【勝点24の意味とは】帝京・早稲田・明治の順位を左右するポイント制度
今回の順位争いを読み解くうえで欠かせないのが、関東大学対抗戦独自の勝点制度だ。単純に勝利数だけで順位が決まるわけではなく、試合内容によって付与されるボーナスポイントが順位に影響する。
2026年度の関東ラグビーフットボール協会の大会規定では、基本となる勝点は勝利5点、引き分け3点、敗戦1点。不戦勝などには別の規定が設けられている。
さらに、次の2種類のボーナスポイントがある。
- 3トライ差以上の勝利:勝点1を追加。
- 7点差以内の敗戦:勝点1を追加。
つまり、勝利しても必ず6点になるわけではない。接戦を制した場合など、3トライ差以上の条件を満たさなければ基本の5点となる。
帝京大・早稲田大・明治大が勝点24で並んでいるのは、4試合すべてに勝利し、なおかつ全試合で3トライ差以上の勝利によるボーナスポイントを獲得したためだ。各校とも1試合平均6点を積み重ねている。
この制度は、勝つだけでなく攻撃面でも優位に立つことを評価する仕組みだ。大差で勝ち切る力が、リーグ戦全体の勝点ランキングに反映されている。
勝点が同じなら何で順位が決まる?

ここには、ファンが誤解しやすいポイントがある。得失点差が大きい大学が、必ずその時点で公式の最終1位になるわけではない。
2026年度の関東大学対抗戦Aグループでは、全日程終了後に勝点が同じ場合、次の順序で順位を決める。
- 全試合の勝利数が多いチーム。
- 同じ勝点の大学同士の対戦で勝点が多いチーム。
- 同じ勝点の大学同士の対戦における得失点差。
- 全試合の総得失点差。
- 全試合の総トライ数。
- トライ後のゴール数。
- 抽選。
10月25日時点では、帝京・早稲田・明治の直接対決がすべて残っている。そのため、3校の勝点と総得失点差だけで最終順位を断定することはできない。
現段階の総得失点差は帝京大がプラス237、早稲田大がプラス235、明治大がプラス206。帝京大と早稲田大の差はわずか2点だ。ただし、最終的な順位決定では3校間の対戦結果が先に比較される可能性がある。
この点を押さえておくと、単なる順位表以上に、今後の試合の意味が見えてくる。
【上位5校を徹底分析】帝京・早稲田・明治と慶應・筑波の現在地
上位3校が勝点24で並ぶ一方、4位の慶應義塾大学は勝点18、5位の筑波大学は勝点9。上位争いと大学選手権出場争いでは、注目すべきポイントが異なる。
帝京大学ラグビー部:得点力と守備力を両立する暫定上位
帝京大学は4試合で267得点、失点30。得失点差はプラス237で、今回の上位3校では最も高い。
9月の慶應義塾大戦を50-5で制し、筑波大戦も48-20で勝利。10月11日の日本体育大戦では81-5、10月25日の青山学院大戦では88-0と、攻守両面で圧倒的な数字を残した。
特に青山学院大戦の88得点は、攻撃の破壊力を示す結果だ。4試合で30失点に抑えている点も見逃せない。
ただし、11月1日の早稲田大戦、11月22日の明治大戦が控えている。これまでの大量得点だけで優勝を判断できないのが、今シーズンの難しさでもある。
早稲田大学ラグビー部:失点8という際立った守備力
早稲田大学の特徴は、4試合でわずか8失点という守備成績だ。総得点243、総失点8で、得失点差はプラス235。
10月11日の青山学院大戦では78-0、10月25日の筑波大戦では29-5で勝利した。帝京大と比較すると総得点は24点少ないものの、失点は22点少ない。
大量得点による優位性だけでなく、相手の攻撃を封じる力が数字に表れている。特に筑波大戦では、相手に5点しか許さず勝利を収めた。
11月1日の帝京大戦と11月23日の慶應大戦、12月6日の明治大戦が大きな山場となる。上位争いの中でも、早稲田大の守備が強豪との直接対決でどこまで通用するかが注目点だ。
明治大学ラグビー部:前年王者として狙う連覇
明治大学は4試合で258得点、52失点。得失点差はプラス206となっている。
10月11日の筑波大戦を39-21で制し、10月24日の立教大戦では50-14と快勝。これまでの4試合すべてで勝利しており、勝点24を獲得している。
2025年度の関東大学対抗戦Aグループを制した明治大にとって、2026年度は連覇を狙うシーズンだ。過去の優勝実績だけでなく、今季の安定した勝点獲得もその可能性を支えている。
11月1日の慶應大戦、11月22日の帝京大戦、12月6日の早稲田大戦と、優勝争いを直接左右する試合が続く。とりわけ帝京大と早稲田大との2試合が大きな意味を持つ。
慶應義塾大学ラグビー部:勝点18で追う4位の存在感
慶應大学は3勝1敗で勝点18。帝京大には5-50で敗れたものの、10月11日の立教大戦を57-21、10月24日の日本体育大戦を29-24で制した。
特に日本体育大戦は5点差の接戦だった。こうした試合は、勝敗だけでなくトライ数によるボーナスポイントも順位に影響するため、試合内容まで確認する必要がある。
慶應大は11月1日に明治大、11月23日に早稲田大と対戦する。上位3校の優勝争いに直接影響を与える立場であり、上位陣にとっても油断できない相手だ。
筑波大学ラグビー部:勝点9の5位から巻き返せるか
筑波大学は1勝3敗、勝点9で5位。帝京大、明治大、早稲田大との試合では敗れたものの、総得点97、総失点131という数字を残している。
上位3校との対戦をすでに終えている点は、残り日程を考えるうえで重要だ。11月8日の青山学院大戦、11月22日の日本体育大戦、12月5日の慶應大戦が残っている。
上位3校との直接対決で勝点を得る機会はなくなったが、残る試合で勝点を積み重ねれば、5位以内の維持だけでなく順位を上げる可能性もある。
6位以下との大学選手権出場争いも含め、筑波大にとっては残り3試合の結果が重要になる。
【残り日程を完全整理】優勝を左右する直接対決はいつ?
