【最重要】生活保護でしてはいけないこと7選!受給中の禁止行為を解説

目次

生活保護で特に注意したいのは、制度の利用そのものではなく、受給資格や保護費の計算に関係する事実を隠したり、必要な届出を怠ったりすることです。

生活保護法第60条から第62条には、受給者が守るべき生活上の義務、届出義務、指導指示に従う義務が定められています。

具体的に避けるべき行為は次の7つです。

1. アルバイトや副業の収入を申告しない
2. 親族からの仕送りや金銭的援助を隠す
3. 同居・別居・転居などの世帯変更を届け出ない
4. 預貯金や不動産、保険などの資産を隠す
5. 認められていない自動車を無断で保有する
6. ケースワーカーの正当な調査に協力しない
7. 正当な理由なく、正式な指導・指示に従わない

ただし、7つすべてが直ちに不正受給になるわけではありません。届出の遅れと意図的な虚偽申告では、法的な評価が異なります。

生活保護で禁止される行為と注意点

生活保護してはいけないこと
行為 問題となる理由 基本的な対応
収入の未申告 保護費の過払いにつながる 収入を速やかに申告
仕送りの隠蔽 世帯収入の計算に影響する 金額と受取時期を申告
世帯変更の未届 世帯認定や保護費が変わる 同居・転居などを報告
資産の隠蔽 資産活用の原則に反する 預金や保険などを開示
無断の自動車保有 原則的な資産処分の対象 例外要件を事前相談
調査への不合理な拒否 生活実態を確認できない 理由を説明し協力
正式な指導指示の無視 法第62条の処分対象になり得る 理由を説明し対応を協議

大切なのは、生活状況に変化があったとき、自分だけで受給資格や保護費への影響を判断しないことです。

【収入申告】アルバイト・副業・仕送りを隠すとどうなる?

生活保護を受けながら働くこと自体は禁止されていません。しかし、収入が発生した場合には原則として福祉事務所への申告が必要です。

1.アルバイトや副業の収入を申告しない

生活保護法第61条は、収入や支出など生計の状況に変動があった場合、速やかに届け出ることを義務付けています。

対象となる収入には、次のようなものがあります。

- パート・アルバイトの給与
- 日雇いや短期の仕事による報酬
- 副業や業務委託による収入
- 自営業による売上・所得
- 賞与やボーナス
- 年金や各種給付金
- その他の金銭的収入

特に注意したいのが、短時間のアルバイトや単発の仕事です。

「数時間しか働いていないから申告しなくてもよい」「現金手渡しだから分からないだろう」と考えるのは危険です。

厚生労働省のケースワーカー向け研修資料でも、高校生のアルバイトを含め、収入があった場合には申告するよう説明することが示されています。給与明細や給与証明書などの客観的資料を使って収入を確認する仕組みもあります。

2.働いたら生活保護費は全額減額される?

これはよくある誤解です。

生活保護は、最低生活費と世帯の収入を比較し、不足する部分を補う仕組みです。

そのため、働いて収入が増えた場合でも、給与の総額がそのまま保護費から差し引かれるとは限りません。

勤労収入については、一定の基礎控除や必要経費などが認められます。

主な控除対象は次のとおりです。

- 基礎控除
- 新規就労控除
- 20歳未満控除など
- 通勤費などの必要経費
- 社会保険料や所得税
- 就労に伴う託児費など

例えば、アルバイトを始めて収入が増えた場合でも、控除後の収入をもとに保護費が計算されます。

つまり、働いた分だけ必ず損をする仕組みではありません。

就労による経済的自立を後押しするために、勤労控除が設けられています。

3.親族からの仕送りやプレゼントを隠す

親や兄弟、親戚などからお金を受け取った場合も注意が必要です。

生活保護では、親族からの仕送りや贈与による金銭も原則として収入認定の対象になります。

例えば、次のようなケースです。

- 親から毎月3万円を受け取る
- 兄弟から生活費を振り込んでもらう
- 親戚から定期的に現金を受け取る
- 知人から生活費の援助を受ける

毎月の仕送りだけでなく、一時的な援助についても福祉事務所に相談してください。

ただし、受け取ったお金がすべて例外なく収入認定されるわけではありません。

冠婚葬祭の祝儀・香典など、社会通念上、収入として認定することが適当でないものや、自立更生を目的とする金銭などには例外があります。

高校生がアルバイトで得た収入についても、大学進学のための受験料や入学料、就学に必要な費用など、一定の条件を満たす部分は収入認定から除外される場合があります。

したがって、仕送りや贈与を受けたら、使ってしまう前に担当ケースワーカーへ相談するのが安全です。

4.収入を申告しなかった場合のリスク

収入を隠して保護費を受け取り続けると、不正受給と判断される可能性があります。

特に、次のような行為は問題になりやすいものです。

- 就職したことを意図的に隠す
- 給与明細を提出せず収入を少なく申告する
- 複数の勤務先のうち一部だけを申告する
- 年金の受給開始を隠す
- 仕送りを別の口座で受け取る

