【秀ノ山部屋の師匠】元大関・琴奨菊はどんな力士だった?

目次


秀ノ山 和弘(ひでのやま・かずひろ)

- 本名:菊次一弘
- 生年月日:1984年1月30日
- 出身地:福岡県柳川市
- 最高位:大関
- 所属していた部屋:佐渡ヶ嶽部屋
- 現在:14代秀ノ山親方

秀ノ山部屋を語るうえで欠かせないのが、師匠である元大関・琴奨菊の経歴です。

琴奨菊は2002年1月場所で初土俵を踏み、2005年1月場所で新入幕。2007年3月場所には関脇に昇進し、2011年11月場所で大関の座をつかみました。

最大の実績は、2016年1月場所での幕内初優勝です。日本出身力士として10年ぶりの優勝だったこともあり、大きな話題になりました。

現役時代は、相手の懐に入り込んで圧力をかける力強い相撲が持ち味。上体を起こさず、相手を抱え込むように前進する「がぶり寄り」で知られました。

日本相撲協会の公式プロフィールによると、主な実績は次のとおりです。

- 生涯戦歴:828勝676敗41休
- 幕内優勝:1回
- 十両優勝:1回
- 殊勲賞:3回
- 技能賞:4回
- 金星:3個

2020年11月場所で現役を引退し、年寄・秀ノ山を襲名。その後、2022年に断髪式と襲名披露を行い、親方としての道を歩み始めました。

秀ノ山親方が掲げる指導理念

秀ノ山

秀ノ山親方が公式サイトで掲げている育成の理念は、次の3つです。


忍耐・集中・継続


秀ノ山部屋の育成理念

- 忍耐: 厳しい稽古や勝負の世界で粘り強く取り組む。
- 集中: 一つひとつの稽古に向き合い、自分の課題を修正する。
- 継続: 日々の積み重ねを通して、確実な成長を目指す。

公式の部屋紹介では、師匠自身が目指す理想について、次のように説明しています。

「自分を超える力士、そして横綱を育て上げること。」 秀ノ山親方の公式メッセージの趣旨。出典:秀ノ山部屋公式サイト

単に自分の現役時代の技術を教えるのではなく、自分を超える力士を育てるという考え方です。大関まで上り詰めた経験を、次世代の育成に生かそうとする姿勢が表れています。

【110年ぶりの再興】秀ノ山部屋はいつ、なぜ復活した?

秀ノ山部屋の再興は、2024年の大相撲界における大きな出来事の一つでした。

日本相撲協会は2024年9月26日の理事会で、秀ノ山親方の独立と新部屋の設立を承認しています。

その後、同年10月19日付で正式に秀ノ山部屋が新設されました。

秀ノ山部屋の公式沿革によれば、1914年に閉鎖されて以来、110年ぶりの名称復活です。

秀ノ山部屋の再興までの年表

時期 出来事 意味
1914年 旧秀ノ山部屋が閉鎖 名称が途絶える
2020年11月 琴奨菊が現役引退 年寄・秀ノ山を襲名
2022年 断髪式・襲名披露 親方として本格始動
2024年9月26日 日本相撲協会が独立を承認 新部屋設立が決定
2024年10月19日 秀ノ山部屋を新設 110年ぶりに名称復活
2024年12月16日 部屋のビルが完成、初稽古 東向島の拠点が本格稼働
2026年 所属力士8人で活動 次世代育成を継続

独立時に移籍した力士は4人

2024年10月19日の新設時、秀ノ山親方は佐渡ヶ嶽部屋から4人の力士を迎えました。

日本相撲協会の理事会発表に記載された力士は次の4人です。

- 琴高口(本名・高口誠雄)
- 琴宗形(本名・宗形琉梧)
- 琴元村(本名・元村康誠)
- 琴花城(本名・花城清悟)