10月25日終了時点で、各大学は4試合を消化し、残りは3試合。8校による総当たり戦の終盤に入り、優勝争いはここから本格化する。
特に注目したいのは、帝京・早稲田・明治の3校が直接対決を残していることだ。勝点24で並ぶ状況を考えると、この3試合が2026年度の優勝争いを大きく動かす。
2026年度・関東大学対抗戦Aグループの残り日程
| 日程 | 対戦カード | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 11月1日 | 帝京大-早稲田大 | 首位同士の直接対決 |
| 11月1日 | 明治大-慶應大 | 前年王者と4位の対戦 |
| 11月8日 | 立教大-日本体育大 | 下位校の初勝利争い |
| 11月8日 | 青山学院大-筑波大 | 筑波大の勝点獲得 |
| 11月22日 | 青山学院大-立教大 | 下位順位争い |
| 11月22日 | 帝京大-明治大 | 優勝候補同士の直接対決 |
| 11月22日 | 筑波大-日本体育大 | 5位争いに関係する一戦 |
| 11月23日 | 慶應大-早稲田大 | 上位争いへの影響 |
| 12月5日 | 慶應大-筑波大 | 上位5校の順位争い |
| 12月6日 | 青山学院大-日本体育大 | 下位順位争い |
| 12月6日 | 帝京大-立教大 | 帝京大の最終戦 |
| 12月6日 | 早稲田大-明治大 | 最終節の優勝争い |
出典:関東ラグビーフットボール協会2026年度公式星取表。日程は10月25日更新時点。
優勝争いの3大決戦
11月1日:帝京大学対早稲田大学
最初の大一番は、勝点24で並ぶ2校の直接対決だ。帝京大は総得点、早稲田大は失点の少なさに強みがある。どちらが自分たちの試合展開を作れるかが焦点になる。
11月22日:帝京大学対明治大学
帝京大と前年王者・明治大の対戦は、優勝争いの勢力図を変える可能性がある。帝京大が連勝を伸ばすのか、明治大が前年王者の力を示すのか。勝点だけでなく、直接対決の得失点差も重要になる。
12月6日:早稲田大学対明治大学
最終節に組まれた伝統校同士の一戦。両校が優勝争いに残っていれば、シーズン最後の大一番になる。ほかの試合結果によっては、この試合の勝者が優勝を決める可能性もある。
なお、対抗戦は各校7試合の結果で最終順位が決まるため、上位3校の直接対決だけでなく、慶應大や筑波大との試合での勝点の取りこぼしも無視できない。
【全国大学選手権への影響】2026年度は関東対抗戦から何校出場できる?
