であるにもかかわらず、その価値を認識せず、感謝や敬意を示さなくなる意味です。
例えば、いつも助けてくれる友人にお礼を言わなくなったり、家族の支えを当然のこととして受け止めたりする場合に使います。
例文:
Don't take your family for granted.
家族の存在を当たり前だと思ってはいけない。
ここでは、家族がいてくれることへの感謝を忘れず、大切にしようというメッセージが込められています。
Oxford Learner's DictionariesとCambridge Dictionaryも、人や状況について、価値を十分に認識せず感謝を示さない意味を説明しています。特に人を目的語にする場合、このニュアンスが強くなります。
2つの意味はどう見分ける?
判断するときは、目的語と後ろに続く内容に注目します。
- 事実・条件・予測などが中心:確認せず当然だと思う。
- 人・家族・友人・支援などが中心:価値やありがたみを十分に認識しない。
ただし、意味は完全に分離しているわけではありません。「いつも助けてくれる人がいるのは当然だ」と考えることが、その人への感謝を忘れる態度につながる場合もあります。
【文法・使い方】take A for grantedとtake it for grantedの違い
take for grantedを自然に使うには、目的語の置き方を理解することが欠かせません。特に重要なのが「take A for granted」と「take it for granted that ~」の2つです。
基本形:take+目的語+for granted
基本的な語順は次のとおりです。
take+人・物・事柄+for granted
「Aを当たり前だと思う」「Aのありがたみを忘れる」という意味になります。
例文:
I took his kindness for granted.
私は彼の親切を当たり前だと思っていた。
She takes her health for granted.
彼女は自分の健康を当たり前だと思っている。
Never take your friends for granted.
友人の存在を決して当たり前だと思ってはいけない。
目的語には、人だけでなく、健康、自由、時間、機会、家族の支援など、価値のあるさまざまな対象を置けます。
応用形:take it for granted that+主語+動詞
もう1つの重要な形が「take it for granted that ~」です。
この場合の意味は「~ということを当然だと思う」「~だと疑わずに考える」です。
I took it for granted that he would come.
私は彼が来るものだと当然のように思っていた。
She takes it for granted that everyone agrees with her.
彼女は全員が自分に賛成しているものと思い込んでいる。
この構文のitは、後ろに続くthat節の内容を受ける形式的な目的語です。英語では、長いthat節を後ろに置くことで文の流れを自然にしています。
ここで重要なのは、単に「ありがたみを忘れる」という意味ではないことです。主に、ある事柄が正しい、あるいは実現するものだと確認せずに考えている状態を表します。
文法と意味の関係を一覧で比較
| 表現・文型 | 対象 | 意味・自然な訳 |
|---|---|---|
| take A for granted | 人・物・事柄 | Aを当たり前だと思う、ありがたみを忘れる |
| take it for granted that ~ | that節の内容 | ~だと当然のように考える |
| be taken for granted | 人・物・存在 | 当たり前の存在として扱われる、評価されない |
| not take A for granted | 人・物・機会 | Aを当然視しない、大切にする |
| should not be taken for granted | 価値・権利・機会など | 当然のものとして扱うべきではない |
時制による変化:take・took・taken
takeは不規則動詞なので、時制によって形が変わります。
- take:現在形の基本形
- takes:三人称単数現在形
- took:過去形
- taken:過去分詞
- taking:現在分詞・動名詞
例えば、現在の習慣なら「I take ~ for granted」、過去の出来事なら「I took ~ for granted」、受け身なら「I am taken for granted」となります。