いずれも当時は序二段の力士でした。

この独立は、師匠が一から弟子を集めて始めた部屋ではなく、以前から指導してきた力士たちとともに新しい環境へ移ったものです。

なお、110年ぶりという表現は、部屋の名称が再び使われたことを指します。110年間ずっと同じ部屋が存続していたという意味ではありません。

【2026年最新】秀ノ山部屋の所属力士8人と九月場所の成績

公式情報で確認

2026年現在、秀ノ山部屋には8人の力士が所属しています。

所属力士の顔ぶれは、秀ノ山部屋公式サイトと日本相撲協会の部屋紹介ページで確認できます。

2026年9月場所の成績については、秀ノ山親方の出身地である福岡県柳川市が9月28日に公表した星取表が参考になります。

2026年の所属力士一覧と最新番付

以下は、2026年11月場所向けの日本相撲協会掲載番付と、2026年9月場所の成績を整理したものです。

力士名 2026年9月場所の番付・成績 11月場所向け番付
誠雄(せいゆう) 西三段目19枚目・5勝2敗 西幕下55枚目
菊ノ城(きくのしろ) 東三段目75枚目・4勝3敗 東三段目57枚目
菊昇基(きくしょうき) 西序二段22枚目・3勝4敗 東序二段47枚目
添田山(そえだやま) 東序二段27枚目・4勝3敗 東序二段8枚目
康誠(こうせい) 西序二段58枚目・5勝2敗 西序二段20枚目
美浪(みなみ) 東序二段68枚目・0勝7敗 西序ノ口7枚目
出野(いでの) 東序二段70枚目・4勝3敗 西序二段39枚目
杣乃心(そまのしん) 西序ノ口14枚目・1勝1敗5休 東序ノ口17枚目

出典:柳川市「秀ノ山部屋力士の大相撲令和八年九月場所星取表」、日本相撲協会「秀ノ山部屋」掲載情報。九月場所の番付と十一月場所向け番付は異なるため、時点を分けて掲載。

注目力士① 誠雄(せいゆう)


誠雄 菊二郎

- 本名:高口誠雄
- 出身地:福岡県柳川市
- 初土俵:2024年3月場所
- 最高位:幕下22枚目
- 2026年9月場所:5勝2敗

秀ノ山部屋の力士のなかでも、特に注目したいのが誠雄です。

2026年9月場所では三段目西19枚目で5勝2敗を記録。勝ち越しを決め、11月場所向けの番付では幕下西55枚目に位置しています。

誠雄は柔道を経験してから相撲の世界に入りました。部屋の公式プロフィールでは、瞬発力を自身の強みとして挙げています。

目標は「まずは関取!」。出身地の柳川市とも縁が深く、地元からの応援も期待される力士です。

注目力士② 菊ノ城(きくのしろ)


菊ノ城 清

- 本名:花城清悟
- 出身地:東京都江戸川区
- 初土俵:2023年5月場所
- 最高位:三段目43枚目
- 2026年9月場所:4勝3敗

菊ノ城も、秀ノ山部屋の成長を追ううえで見逃せない存在です。

2026年9月場所では東三段目75枚目で4勝3敗。勝ち越しを果たしました。

公式プロフィールでは、野球経験があることや、相撲を始めたきっかけについても紹介されています。

目標として掲げているのは十両昇進です。将来的に関取として土俵に立てるか、今後の番付の推移が注目されます。

そのほかの所属力士6人

誠雄と菊ノ城以外にも、秀ノ山部屋には個性の異なる力士が所属しています。

- 菊昇基: 2026年9月場所は3勝4敗。序二段で経験を積んでいます。
- 添田山: 同場所は4勝3敗。11月場所向けの番付では東序二段8枚目まで上がっています。
- 康誠: 同場所は5勝2敗。11月場所向けの番付は西序二段20枚目です。
- 美浪: 同場所は0勝7敗。苦しい場所を経験しました。
- 出野: 同場所は4勝3敗で勝ち越し。
- 杣乃心: 同場所は1勝1敗5休。休場を含む成績でした。

九月場所の成績から見える部屋の現状

8人の成績を整理すると、5勝2敗が2人、4勝3敗が3人、3勝4敗が1人、0勝7敗が1人、1勝1敗5休が1人という結果です。

8人中5人が勝ち越しており、複数の力士が好成績を残しました。

特に誠雄と康誠の5勝2敗は、次の番付につながる成果です。

一方、全員が関取というわけではありません。2026年11月場所向けの番付でも、最高位は幕下です。幕下から序ノ口までの力士を育てている段階にあり、今後の目標は幕下上位への定着、そして十両昇進といった関取誕生にあります。

