市町村とは?市・町・村の違いから行政の役割、市になる条件まで2026年版で徹底解説

目次

「市町村とは、そもそも何を指す言葉なのか」「市・町・村にはどのような違いがあるのか」と疑問に感じたことはないでしょうか。市町村とは、市・町・村の3種類をまとめた呼び方であり、地方自治法では都道府県と並ぶ普通地方公共団体として位置づけられています。住民票や戸籍、子育て支援、福祉、教育、ごみの収集など、私たちの日常生活に直結する行政サービスを担う存在です。

2026年11月現在、日本の市町村制度を理解するには、地方自治法第1条の3や第8条に定められた法的な位置づけ、市になるための人口・都市的要件、都道府県との役割分担を押さえる必要があります。さらに、東京23区との違いや政令指定都市・中核市の仕組み、市町村合併による自治体数の変化まで知ると、日本の地方自治の全体像が見えてきます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 市町村の意味:市・町・村の総称で、地方自治法上の普通地方公共団体。住民に身近な行政を担う。
  • 市・町・村の違い:市には人口5万人以上などの全国共通の法定要件があり、町の要件は都道府県条例で定められる。
  • 2026年の最新状況:2026年4月1日時点の市町村数は1,718。市792、町743、村183となっている。

【基本知識】市町村とは?意味と定義を地方自治法から簡単に解説

市町村とは

市町村とは市・町・村をまとめた行政上の呼び方

市町村とは、日本の地方自治制度における「市」「町」「村」をまとめて表す言葉です。それぞれ名称は異なりますが、いずれも地域住民の生活に関わる行政を担当する地方公共団体です。

例えば、神奈川県横浜市、長野県軽井沢町、長野県南相木村は、規模や地域の特徴こそ違いますが、いずれも市町村に該当します。

市町村は単なる地名の分類ではありません。住民の意思を反映する議会や首長を持ち、地域の行政を自主的に運営する法的な主体です。

市役所、町役場、村役場といった行政機関が設置され、住民登録、税金、福祉、子育て、公共施設の管理など、地域に必要な行政サービスを提供しています。

地方自治法第1条の3が定める普通地方公共団体

市町村の法的な位置づけを理解するうえで欠かせないのが、地方自治法第1条の3です。

同条では、地方公共団体を「普通地方公共団体」と「特別地方公共団体」に分類しています。

普通地方公共団体に該当するのは、都道府県と市町村です。一方、特別地方公共団体には、東京都の特別区、地方公共団体の組合、財産区などがあります。

つまり、市町村は都道府県と同じ普通地方公共団体に分類され、法律上、独立した法人格を持つ行政主体です。

さらに、地方自治法第2条第3項では、市町村を「基礎的な地方公共団体」と位置づけています。これは、住民の日常生活に最も近い行政を原則として市町村が担うという考え方に基づくものです。

同法第1条の2も、地方公共団体が住民の福祉の増進を基本として地域行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担うことを定めています。

市町村は地方自治を支える身近な行政単位

日本の行政は、国、都道府県、市町村という複数の段階で成り立っています。

国が全国共通の法律や制度を整え、都道府県が広域的な行政を担い、市町村が地域住民に直接関わる行政サービスを実施するという役割分担です。

例えば、引っ越しをした際の転入届、出生届、住民票の発行などは、基本的に市町村の窓口で手続きします。保育所の利用相談や介護保険の申請、ごみの分別方法についても、住んでいる市町村が主要な窓口になります。

このように、市町村は住民の暮らしと行政を結びつける最も身近な地方公共団体です。

【徹底比較】市・町・村の違いと市になるための条件

市・町・村は人口だけで区別されているわけではない

市・町・村の違いについて、よくある誤解が「人口が多ければ市、少なければ町や村になる」という考え方です。

確かに人口は重要な判断材料ですが、実際には人口だけで決まる制度ではありません。市には地方自治法第8条が定める複数の要件があり、町には都道府県ごとの条例による基準があります。

