【偽警察官の見分け方】本物の警察官と偽物を判断する7つのポイント

目次

偽警察官を見分ける際、最も重要なのは制服や警察手帳の見た目ではなく、相手が要求している行動です。警察庁や警視庁が繰り返し注意喚起しているのは、SNSでの捜査連絡、ビデオ通話による身分証の提示、捜査名目の送金要求です。

特に、電話の内容が具体的で、担当者の氏名や事件番号まで伝えられる場合でも、安易に信用してはいけません。犯人は事前に入手した個人情報を使い、実際の捜査に関わっているように振る舞うことがあります。

偽警察官を見抜く7つのチェックポイント

偽警察官



1.突然、口座が犯罪に使われたと告げる
要警戒

「あなた名義の口座が犯罪に利用されている」という説明で不安をあおるのは典型的な手口です。


2.LINEなどのSNSに誘導する
要警戒

警察官がSNSを使って捜査連絡を行い、警察手帳や逮捕状を見せることはありません。


3.突然ビデオ通話をかけてくる
要警戒

制服姿や身分証を画面に映しても本人確認にはなりません。


4.偽の警察手帳や逮捕状を見せる
要警戒

画像や偽サイトで作られた書類を、本物の捜査資料のように見せる手口があります。


5.口座への送金を要求する
詐欺の決定的兆候

資産保護、資金調査、紙幣番号の確認など、理由を問わず捜査名目の送金要求には応じないでください。


6.家族や第三者に相談しないよう指示する
要警戒

捜査上の秘密や通話妨害などを理由に、外部との連絡を断たせようとします。


7.着信番号が警察署の番号だから安心させる
要警戒

実在する警察署の代表番号や0110で終わる番号も偽装される場合があります。

これらの特徴は警察庁・警視庁が公表した実際の犯行手口に基づくものです。特にSNSへの誘導と送金要求が重なった場合は、相手が名乗る所属や役職に関係なく、やり取りを中止してください。

本物の警察官と偽警察官の違い

判断項目 偽警察官の典型的な行動 対応の基本
電話 口座犯罪や逮捕を突然告げる 一度切る
SNS LINEなどへ誘導する 応じない
ビデオ通話 制服・手帳・令状を見せる 信用しない
逮捕状 画像や偽サイトで提示する 公式機関に確認
口座 資金調査を理由に送金させる 絶対に送金しない
個人情報 口座残高や資産状況を聞く 答えない
電話番号 警察署の番号を表示させる 自分で公式番号を調べる

重要なのは、警察官らしい振る舞いをしているかではなく、要求内容が正当かどうかです。警察官を名乗る人物から「資金を安全な口座に移すように」と言われた場合、その時点で詐欺を強く疑ってください。

【被害に遭ったら】偽警察官詐欺の被害対処法と#9110への相談手順

偽警察官にお金を振り込んでしまった場合でも、対応を諦める必要はありません。重要なのは、犯人との連絡を止めるだけでなく、金融機関と警察に速やかに連絡することです。

すでに送金した場合は銀行へ緊急連絡

銀行振込やインターネットバンキングで送金してしまった場合は、まず振込先の金融機関に連絡し、詐欺被害に遭ったことを伝えてください。振込先口座の利用停止や資金の確認など、可能な対応を相談します。

金融庁は、振り込め詐欺救済法に基づき、犯罪に利用された口座に残っている資金から被害回復分配金が支払われる可能性があると案内しています。ただし、犯人が資金を引き出してしまった場合は支払いを受けられず、被害額の全額が戻る保証もありません。

警察への相談は#9110、緊急時は110





警察相談専用電話
一般相談

#9110


詐欺の疑い、不審な電話、被害に遭った後の相談など。
受付時間の目安:平日8時30分~17時15分。都道府県警察によって異なります。




警察の緊急通報
緊急時

110


犯人が現場にいる、現在進行形で脅迫されているなど、緊急の事件・事故の場合。


金融機関への連絡
振込先銀行の公式窓口に連絡し、詐欺被害による振込であることを伝えてください。連絡先は銀行の公式情報から確認します。

9110は、全国共通の警察相談専用電話です。電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。平日の受付時間外や土日祝日は、当直や音声案内での対応になる場合があります。ダイヤル回線や一部のIP電話では利用できないため、その場合は各都道府県警察の一般相談窓口を利用してください。

被害後に保存しておきたい証拠

犯人からの電話やSNSの履歴は、捜査や金融機関への説明に役立つ可能性があります。慌てて削除せず、次の情報を保存してください。

- 着信履歴と電話番号
- LINEなどのSNSのメッセージ履歴
- 相手のプロフィール画像・アカウント名
- ビデオ通話の日時や画面の記録
- 偽の警察手帳や逮捕状の画像
- 送金先の銀行名・支店名・口座番号
- 振込日時・金額・取引明細
- 犯人から送られたURLやメール

口座番号や暗証番号、ネットバンキングの認証情報を伝えてしまった場合は、金融機関にその旨を伝え、口座や認証情報の保護について指示を受けてください。同じパスワードをほかのサービスでも使用している場合は、信頼できる端末から変更することも必要です。

また、被害者が悪いわけではありません。警察の名前を使って恐怖を与え、判断する時間を奪うのが犯人側の手口です。家族や周囲の人にも状況を共有し、一人で対応しようとしないことが大切です。

【予防策】国際電話・番号偽装から身を守るために今すぐできること

ニセ警察詐欺を防ぐうえで効果的なのは、犯人と会話を始めない仕組みを作ることです。警察庁は、国際電話番号からの着信をブロックする「みんなでとめよう!!国際電話詐欺(#みんとめ)」を推進しています。