なお、勝ち越しは番付上昇の可能性を示す重要な材料ですが、翌場所の番付は対戦相手や他の力士の成績なども踏まえて決まります。

【住所・アクセス】秀ノ山部屋は東京都墨田区東向島にある

秀ノ山部屋の所在地は、東京都墨田区東向島です。

住所

〒131-0032

東京都墨田区東向島4-2-9

日本相撲協会と秀ノ山部屋の公式サイトの両方で確認できる所在地です。

最寄り駅とアクセス

公式サイトによるアクセス情報は次のとおりです。

- 東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線)「東向島駅」から徒歩約10分
- 都バス「白鬚橋東」から徒歩約2分

住宅地にある相撲部屋のため、見学や訪問を予定している場合は、事前の問い合わせが欠かせません。

4階建ての部屋には何がある?

秀ノ山部屋の施設には、力士が生活しながら稽古に取り組むための設備が整えられています。

階 施設 主な用途
1階 稽古場 日々の相撲の稽古
2階 ちゃんこ場 食事・交流
3階 力士宿舎 力士の生活スペース
4階 トレーニングジム 基礎体力・筋力強化

特徴的なのは、稽古場だけでなく、トレーニングジムも設けられている点です。

公式の部屋紹介によると、稽古場にはモニターを設置し、力士が自分の動きを映像で確認できるようにしているとのことです。

稽古の感覚だけに頼らず、映像を使って動きを確認し、改善につなげる仕組みです。

【朝稽古の見学】一般の人も秀ノ山部屋を見学できる?

秀ノ山部屋の朝稽古を間近で見たいという人にとって、気になるのが見学の条件です。

結論からいうと、東向島の通常の稽古見学は、後援会会員に限って受け付けています。

秀ノ山部屋の公式お問い合わせページには、見学について次の条件が掲載されています。

- 稽古見学は後援会会員が対象。
- 出稽古や部屋のスケジュールによっては見学できない場合がある。
- 必ず事前に問い合わせる必要がある。

つまり、部屋の住所を調べて直接訪問すれば、誰でも朝稽古を見られるという仕組みではありません。

朝稽古は何時から始まる?

秀ノ山部屋の公式サイトに掲載されている力士の一日のスケジュールは次のとおりです。

時間 内容
7:00 起床
8:00 清掃
9:00 稽古開始
11:00 食事
14:00 休憩・睡眠
16:00 トレーニングなど
18:00 食事
20:00 自由時間
23:00 就寝

稽古時間は午前9時から11時までの約2時間です。

公式サイトでは、人数が比較的少ないことを生かし、秀ノ山親方が弟子に直接アドバイスする指導環境を紹介しています。

一般向けに公開されるイベントもある

通常の東向島での稽古見学とは別に、地方巡業や地域イベントに合わせて一般公開されるケースがあります。

例えば、2026年2月には伊丹市で春場所に向けた稽古見学が企画されました。2月25日から3月6日まで、市立相撲場で午前9時から11時までの見学が一般向けに案内されています。