【実践例文】take for grantedの自然な使い方を場面別に紹介
意味と文法を理解したら、次は実際の会話でどのように使われるかを確認しましょう。同じ熟語でも、日常生活、仕事、人間関係では自然な日本語訳が変わります。
日常生活で使う例文
1. We often take electricity for granted.
私たちは電気が使えることを当たり前だと思いがちだ。
電気や水道、インターネットなど、普段は意識しない生活基盤について話すときに使えます。
2. I will never take my health for granted again.
もう二度と自分の健康を当たり前だと思わない。
体調を崩した経験などを通じて、健康の価値を改めて認識した場面に合います。
3. Don't take this opportunity for granted.
この機会を当たり前だと思ってはいけない。
仕事や留学、挑戦の機会など、いつでも得られるとは限らないものについて使う表現です。
仕事・ビジネスで使う例文
4. Good employees should never be taken for granted.
優秀な従業員をいて当然の存在として扱ってはいけない。
従業員の努力や貢献を適切に評価する必要性を伝える文章です。
5. We shouldn't take our customers' trust for granted.
顧客からの信頼を当然のものだと思ってはいけない。
企業活動や顧客対応において、信頼関係を維持する姿勢を表せます。
6. The manager took it for granted that everyone would work overtime.
そのマネージャーは全員が残業するものだと当然のように考えていた。
この文では、残業が当然だという思い込みを表しています。相手への感謝というより、前提や認識の問題に焦点があります。
恋愛・人間関係で使う例文
恋愛や友人関係では、take for grantedは特に感情を伴いやすい表現です。
7. I feel like you take me for granted.
あなたは私のことをいて当然だと思っているように感じる。
相手から大切にされていない、努力や気遣いを評価してもらえていないと感じたときの表現です。
8. We shouldn't take each other for granted.
私たちはお互いの存在を当たり前だと思ってはいけない。
恋人や夫婦、長く付き合っている友人同士で使える自然な表現です。
9. She never takes his support for granted.
彼女は彼の支えを決して当たり前だと思わない。
相手への感謝を忘れず、支えてくれることの価値を認識している様子を表しています。
【受け身の表現】be taken for grantedの意味と使い方
「be taken for granted」は、take for grantedの受け身表現です。人や物が主語になり、その存在や価値が当然のものとして扱われる状況を表します。
be taken for grantedの基本的な意味
代表的な日本語訳は次のとおりです。
- 当たり前の存在として扱われる
- ありがたみを理解してもらえない
- 努力や貢献を正当に評価されない
- 大切にされていないと感じる
例文:
Teachers are often taken for granted.
教師は、その努力や存在を当たり前だと思われがちだ。
Her kindness is taken for granted by her friends.
彼女の親切は友人たちに当たり前のことだと思われている。
I don't want to be taken for granted.
私はいて当然の存在として扱われたくない。
最後の例文は、恋愛だけでなく、職場や家族関係でも使えます。相手に対して、自分の気持ちや努力を軽視しないでほしいという意思を伝える表現です。
not taken for grantedとnever taken for granted
否定形を使うと、感謝や価値の認識を表現できます。
I want my efforts to be appreciated, not taken for granted.
自分の努力を当たり前だと思われるのではなく、きちんと評価してほしい。
Her contribution should never be taken for granted.
彼女の貢献を決して当然のものとして扱うべきではない。
「should never be taken for granted」は、スピーチやビジネス文書でも使いやすい表現です。努力、権利、自由、機会などの価値を強調できます。
【類語・言い換え】assume・presume・appreciateとの違い
take for grantedには似た意味を持つ英語表現がいくつかあります。しかし、すべてを「当たり前だと思う」と訳すと、細かなニュアンスが伝わらなくなることがあります。
assumeとの違い
assumeは「仮定する」「そうだと思い込む」という意味です。
十分な確認や証拠がない状態で、ある事柄を正しいと考えることに重点があります。
例文:
I assumed he was at home.
私は彼が家にいると思っていた。
一方、take it for granted that he was at homeなら、彼が家にいることを当然だと思い、疑わなかったというニュアンスになります。
assumeは幅広く使える一般的な動詞であり、take for grantedは「当然視する」という前提の強さを表しやすい表現です。
presumeとの違い
presumeは「推定する」「おそらくそうだと考える」という意味です。
一定の根拠や状況から、ある事柄が正しい可能性が高いと判断するニュアンスがあります。
I presumed that she knew about the meeting.
私は彼女が会議について知っているものと推測していた。
presumeは推測の根拠や可能性に焦点があり、take for grantedは確認せずに当然の前提として受け入れる点に重点があります。
appreciateとの違い
appreciateは「感謝する」「価値を認める」「ありがたく思う」という意味です。
take for grantedとは、人や物に対する評価という点で対照的に使えます。
I appreciate everything you do for me.
あなたが私のためにしてくれることすべてに感謝している。
「I don't take your kindness for granted.」も、あなたの親切を当然だとは思っていない、という意味で感謝を伝えられます。
その他の類似表現との違い
- regard as normal:普通のことだと考える。価値を軽視する含みは必ずしもない。
- accept as a given:所与のもの、既定の前提として受け入れる。
- overlook:見落とす、気づかずに見過ごす。
- undervalue:価値を低く評価する。
- neglect:十分に注意を払わない、放置する。
- count on:頼りにする、当てにする。
特にcount onは混同しやすい表現です。相手を頼りにするという意味はありますが、それ自体には相手の価値を軽視する意味はありません。
take for grantedの対義語は?
完全に対応する単一の対義語はありません。どちらの意味で使っているかによって、反対の意味を表す単語が変わります。
- appreciate:感謝する、価値を認める。
- value:大切にする、価値を認める。
- cherish:大切にする、慈しむ。
- recognize:価値や重要性を認識する。
- acknowledge:存在や貢献を認める。
- verify:事実を確認する。
- question:疑問を持つ、問い直す。
人への感謝を表したいならappreciateやcherish、事実を当然視しないという意味ならverifyやquestionが適しています。
【プロの結論】take for grantedを自然に使うための判断基準と誤用対策
take for grantedを使いこなすうえで大切なのは、単語を日本語に置き換えることではなく、何を当然だと考えているのかを明確にすることです。
よくある誤用1:「take A as granted」と書いてしまう
誤り:I take my family as granted.