1.国際電話番号からの着信を制限する

「+1」「+44」などから始まる電話番号は海外の国番号を使用しています。海外との電話が不要な固定電話では、国際電話の利用休止を申し込む方法があります。


国際電話不取扱受付センター

0120-210-364


オペレーター案内:平日9時~17時
自動音声案内:平日・土日祝日24時間
警察庁の「#みんとめ」で案内されている固定電話向けの利用休止窓口です。

携帯電話では、国際電話や電話帳に登録していない番号からの着信を制限する設定、留守番電話、迷惑電話対策アプリなどが役立ちます。警察庁推奨アプリや携帯電話会社のセキュリティサービスも選択肢です。

2.警察署の番号を自分で調べて折り返す

電話の相手が警視庁や県警の捜査員を名乗ったら、所属・担当部署・氏名・内線番号を確認し、一度通話を終了してください。その後、公式サイトなどに掲載された代表番号を自分で調べて連絡します。

ここで注意したいのは、相手が教えた電話番号や、相手から送られたURLを使って確認しないことです。犯人が用意した偽の窓口につながる可能性があります。電話番号の偽装がある以上、着信履歴からそのまま折り返す方法も避けてください。

3.家族間で詐欺対応のルールを決めておく

親や祖父母だけでなく、スマートフォンを使う現役世代も狙われています。家族で次のルールを共有しておくと、突然の電話で動揺したときにも冷静に対応しやすくなります。

- 警察を名乗る電話でも、すぐに個人情報を伝えない。
- SNSやビデオ通話への誘導には応じない。
- 警察官から送金や資産提出を要求されても従わない。
- 電話を切って、公式に公表された警察署の番号を調べる。
- 不安になったら家族と#9110に相談する。

特に高齢の家族には、電話番号の表示が本物でも偽装されること、ビデオ通話で顔や手帳を見せられても本物とは限らないことを伝えておきましょう。

4.警察庁・警視庁の公式情報を定期的に確認する

偽警察官詐欺は、電話からSNSへの誘導、偽サイト、本人の名前入り逮捕状、金地金の提出要求など、手口が変化しています。警察庁や警視庁が公開する最新の注意喚起を確認することも有効です。

2026年は警察庁がニセ警察詐欺を独立した手口として統計上整理するなど、被害の実態把握と対策が進められています。単に知らない番号に出ないだけでなく、警察を名乗る相手から金銭や個人情報を求められた場合にどう行動するかを決めておくことが重要です。

【偽警察官詐欺に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:警察署の代表番号や0110で終わる番号から電話が来ても詐欺ですか?
A1:必ず詐欺とは限りませんが、本物とも判断できません。警察署の代表番号を偽装して表示する手口が確認されています。いったん電話を切り、公式に公表されている警察署の番号に自分からかけ直してください。

Q2:偽の警察手帳や逮捕状はビデオ通話でも見分けられますか?
A2:画面上の見た目だけで確実に判別することは困難です。制服や手帳、逮捕状の画像は偽造できます。警察庁はSNSやビデオ通話による身分証の提示に注意を呼びかけています。相手が何を見せても、送金には応じないでください。

Q3:警察官から「口座が犯罪に利用されている」と電話が来たらどうすればいいですか?
A3:その場で個人情報や口座情報を伝えず、電話を切ってください。相手が所属や担当者名を名乗っても、その番号に折り返さず、警察署の公式番号を自分で調べて確認しましょう。

Q4:LINEで警察官とやり取りすることはありますか?
A4:警察官がSNSを使って捜査連絡を行い、警察手帳や逮捕状を提示することはありません。LINEに誘導された場合は、詐欺を疑ってください。

Q5:偽警察官にお金を振り込んだ後でも返金されますか?
A5:振込先口座に資金が残っていれば、振り込め詐欺救済法による被害回復分配金を受け取れる可能性があります。ただし全額返金が保証されるわけではありません。すぐに振込先金融機関と警察へ連絡してください。

Q6:#9110は土日や夜間でも相談できますか?
A6:基本的な受付時間は平日8時30分から17時15分ですが、都道府県によって異なります。時間外や土日祝日は当直または音声案内で対応する場合があります。緊急の事件・事故は110番を利用してください。

まとめ:偽警察官詐欺を防ぐ最大のポイントは電話を切ること

偽警察官詐欺は、警察への信頼を悪用し、電話、SNS、ビデオ通話、偽サイトを組み合わせて金銭をだまし取る犯罪です。2025年の確定値では被害額が1,005億円に達し、2026年8月末時点でも728億6,000万円の被害が確認されています。

特に警戒したいのは、実在する警察署の電話番号を表示させる番号偽装、LINEで見せられる偽の警察手帳、本人の名前が入った偽逮捕状です。画面に表示された情報や相手の説明だけで、警察官本人だと判断してはいけません。

覚えておきたい判断基準は、次の3つです。

1.警察を名乗る電話でも、一度切って確認する。

2.SNSでの捜査連絡や、捜査名目の送金要求には応じない。

3.不安を感じたら警察相談専用電話#9110、緊急時は110に連絡する。

詐欺の手口を知っておくだけでも、突然の電話に対する対応は変わります。自分だけでなく、家族や身近な人とも情報を共有し、警察を名乗る相手からお金を要求されたら必ず電話を切るという習慣を身につけてください。

警察官を名乗る人物からの電話で、最も信頼できる対応は、その場で相手の指示に従うことではありません。通話を終了し、公式な連絡先を通じて事実を確認することです。