また、村については、全国一律の人口基準が地方自治法に定められているわけではありません。

そのため、人口規模だけを見て市・町・村の区分を判断することはできません。

市になるための条件は地方自治法第8条に規定

町や村から市になるためには、地方自治法第8条第1項に定められた4つの要件を満たす必要があります。

1つ目は人口5万人以上であること。市になるための基本的な人口要件です。

2つ目は中心市街地の戸数が全戸数の6割以上であること。地域の住宅が一定の市街地に集まっていることが求められます。

3つ目は都市的な業態に従事する人と、その同一世帯に属する人の合計が全人口の6割以上であること。商工業など、都市的な産業を中心とした地域構造が求められます。

4つ目は都道府県条例で定める都市的施設などの条件を満たすこと。具体的な施設や基準は都道府県によって異なります。

したがって、人口が5万人を超えただけで自動的に市へ移行するわけではありません。人口、住宅の集積、産業構造、都市的施設などを総合的に満たす必要があります。

町になるための条件は都道府県ごとに異なる

町になるための条件は、地方自治法第8条第2項に規定されています。

同項では、町となる普通地方公共団体について、当該都道府県の条例で定める町としての要件を満たすことを求めています。

つまり、町になるための人口基準や施設要件は、全国で完全に統一されているわけではありません。

各都道府県が条例で人口、住宅の集積状況、産業構造、公共施設などの基準を定めています。具体的な条件を調べる場合は、対象となる都道府県の町制施行に関する条例を確認する必要があります。

村には全国共通の人口基準がない

村については、町や市のような全国共通の人口要件が地方自治法第8条に定められていません。

そのため、村という名称は単純に人口が少ない地域を意味するものではありません。地域の歴史や自治体の成立経緯、地方制度上の区分などが関係しています。

また、村から町への変更は、地方自治法第8条第3項に基づき、同法第7条に定める手続きに沿って行われます。

市制・町制の変更には自治体や都道府県などの正式な行政手続きが必要であり、人口の増減だけで名称が変わることはありません。

【関係性を整理】市町村と都道府県、市区町村の違いとは?

市町村と都道府県は上下関係ではなく対等な地方公共団体

市町村と都道府県の違いは、主に担当する行政の範囲と役割にあります。

地方自治法では、都道府県と市町村はいずれも普通地方公共団体です。都道府県が市町村を包括する二層構造になっていますが、一般的な行政組織のように都道府県が市町村の上司に当たるわけではありません。

東京都の公式資料でも、都と市町村は独立した地方公共団体であり、上下関係ではないことが説明されています。

ただし、実際の行政事務については、広域性や専門性、行政能力などに応じた役割分担が設けられています。

市町村と都道府県の役割分担

市町村は住民に身近な基礎的地方公共団体として、日常生活に直結する行政を担当します。

一方、都道府県は市町村の区域を越える広域的な事務、市町村間の連絡調整、一般の市町村では処理が難しい規模や性質の事務などを担当します。

具体的な関係を整理すると、次のとおりです。

市町村・都道府県・特別区の関係比較表

区分・組織 法的な位置づけ 主な役割・特徴
市 普通地方公共団体 住民登録、福祉、教育、ごみ処理などの基礎的行政を担当
町 普通地方公共団体 市と同じく地域住民に身近な行政サービスを担当
村 普通地方公共団体 地域の特性に応じた行政サービスや地域運営を担当
都道府県 普通地方公共団体 広域行政、市町村間の調整、広域的なインフラや産業政策などを担当
東京23区の特別区 特別地方公共団体 一般的な市町村に近い住民サービスを担い、東京都と役割を分担
政令指定都市の行政区 市の内部組織 市役所の行政サービスを地域ごとに提供するための区分

この表から分かるように、市・町・村は行政上の区分こそ異なりますが、基本的な法的な位置づけは共通しています。

市町村と市区町村の違いは東京23区にある

「市町村」と「市区町村」は似た言葉ですが、厳密には対象となる行政区分が異なります。

市町村は、市・町・村の3種類を指す言葉です。一方、市区町村は一般的に、市・区・町・村をまとめて表現する際に使われます。

ここでいう「区」には、特に東京都の23特別区が含まれます。

例えば、新宿区、渋谷区、世田谷区などは、東京23区を構成する特別区です。地方自治法上は特別地方公共団体に分類され、市町村とは異なる法的な位置づけを持っています。

一方、横浜市の中区や大阪市の北区などは、政令指定都市の内部に設置された行政区です。独立した地方公共団体ではなく、市の行政組織の一部に当たります。

つまり、同じ「区」という名称でも、東京23区の特別区と政令指定都市の行政区では、法的な性格が大きく異なります。

【生活に直結】市町村の役割と仕事内容を具体例で解説

住民票・戸籍・税金などの住民サービス

市町村が担う代表的な仕事の一つが、住民の基本情報を管理する行政サービスです。

主な業務には、次のようなものがあります。

  • 住民票の作成・管理や転入・転出の手続き
  • 出生届、婚姻届、死亡届などの戸籍関連事務
  • 住民税や固定資産税などの地方税に関する事務
  • マイナンバーカードに関する手続き
  • 各種証明書の発行