2026年度の関東大学対抗戦Aグループは、優勝争いだけでなく、全国大学ラグビーフットボール選手権大会への出場権争いという面でも重要なシーズンだ。
日本ラグビーフットボール協会が2026年10月22日に発表した第63回全国大学ラグビーフットボール選手権大会の大会概要によると、出場チームは全14校。関東大学対抗戦Aグループには5つの出場枠が設定されている。
この5枠という数字には理由がある。通常の対抗戦Aグループ枠に加えて、前回大会の優勝チームと準優勝チームの所属グループに追加枠が割り当てられているためだ。両チームの所属先が関東大学対抗戦Aグループとなっていることから、同グループは1位から5位までが全国大学選手権への出場対象となる。
全国大学選手権への出場枠とシード
第63回大会の出場枠は次のように定められている。
- 関東大学対抗戦Aグループ:5校
- 関東大学リーグ戦1部:3校
- 関西大学Aリーグ:3校
- 九州学生ラグビーリーグ:1校
- 北海道・東北地区代表:1校
- 東海・北陸・中国・四国地区代表:1校
関東大学対抗戦Aグループの上位校には、出場権だけでなくシード面での優位性もある。
- 1位:全国大学選手権の準々決勝から出場。
- 2位:全国大学選手権の準々決勝から出場。
- 3位:全国大学選手権の3回戦から出場。
- 4位・5位:全国大学選手権の3回戦から出場。
したがって、優勝を逃した大学にとっても、2位以内に入ることには大きな価値がある。試合数を減らして準々決勝から登場できることは、選手のコンディションや大会準備の面でも意味を持つ。
10月25日時点の順位に当てはめると、慶應大が4位、筑波大が5位で、ともに出場圏内。日本体育大、立教大、青山学院大は現状では6位以下となっている。
ただし、残り3試合があるため出場権は確定していない。勝点5の日本体育大にも、勝点4の立教大・青山学院大にも逆転の可能性は残されている。最終節まで順位が動く余地がある点は見逃せない。
第63回全国大学選手権は2026年11月22日に1回戦が始まり、12月13日に3回戦、12月19・20日に準々決勝、2027年1月2日に準決勝、1月10日に決勝が予定されている。
【歴代優勝校から見る勢力図】早稲田・明治・帝京の三強時代
2026年度の優勝争いを理解するには、関東大学対抗戦Aグループの歴史も押さえておきたい。
同グループでは、早稲田大学、明治大学、慶應義塾大学といった伝統校が長く存在感を示してきた。一方、2010年代以降は帝京大学も強豪として定着し、優勝争いの中心に加わっている。
直近5シーズンの優勝校を見ると、勢力の移り変わりが分かる。
- 2021年度:帝京大学
- 2022年度:帝京大学
- 2023年度:帝京大学
- 2024年度:早稲田大学
- 2025年度:明治大学
帝京大は2021年度から3連覇を達成。その後、2024年度は早稲田大、2025年度は明治大が優勝し、王者が入れ替わっている。
伝統校と新興勢力が競う対抗戦の魅力
早稲田大と明治大は、長年にわたって大学ラグビーを代表するライバル関係を築いてきた。慶應大も伝統的な強豪校として独自の存在感を持つ。
そこに、近年の大学ラグビーで高い競争力を発揮している帝京大、さらに筑波大が加わり、優勝争いの構図は単純な伝統校同士の競争ではなくなった。
2026年度の順位表で注目すべきなのは、帝京・早稲田・明治が同じ勝点24で並んでいることだ。過去の実績だけでは優勝候補を一校に絞れず、今シーズンの実力が直接対決によって試される展開になっている。
歴代優勝校の名前を確認するだけでなく、直近数年の優勝校の変化を追うことで、今年の三つ巴が持つ意味も理解しやすくなる。
【関東大学ラグビー対抗戦順位】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月25日時点の関東大学対抗戦Aグループ1位はどこですか?
A1:帝京大学・早稲田大学・明治大学の3校が勝点24、4勝0敗で並んでいます。総得失点差は帝京大がプラス237、早稲田大がプラス235、明治大がプラス206です。最終順位は直接対決を含む大会規定に基づいて決定されます。
Q2:関東大学対抗戦の勝点はどのように計算しますか?
A2:2026年度の基本勝点は勝利5点、引き分け3点、敗戦1点です。さらに、3トライ差以上で勝利すると1点、7点差以内で敗戦すると1点のボーナスポイントが加算されます。
Q3:全国大学ラグビー選手権には関東大学対抗戦から何校出場できますか?
A3:2026年度の第63回全国大学ラグビーフットボール選手権大会では、関東大学対抗戦Aグループから5校が出場できます。1位と2位は準々決勝から、3位から5位は3回戦からの出場となります。
Q4:慶應大学と筑波大学は大学選手権に出場できますか?
A4:10月25日時点では慶應大が4位、筑波大が5位で、どちらも出場圏内です。ただし、残り試合の結果によって順位が変わるため、出場はまだ確定していません。
Q5:2026年度の優勝を左右する試合はいつですか?
A5:帝京大対早稲田大の11月1日、帝京大対明治大の11月22日、早稲田大対明治大の12月6日が特に重要です。勝点24で並ぶ3校の直接対決であり、最終順位を左右する可能性があります。
まとめ:2026年の関東大学ラグビーは三強の直接対決が最大の焦点
2026年度の関東大学対抗戦Aグループは、10月25日の第4節終了時点で帝京大学、早稲田大学、明治大学が勝点24で並ぶ展開となった。
数字を見ると、帝京大は267得点・30失点という総合力、早稲田大はわずか8失点という守備力、明治大は258得点という攻撃力が際立っている。三校はそれぞれ異なる強みを持ち、優勝争いの行方は直接対決に委ねられている。
一方、慶應大は勝点18で4位、筑波大は勝点9で5位。2026年度の全国大学選手権では対抗戦Aグループに5枠があるため、この2校にとっても残り試合は大きな意味を持つ。
【プロの結論】2026年の順位表を見る際に、最も重視したいのは勝点、勝敗、得失点差、直接対決の4つだ。勝点24で並んでいるという事実だけで優勝候補を決めるのは早い。大会規定上、直接対決の勝点や得失点差が最終順位に影響するからだ。
また、全国大学選手権への出場を目指す大学にとっては、優勝争いとは別に5位以内を確保することも重要な目標となる。
11月から12月にかけての直接対決と最終節。2026年度の関東大学ラグビー対抗戦は、優勝校だけでなく全国大学選手権に進む5校がどこになるのかにも注目したい。