不正受給と認定された場合には、生活保護法第78条に基づく費用徴収の対象になることがあります。

申告を忘れたことに気付いた場合は、放置せず、収入の発生時期や金額を整理して福祉事務所に申し出ることが重要です。

【世帯変更・資産】引っ越しや同居、貯金、自動車で注意すべきこと

生活保護は、原則として世帯単位で実施されます。

そのため、本人の収入だけでなく、世帯全体の生活状況や資産が保護費の計算に関係します。

1.同居や別居など世帯構成の変化を隠す

生活保護法第61条では、居住地や世帯構成に異動があった場合も、速やかな届出が必要とされています。

届け出が必要になる代表的なケースは次のとおりです。

- 結婚して配偶者と同居する
- 離婚して別居する
- 子どもが進学や就職で家を出る
- 親族が自宅に転入する
- パートナーと同居を始める
- 世帯員が転居する
- 世帯員が亡くなる

特に注意したいのは、住民票だけで世帯認定が決まるわけではない点です。

厚生労働省の実施要領では、同じ住居で生活し、生計を一にしている人は原則として同一世帯と認定されます。一方、別々に暮らしていても、生活実態によって同一世帯と判断されるケースがあります。

例えば、恋人と同居を始めた場合、住民票を別にしているからといって必ず別世帯になるわけではありません。

家賃や食費、生活費をどのように負担しているかなど、実際の生活状況が判断材料になります。

世帯の変化があったら、まず担当者に報告し、認定方法を確認しましょう。

2.生活保護では貯金はいくらまで認められる?

生活保護と貯金については、誤解が多い分野です。

「貯金は1円でも持ってはいけない」「10万円を超えたら必ず保護が打ち切られる」といった説明を見かけることがありますが、こうした一律の説明は正確ではありません。

厚生労働省の実施要領では、預貯金の取得時期や原資、使用目的などを確認する取扱いが定められています。

特に重要なのが、受給中に保護費をやり繰りして生じた預貯金です。

厚生労働省の実施要領の取扱いでは、次の点を確認することになっています。

- 保護開始時から保有していた預貯金ではないか
- 未申告収入など不正な手段で蓄えたものではないか
- 既に支給された保護費のやり繰りによって生じたものか
- 貯金の使用目的が生活保護制度の趣旨に反していないか

保護費を節約して生じた預貯金で、使用目的が制度の趣旨に沿っている場合には、活用すべき資産に当たらないものとして保有が認められることがあります。

例えば、次のような目的が考えられます。

- 将来の転居費用
- 家電や家具の買い替え
- 子どもの進学費用
- 就職や自立に向けた準備
- 必要な生活用品の購入

ただし、貯金の目的や金額、世帯の状況などによって判断は異なります。

「貯金はいくらまでなら絶対に大丈夫」という全国共通の上限額があるわけではありません。

なお、保護開始時の手持金については、最低生活費(医療扶助・介護扶助を除く)の5割までを収入認定しない取扱いが示されています。しかし、これは受給開始時の手持金の取扱いであり、受給中の預貯金の上限額を示すものではありません。

3.自動車を無断で保有・購入する

生活保護では、自動車は資産として扱われ、維持費も必要になるため、原則として保有が認められていません。

ただし、例外があります。

代表的なのは次のケースです。

- 障害のある人の通院や通所に必要な場合
- 公共交通機関の利用が著しく困難な地域に住んでいる場合
- 通勤や就職活動に必要で、一定の条件を満たす場合
- 事業を継続するために自動車が必要な場合