引っ越しや結婚、出産など、人生の節目に必要な行政手続きの多くは、市区町村の窓口が担当しています。

子育て・教育・医療・福祉

市町村は、子どもから高齢者まで幅広い住民を支える行政サービスも担当しています。

子育て分野では、保育所の入所手続き、児童福祉、子育て相談、各種支援制度などを実施します。

教育分野では、公立小学校や中学校の設置・管理などを担い、教育委員会を通じて学校教育を運営します。

福祉分野では、介護保険、障害福祉、生活保護、健康づくりなど、地域住民の生活を支える幅広い事務があります。

ただし、医療や福祉に関するすべての事務を市町村だけが担当しているわけではありません。都道府県や国との役割分担があり、政令指定都市や中核市では担当する事務の範囲も異なります。

ごみ処理・道路・上下水道・防災

普段は意識しにくいものの、生活環境を維持する仕事も市町村の重要な役割です。

  • ごみ処理:家庭ごみの収集、分別ルールの策定、処理施設の運営など
  • 道路:市町村道の整備、維持管理、補修など
  • 上下水道:地域の水道・下水道事業の運営など
  • 防災:地域防災計画、避難所の整備、防災訓練など
  • 都市計画:土地利用や地域のまちづくりに関する計画など

なお、道路には国道、都道府県道、市町村道などの区分があり、すべての道路を市町村が管理しているわけではありません。水道や消防なども、地域によっては都道府県や複数自治体の共同組織が担う場合があります。

市町村の行政は誰が決めているのか

市町村の行政運営には、市町村長と市町村議会が関わっています。

市町村長は住民による直接選挙で選ばれ、自治体を代表して行政を執行します。予算案や条例案の提出、行政サービスの実施などが主な役割です。

一方、市町村議会は住民が選んだ議員によって構成され、条例の制定・改廃、予算の議決、決算の認定などを行います。

市町村長と議会がそれぞれの役割を持つことで、行政運営に住民の意思を反映し、相互にチェックする仕組みが成り立っています。

【大都市制度】政令指定都市と中核市の違いとは?

政令指定都市は人口50万人以上の市

政令指定都市は、地方自治法第252条の19に基づき、政令によって指定される市です。

法律上の人口要件は50万人以上です。ただし、人口要件を満たすだけで自動的に指定されるわけではなく、実際には都市の規模や行政能力、制度上の指定手続きなどが関係します。

政令指定都市の大きな特徴は、通常は都道府県が担当する行政事務の一部を市が処理できることです。

例えば、児童福祉、生活保護、身体障害者福祉、都市計画などの分野で、法律や政令に基づく事務の移譲を受けます。

2026年現在の政令指定都市には、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、京都市など20市があります。

中核市は人口20万人以上の市

中核市は、地方自治法第252条の22に基づき、政令で指定される市です。

人口要件は20万人以上で、政令指定都市に比べると指定対象となる人口規模が小さくなっています。

中核市も、通常は都道府県が担当する行政事務の一部を処理できます。具体的には、保健衛生、福祉、環境保全、都市計画などの分野が代表的です。

ただし、政令指定都市と中核市では移譲される事務の範囲が異なります。中核市は、都道府県が広域的に処理する方が効率的な事務などを除き、政令指定都市が担える事務の一部を処理する制度です。

政令指定都市と中核市の比較

  • 政令指定都市:人口50万人以上が法律上の要件。都道府県から移譲される行政事務の範囲が広い。
  • 中核市:人口20万人以上が法律上の要件。保健衛生や福祉などの事務を中心に権限が移譲される。
  • 一般の市:市としての法的要件を満たす普通地方公共団体。大都市制度による特例の指定を受けていない市。

重要なのは、政令指定都市や中核市も、法的には市町村の一つであるという点です。大都市制度によって行政権限が拡大しても、市という地方公共団体の基本的な位置づけは変わりません。