また、柳川市では2026年10月31日に「秀ノ山会 感謝祭2026」が開催され、力士の稽古見学や相撲体験、ちゃんこの振る舞いなどが企画されました。

このように、一般のファンが稽古を見られる機会はありますが、通常の部屋見学と地域イベントは別の扱いです。

見学を希望する場合は、公式の案内を確認してから申し込むのが確実です。

【プロの結論】秀ノ山部屋の本当の注目ポイントは若手育成にある

秀ノ山部屋を評価する際に、単純に所属力士の人数や勝ち星だけを見ても、部屋の特徴は十分に理解できません。

注目したいのは、元大関という実績を持つ師匠が、どのような環境で若手を育てているかという点です。

1. 大関経験者の直接指導

秀ノ山親方は、幕内優勝1回、大関在位32場所という実績を持っています。

現役時代に培った技術や本場所での経験を、幕下以下の若い力士に伝えられることは、部屋の大きな特徴です。

2. 少人数だからこそ可能な指導環境

公式サイトでは、親方が毎日直接アドバイスする環境や、映像を確認できるモニター設備を紹介しています。

また、新弟子募集ページでは、管理栄養士による食事サポートや教育課程の確保、専門講師による講習会なども掲げています。

相撲の技術だけでなく、身体づくりや生活面、学習面まで視野に入れた育成方針です。

3. 今後の評価基準は関取の誕生

2026年の所属力士は8人で、番付は幕下から序ノ口までです。

そのため、今後の成長を評価する際には、次の3点が重要になります。

- 幕下上位に定着する力士が出てくるか。
- 十両昇進を果たす力士が誕生するか。
- 複数の力士が継続的に番付を上げられるか。

特に誠雄は2026年11月場所向けの番付で幕下西55枚目となっており、部屋の将来を占ううえでも注目したい存在です。

一方で、まだ部屋の規模が小さいことから、所属力士の層の厚さや関取を継続的に輩出できるかどうかは、今後の課題でもあります。

秀ノ山部屋の評価は、現時点の勝ち星だけでなく、数年単位での育成成果を見ていく必要があります。

秀ノ山部屋に関するよくある質問(FAQ)

Q1:秀ノ山部屋はどこにありますか?

A1:東京都墨田区東向島4-2-9にあります。東武スカイツリーラインの東向島駅から徒歩約10分です。

Q2:秀ノ山部屋には現在何人の力士が所属していますか?

A2:2026年の公式掲載情報では8人です。誠雄、菊ノ城、添田山、康誠、出野、菊昇基、美浪、杣乃心が所属しています。

Q3:秀ノ山部屋の2026年九月場所の成績は?

A3:誠雄が5勝2敗、菊ノ城が4勝3敗、添田山が4勝3敗、康誠が5勝2敗などの成績でした。美浪は0勝7敗、杣乃心は1勝1敗5休です。

Q4:秀ノ山部屋の朝稽古は一般人でも見学できますか?

A4:東向島の通常の稽古見学は後援会会員が対象です。スケジュールによって見学できない場合もあるため、必ず事前に問い合わせてください。地方場所や地域イベントでは一般公開される場合があります。

Q5:秀ノ山部屋はなぜ110年ぶりに再興したといわれるのですか?

A5:旧秀ノ山部屋が1914年に閉鎖されて以来、2024年10月19日に新たな秀ノ山部屋が設立され、名称が復活したためです。

Q6:秀ノ山親方は元琴奨菊ですか?

A6:はい。秀ノ山和弘親方は元大関・琴奨菊です。2016年1月場所で幕内優勝を果たし、2020年11月場所で現役を引退しました。


まとめ:秀ノ山部屋の今後は若手8人の成長に注目

秀ノ山部屋は、元大関・琴奨菊の秀ノ山親方が2024年10月19日に新設した相撲部屋です。1914年以来110年ぶりに名称が復活し、東京都墨田区東向島を拠点に活動しています。

2026年現在の所属力士は8人。九月場所では誠雄や康誠が5勝2敗を記録し、菊ノ城や添田山も勝ち越しました。

特に誠雄は幕下まで番付を上げており、今後の関取昇進が期待される存在です。

秀ノ山親方が掲げる「忍耐・集中・継続」という理念のもと、少人数の環境を生かした直接指導や映像を使った稽古、身体づくりへの取り組みも特徴となっています。

110年ぶりに復活した部屋の歴史は、まだ始まったばかりです。

これから注目したいのは、誠雄や菊ノ城をはじめとする若手力士がどこまで番付を上げられるか、そして秀ノ山親方が掲げる「自分を超える力士、そして横綱を育てる」という目標を実現できるかという点です。

2026年11月場所以降も、8人それぞれの成長と秀ノ山部屋の新たな挑戦から目が離せません。


主な情報源:日本相撲協会公式サイト、秀ノ山部屋公式サイト、福岡県柳川市、兵庫県伊丹市の公表資料。