障害のある人の通院などでは、公共交通機関や送迎サービスの利用可能性、車両の処分価値、維持費の負担方法などが判断材料になります。

2026年に知っておきたい自動車利用の変更点

特に注目したいのが、2024年12月25日に厚生労働省が自治体向けに発出した事務連絡です。

従来、通勤や通院などのために例外的に保有を認められた自動車について、日常生活での利用範囲が問題になることがありました。

この事務連絡では、一定の要件を満たす場合、日常生活に不可欠な買い物などにも利用できることが明確化されました。

さらに、2026年6月10日の衆議院厚生労働委員会では、厚生労働省の政府参考人が、この取扱いについて説明しています。

障害のある人については障害による支障を考慮し、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に住む人については、地域の交通事情や世帯状況などを踏まえて判断するという考え方です。

つまり、例外的に保有が認められた自動車を、通院以外に一切使ってはいけないというわけではありません。

一方、遊興目的で頻繁に使用することは望ましくないと整理されています。

4.持ち家や生命保険を隠す

自動車だけでなく、土地、建物、生命保険なども資産調査の対象です。

しかし、持ち家がある人は必ず生活保護を受けられないという説明も誤りです。

厚生労働省は、居住用の持ち家について、処分価値が利用価値に比べて著しく大きい場合などを除き、保有が認められる場合があると案内しています。

生命保険についても、解約返戻金の額や保険の目的、保険料などによって取扱いが異なります。

資産があることを隠すのではなく、保有状況を正確に伝え、処分や保有の必要性について判断を受けることが大切です。

【ケースワーカーの訪問調査】拒否すると保護費は止まる?

生活保護を受給すると、福祉事務所のケースワーカーによる家庭訪問や生活状況の確認が行われます。

訪問調査は、単に不正受給を探すためだけのものではありません。

生活状況を把握し、必要な支援を検討し、最低限度の生活の保障と自立を支援することが目的です。

1.ケースワーカーは何を調べる?

主な調査内容は次のとおりです。

- 現在の居住状況
- 世帯員の生活状況
- 仕事や就労状況
- 収入の変化
- 預貯金や保険などの資産
- 健康状態や通院状況
- 自立に向けた課題

また、必要に応じて金融機関、勤務先、年金関係機関などへの照会が行われる場合もあります。

厚生労働省の研修資料では、保護開始後の訪問調査について、世帯の状況に応じた計画的な実施が示されています。

原則として少なくとも年2回以上の訪問が必要とされ、世帯の状況によっては、さらに頻繁な訪問が行われます。

2.ケースワーカーの訪問を拒否したらどうなる?

訪問の日時や方法について、病気、仕事、通院、介護などの事情がある場合は、担当者に説明して調整を相談できます。

ただし、正当な理由なく調査への協力を拒み続けることは避けるべきです。

生活保護法第28条では、保護の決定や実施に必要な調査について、報告を求めたり、関係者に質問したりする権限が定められています。

調査に協力しない場合、必要な事実関係を確認できず、保護の決定や変更に影響する可能性があります。

ただし、訪問を一度断っただけで自動的に保護が廃止されるわけではありません。

訪問できない事情を説明し、別の日程や必要な資料の提出など、代替手段を相談してください。

3.ケースワーカーに何でも従わなければならない?

ここも誤解されやすい部分です。

生活保護法第27条には、保護の目的を達成するために必要な指導や指示ができると定められています。

しかし、その指導や指示には制限があります。

- 受給者の自由を尊重する
- 必要最小限度にとどめる
- 本人の意思に反して強制するものと解釈しない
- 保護の目的と関係のない指示をしない

厚生労働省の研修資料でも、病気や障害などの事情を踏まえ、本人に理解できる形で指導する必要があると説明されています。

したがって、ケースワーカーの説明に疑問がある場合は、根拠となる法律や通知、指示の目的について確認できます。

無理な指示だと感じた場合も、黙って無視するのではなく、理由を伝えて福祉事務所に相談することが重要です。

【不正受給の返還・徴収】生活保護法第63条と第78条の違い

生活保護で収入の未申告や資産の隠蔽が発覚した場合、保護費の返還を求められることがあります。

ただし、返還と徴収には法律上の違いがあります。

特に重要なのが、生活保護法第63条と第78条です。

1.生活保護法第63条は費用返還

第63条は、急迫した事情などにより、資力があるにもかかわらず生活保護を受けた場合に関係する規定です。

例えば、次のようなケースです。

- 生活保護を受けている間に、過去に所有していた資産を売却した
- 後から年金などの受給が決定した
- 資産があるものの、すぐに現金化できなかった

このような場合、支給済みの保護費について返還を求められることがあります。

返還額は、受けた保護金品に相当する金額の範囲内で、実施機関が決定します。

自立更生のための用途に充てられた金額などについては、一定の範囲で返還額から控除できる取扱いもあります。

2.生活保護法第78条は不正受給に対する費用徴収

第78条は、不実の申請やその他不正な手段によって保護を受けた場合に適用される規定です。

例えば、次のようなケースが問題になります。

- 給与収入を意図的に隠していた
- 年金を受給しているのに虚偽の申告をした
- 預貯金や資産について事実と異なる説明をした
- 他人を通じて不正に保護を受けさせた