【歴史と最新データ】市町村合併の経緯と2026年の自治体数

明治・昭和・平成の市町村合併

現在の市町村の数や区域は、長い年月をかけて行われてきた市町村合併によって形成されました。

明治時代には、近代的な地方自治制度の整備に伴って町村の統合が進められました。その後、昭和の大合併では、戦後の行政制度や教育・消防などの行政サービスを支えるため、自治体の規模を拡大する動きが広がりました。

さらに、1990年代後半から2010年にかけては「平成の大合併」と呼ばれる大規模な再編が進みました。

1999年の地方分権一括法成立などを背景に、国は地方分権の受け皿となる市町村の行財政基盤強化や行政効率化を目的として、合併を推進しました。

財務省の研究会で2026年1月に紹介された日本総合研究所の分析でも、平成の大合併の背景として地方分権と行財政基盤の強化が取り上げられています。

平成の大合併で市町村数は大幅に減少

総務省の市町村数の推移や総務省資料を基にした研究資料によると、平成の大合併では1999年3月末に3,232あった市町村が、2010年3月末には1,727まで減少しました。

減少数は1,505団体で、約47%の減少です。

特に合併が集中したのは2004年度から2005年度にかけての時期です。日本総合研究所の2026年1月の分析資料では、この2年間に1,800を超える団体が合併し、500を超える新しい市町村が誕生したと整理されています。

合併によって行政組織の統合や財政基盤の強化が進んだ一方、旧自治体の役場が遠くなることや、周辺地域の行政サービスへのアクセスなどが課題として議論されてきました。

2026年4月1日現在の市町村数

2026年11月時点で確認できる全国町村会の公表値では、2026年4月1日現在の市町村数は1,718団体です。

内訳は次のとおりです。

  • 市:792
  • 町:743
  • 村:183
  • 合計:1,718

この数字は東京23区の特別区を含まず、北方領土にある6村も除いた市町村の数です。北方領土の6村を含める統計では、村の数が異なるため、統計資料を比較する際には集計条件を確認する必要があります。

また、政令指定都市20市は市792の内数です。政令指定都市を別枠で数えて792市に加算するものではありません。

市町村コードとは?住所や統計で使われる識別番号

市町村をデータ上で識別するために使われるのが、市区町村コードや全国地方公共団体コードです。

全国地方公共団体コードは、全国の都道府県や市区町村を識別するために設定された番号で、統計、行政システム、住所データの管理などに利用されています。

全国地方公共団体コードは6桁で構成され、最初の5桁は標準地域コードと共通です。最後の1桁は、番号の誤りを検出するためのチェックディジットです。

最初の5桁の構成は次のとおりです。

  • 1桁目・2桁目:都道府県コード
  • 3桁目・4桁目・5桁目:市区町村などのコード
  • 6桁目:チェックディジット

例えば、札幌市の標準地域コードは01100です。札幌市中央区は01101となります。

なお、一般に市区町村コードと呼ばれるものには、5桁の標準地域コードを指す場合と、6桁の全国地方公共団体コードを指す場合があります。データを扱う際には、どちらの形式なのかを確認することが大切です。

市町村の新設、合併、分割、名称変更などがあれば、自治体コードにも変更が生じる場合があります。行政データや統計情報を正しく比較するためには、コードだけでなく適用年月日も確認する必要があります。

【プロの結論】市町村を理解するうえで押さえたい3つのポイント

市・町・村の名称だけで行政サービスの質は判断できない

市・町・村の違いは、地方自治法や都道府県条例によって定められた行政上の区分です。市という名称だから必ず行政サービスが充実している、村だからサービスが少ないという単純な関係ではありません。

実際の行政サービスは、人口、財政状況、地域の産業構造、行政職員の体制、都道府県との連携などによって変わります。

住む場所を検討する場合は、自治体の名称だけでなく、保育・教育、医療・福祉、交通、ごみ処理、防災、公共施設などの実際のサービス内容を比較することが大切です。

市町村と都道府県は役割を分担して地域を支えている

市町村と都道府県は、どちらか一方がすべての行政サービスを担う関係ではありません。

市町村は住民に近い基礎的な行政を担い、都道府県は広域的な行政や自治体間の調整を担当します。両者が連携することで、地域全体の行政サービスが成り立っています。

自治体の将来は合併の有無だけでは決まらない

人口減少や高齢化が進む地域では、行政サービスの維持、公共施設の更新、職員の確保、財政基盤の強化などが課題になります。

2026年1月の日本総合研究所の分析でも、小規模市町村における行政サービスの維持が課題として挙げられ、市町村合併はその対応策の一つとして整理されています。

ただし、合併には行政区域が広がることによる住民サービスへの影響などもあります。自治体の将来を考える際には、合併だけでなく、広域連携、一部事務組合、行政のデジタル化など複数の方法を比較する必要があります。