正しい表現:I take my family for granted.
この熟語では「for granted」という形を使います。「as」を挿入しないように注意しましょう。
よくある誤用2:すべてを「ありがたみを忘れる」と訳す
例えば「I took it for granted that he would help me.」は、必ずしも彼の親切に感謝していないという意味ではありません。
この場合は「彼が助けてくれるものだと当然のように思っていた」という訳が自然です。
一方、「I took his help for granted.」なら、彼の助けを当たり前のこととして受け止め、ありがたみを十分に理解していなかったという意味になります。
よくある誤用3:「頼りにする」と同じ意味だと考える
take for grantedには、相手がいつも助けてくれると期待するニュアンスが含まれることがあります。しかし、単純な信頼や依存を意味する表現ではありません。
「I count on you.」は「あなたを頼りにしている」。一方、「I take you for granted.」は「あなたがいて当然だと思っている」という違いがあります。
使い分けに迷ったときの3つの判断基準
英文を作る前に、次の3点を確認すると適切な表現を選びやすくなります。
判断基準1:事実について話しているか、人について話しているか。
事実や予測なら「当然だと思う」、人や支援なら「ありがたみを忘れる」という意味を優先して考えます。
判断基準2:確認していないことが問題なのか、感謝していないことが問題なのか。
確認不足や思い込みが中心ならassumeやtake it for granted thatが候補になります。感謝や評価の不足ならtake someone for grantedが適しています。
判断基準3:自分の行動を説明するのか、相手から受けている扱いを説明するのか。
自分が相手を軽視しているなら「take someone for granted」、自分が軽視されているなら「be taken for granted」を使います。
この3点を意識すれば、単純な直訳に頼らず、状況に合った自然な英語表現を選べます。
「take for granted」に関するよくある質問(FAQ)
Q1:take for grantedは日本語で何と訳しますか?
A1:「当たり前だと思う」「当然のこととして受け止める」「ありがたみを忘れる」などと訳します。人を目的語にする場合は「大切にしない」「いて当然だと思う」という意味が自然です。
Q2:take it for grantedの意味は何ですか?
A2:「それを当然だと思う」という意味です。「take it for granted that+主語+動詞」の形では「~だと当然のように考える」と訳します。
Q3:be taken for grantedはどういう意味ですか?
A3:「当たり前の存在として扱われる」「ありがたみを理解してもらえない」「正当に評価されない」という意味です。
Q4:恋愛でtake for grantedと言われたら、どういう意味ですか?
A4:相手から「あなたは私を当たり前の存在だと思っている」と指摘されている可能性があります。感謝や気遣いが不足し、大切にされていないと感じているニュアンスです。
Q5:take for grantedとassumeの違いは何ですか?
A5:assumeは「仮定する」「そうだと思う」という一般的な表現です。take for grantedは、確認せずに当然の前提として受け入れることを強調します。また、人や物に使うと「ありがたみを忘れる」という意味にもなります。
Q6:take for grantedの対義語は何ですか?
A6:感謝や価値の認識という意味ではappreciate、value、cherishなどが反対の意味に近い表現です。事実を当然視する意味ではverifyやquestionなどが文脈に応じた対照表現になります。
まとめ:take for grantedの意味を理解して自然な英語を使おう
「take for granted」は、「当たり前だと思う」と「ありがたみを忘れる」という2つの意味を持つ英語表現です。どちらの意味になるかは、目的語や文全体の文脈によって変わります。
特に覚えておきたいのは、次の3つの形です。
- take A for granted:Aを当たり前だと思う、Aのありがたみを忘れる。
- take it for granted that ~:~だと当然のように考える。
- be taken for granted:当たり前の存在として扱われる、正当に評価されない。
恋愛や人間関係では、相手への感謝や気遣いが不足している状態を表すことが多く、ビジネスでは従業員の努力や顧客からの信頼を軽視しないという文脈で使われます。
また、assumeやpresumeとの違いを理解し、appreciateやcherishなどの反対方向の表現も覚えておくと、英語で気持ちや考えをより正確に伝えられます。
単語の意味だけでなく、「何を当然だと思っているのか」「その価値を認識しているのか」という視点を持つことが、take for grantedを自然に使いこなすためのポイントです。
参照した主な辞書:Oxford Learner's Dictionaries、Cambridge English Dictionary、Collins English Dictionary。これらの辞書では、事実を当然視する用法と、人や物の価値を十分に認識しない用法がそれぞれ説明されています。