第78条では、支給した保護費の全部または一部を徴収できるほか、徴収する額の最大40%に相当する金額を追加徴収できるとされています。

ただし、40%が必ず加算されるわけではありません。実際の徴収額は法律上の要件や個別の事情に基づいて判断されます。

3.第63条と第78条の比較

比較項目 第63条 第78条
法律上の位置付け 費用返還 不正受給に対する費用徴収
主な対象 資力がある状態で保護を受けた場合 不実の申請など不正な手段で受給した場合
代表例 年金の遡及受給、資産売却 収入の意図的な未申告、虚偽申告
返還・徴収 保護費相当額の範囲内で決定 全部または一部を徴収
追加徴収 第63条自体には規定なし 徴収額の40%以下
判断のポイント 資力の発生と保護費の関係 不正な手段による受給の有無

この2つは、どちらも保護費の返還に関係しますが、適用される状況は異なります。

例えば、年金の受給決定が遅れて後から振り込まれたケースと、年金を受け取っていることを意図的に隠していたケースでは、法的な扱いが変わる可能性があります。

収入を申告していなかったという事実だけで、すべてのケースが自動的に第78条になるわけではありません。

申告漏れの経緯や不正な手段の有無などを踏まえ、適用する規定が判断されます。

4.悪質な不正受給には刑事罰もある

生活保護法第85条には、不実の申請その他不正な手段で保護を受けた場合などの罰則も定められています。

法定刑は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。

ただし、単純な申告漏れが直ちに犯罪になるという意味ではありません。刑事責任については、具体的な行為や犯罪の成立要件に基づいて判断されます。

【認められる例外】生活保護でも禁止されていないこととは?

生活保護にはさまざまな義務がありますが、受給者の生活や自立を不当に制限する制度ではありません。

禁止事項と例外を正しく理解しておくことが、不要なトラブルを防ぐことにつながります。

1.アルバイトや仕事をすること

生活保護を受けながら働くことは可能です。

むしろ、働く能力がある人については、その能力に応じた就労が制度上想定されています。

勤労控除や必要経費の控除も設けられているため、働き始めたからといって直ちに生活保護が打ち切られるわけではありません。

収入が増えて最低生活費を上回れば保護の停止・廃止が検討されますが、収入が基準に届かない場合は引き続き保護の対象となる可能性があります。

2.一定の預貯金を保有すること

受給中に保護費を節約して貯めたお金は、使い道や貯めた経緯によって保有が認められることがあります。

重要なのは、未申告の収入によって蓄えたお金ではないこと、生活保護の趣旨に沿った目的で使用することです。

高額な買い物や資産価値の高い物品の購入を考えている場合は、事前に相談しておきましょう。

3.持ち家に住み続けること

居住用の持ち家は、条件によって保有が認められます。

売却した場合の価値と、実際に住み続けることによる生活上の利益などが考慮されます。

持ち家があるという理由だけで、生活保護の申請を諦める必要はありません。

4.条件を満たして自動車を保有すること

障害による通院の必要性や公共交通機関の利用困難など、一定の要件を満たせば、自動車を保有できる場合があります。

また、2024年12月の厚生労働省の事務連絡により、例外的に保有が認められた自動車については、一定の条件下で日常生活に必要な買い物などにも利用できることが明確化されています。