市町村制度を理解する本当の意味は、単に行政区分を覚えることではありません。自分の住む地域で誰がどの行政サービスを担い、どのような仕組みで地域の暮らしが支えられているのかを知ることにあります。

市町村とは?に関するよくある質問(FAQ)

Q1:市町村とは簡単にいうと何ですか?
A1:市町村とは、市・町・村の3種類をまとめた呼び方です。地方自治法上は都道府県と並ぶ普通地方公共団体であり、住民票、戸籍、福祉、教育、ごみ処理など、地域住民に身近な行政サービスを担っています。

Q2:市と町の違いは何ですか?
A2:市には地方自治法第8条によって人口5万人以上、中心市街地の戸数が全戸数の6割以上、都市的業態に従事する人などが全人口の6割以上であること、都道府県条例で定める都市的施設などの要件があります。町は都道府県ごとの条例で定められた要件を満たす必要があります。

Q3:人口が5万人を超えれば市になれますか?
A3:人口5万人以上は市になるための条件の一つですが、それだけでは市になれません。市街地の集積、産業構造、都市的施設など、地方自治法第8条のほかの要件も満たす必要があります。

Q4:市町村と都道府県はどちらが上ですか?
A4:法律上、都道府県と市町村はいずれも普通地方公共団体であり、上下関係ではありません。ただし、市町村は基礎的な行政を、都道府県は広域行政や自治体間の調整などを担うという役割分担があります。

Q5:市町村と市区町村は何が違いますか?
A5:市町村は市・町・村を指します。市区町村は一般に東京23区の特別区なども含めた表現です。なお、政令指定都市の行政区と東京23区の特別区は法的な位置づけが異なります。

Q6:2026年現在、日本には市町村がいくつありますか?
A6:2026年4月1日現在、全国町村会が公表する市町村数は1,718団体です。市792、町743、村183で、東京23区の特別区と北方領土の6村は含まれていません。

Q7:政令指定都市と中核市の違いは何ですか?
A7:政令指定都市は人口50万人以上、中核市は人口20万人以上が地方自治法上の人口要件です。どちらも都道府県が担当する行政事務の一部を処理できますが、移譲される事務の範囲が異なります。

まとめ:市町村の仕組みを知れば日本の地方自治が分かる

市町村とは、市・町・村をまとめた呼び方であり、地方自治法第1条の3によって都道府県とともに普通地方公共団体に分類されています。住民の暮らしに最も近い基礎的な地方公共団体として、住民登録、戸籍、福祉、教育、ごみ処理、道路管理など幅広い行政を担当しています。

市・町・村の違いは単純な人口規模だけでは決まりません。市には人口5万人以上をはじめとする地方自治法第8条の要件があり、町には都道府県条例による基準があります。

また、市町村と都道府県は上下関係ではなく、それぞれの行政能力や地域的な役割に応じて業務を分担しています。東京23区の特別区や政令指定都市の行政区との違いも、正しく理解しておきたいポイントです。

2026年4月1日現在、日本の市町村は1,718団体です。平成の大合併を経て自治体の数や区域は大きく変化しましたが、住民の生活を支える市町村の役割は変わりません。

市町村の制度を理解することは、自分が暮らす地域の行政サービスや地方自治の仕組みを理解する第一歩です。自治体の名称だけで判断せず、実際の役割やサービス、地域の将来に目を向けることが、地方自治を正しく知るための判断基準になります。

主な根拠資料:

- 地方自治法(e-Gov法令検索)
- 全国町村会「2026年4月1日現在の市町村数」
- 東京都「都と市町村の役割分担・地方自治制度」
- 厚生労働省「職業情報提供サイト・地方公務員(行政事務)」
- 日本総合研究所「平成の市町村合併の成果と課題」(2026年1月21日)
- 統計LOD「全国地方公共団体コード・標準地域コード」