5.親族と連絡を取らずに申請すること

親族から援助を受けられる場合には、その援助が保護に優先するという原則があります。

しかし、親や兄弟などに先に相談しなければ生活保護を申請できないわけではありません。

厚生労働省も、別居している親族に相談してからでないと申請できないという理解は誤りであると案内しています。

DVや虐待などの事情がある場合には、扶養照会を行わない取扱いもあります。

【プロの結論】生活保護でトラブルを防ぐための5つの判断基準

生活保護を受けている人が、日常生活のすべてを制限されるわけではありません。

問題になるのは、制度の利用条件に関係する情報を隠したり、必要な届出を怠ったりすることです。

実際の生活で迷ったときは、次の5つを判断基準にしてください。

判断基準1:お金が入ったら申告する

給与、年金、仕送り、贈与など、収入に当たる可能性があるお金を受け取ったら担当者に伝えましょう。

判断基準2:家族や住まいが変わったら報告する

結婚、離婚、同居、別居、転居などは世帯認定に影響する可能性があります。

判断基準3:貯金や資産を自己判断で隠さない

預貯金、保険、不動産、自動車などは、保有が認められる例外もあります。まず正確な状況を説明してください。

判断基準4:ケースワーカーには事情を具体的に説明する

病気や障害、仕事、育児、介護などで訪問や提出期限に対応できない場合は、早めに連絡しましょう。

判断基準5:指導指示に納得できない場合も放置しない

指示の根拠や内容を確認し、従えない事情があれば説明してください。必要に応じて福祉事務所の上席職員や弁護士、法テラスなどへの相談も検討できます。

生活保護は、最低限度の生活を保障し、自立を支援するための制度です。受給者には法律上の義務がある一方、不利益な扱いを受けないための権利も保障されています。

【生活保護でしてはいけないこと】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:生活保護を受けながらアルバイトをしても大丈夫ですか?
A1:問題ありません。アルバイトや副業による収入は原則として申告が必要ですが、勤労控除や必要経費が認められるため、働いた収入がそのまま全額保護費から差し引かれるわけではありません。

Q2:生活保護では貯金がいくらまで認められますか?
A2:受給中の預貯金について、全国共通の一律の上限額が定められているわけではありません。保護費を節約して貯めたお金であれば、貯蓄の経緯や使用目的によって保有が認められる場合があります。

Q3:親から仕送りを受けたら生活保護は打ち切りになりますか?
A3:必ず打ち切りになるわけではありません。仕送りは原則として収入認定され、保護費の調整に反映されます。援助の金額や頻度、世帯の最低生活費などによって判断されます。

Q4:ケースワーカーの家庭訪問を断ると生活保護は停止されますか?
A4:一度訪問を断っただけで自動的に停止されるわけではありません。ただし、正当な理由なく調査を拒み続けることは問題になる可能性があります。訪問が難しい場合は理由を説明し、日程変更などを相談してください。

Q5:生活保護を受けていても車を所有できますか?
A5:原則として処分が求められますが、障害者の通院、公共交通機関の利用が著しく困難な地域での通勤・通院、一定の事業用など、条件を満たす場合は保有が認められることがあります。個別の事情を福祉事務所に相談してください。

Q6:収入を申告し忘れたら、必ず不正受給になりますか?
A6:必ずしもそうではありません。申告漏れの経緯や不正な手段の有無によって、第63条の返還や第78条の徴収など、適用される規定が異なります。気付いた時点で速やかに福祉事務所に申し出てください。

Q7:生活保護の指導指示に従わないとどうなりますか?
A7:正式な指導指示に従わない場合、生活保護法第62条に基づき、保護の変更・停止・廃止につながる可能性があります。ただし、原則として書面による指導指示など所定の手続きが必要で、事情の確認や弁明の機会も設けられます。

まとめ:生活保護のルールを理解して安心して生活するために

2026年10月現在、生活保護で特に注意すべきなのは、収入の未申告、世帯構成の変更届の未提出、資産の隠蔽、調査への不合理な拒否、正式な指導指示への不対応です。

一方、アルバイト、一定の預貯金、持ち家、自動車の保有などは、条件によって認められる例外があります。

また、不正受給が疑われる場合でも、第63条の費用返還と第78条の費用徴収は区別して考える必要があります。

生活保護を受けているからといって、働くことや将来に向けて貯蓄することまで一律に禁止されているわけではありません。

重要なのは、生活状況や収入、資産の変化を正しく届け出て、福祉事務所と必要な情報を共有することです。

もし申告漏れや届出忘れがあったとしても、そのまま放置せず、早めに担当者へ相談してください。

生活保護は、困窮した人の生活を守り、自立を支えるための制度です。禁止事項だけに目を向けるのではなく、認められている権利や例外も理解し、安心して生活を立て直せるように制度を活用することが大切です。

主な根拠資料:厚生労働省「生活保護制度」「生活保護法による保護の実施要領」「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」、e-Gov法令検索「生活保護法」、衆議院「第221回国会 厚生労働委員会 第14号(2026年6月10日)」。