暴力団ニュース事件簿2026最新|構成員1万7600人の実態と摘発・抗争の全貌

目次

2026年の暴力団情勢を読み解くうえで、最も重要な数字がある。警察庁が2026年に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末時点の全国の暴力団構成員等は1万7,600人。前年から1,200人減少し、過去最少を更新した。内訳は暴力団構成員が9,400人、準構成員等が8,200人となっている。

ただし、暴力団の勢力縮小が、そのまま組織犯罪の消滅を意味するわけではない。六代目山口組と神戸山口組の対立は完全終結に至らず、特殊詐欺や薬物犯罪などの資金獲得活動では、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウとの人的な接点も確認されている。2026年の摘発ニュース、対立抗争の現状、指定暴力団の勢力、犯罪の背景を警察庁の統計と公表資料から整理する。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 最新統計:2025年末の暴力団構成員等は1万7,600人で、21年連続の減少となった。
  • 抗争の現状:六代目山口組と神戸山口組の特定抗争指定は2026年10月にも延長された。
  • 新たな脅威:トクリュウの中核的人物には、現役・元暴力団員などとのつながりが確認されている。

【2026年公表の警察庁統計】暴力団構成員等1万7,600人の実態

暴力団ニュース事件簿

2026年4月、警察庁組織犯罪対策部は「令和7年における組織犯罪の情勢」を公表した。今回の統計で明らかになったのは、暴力団の構成員と準構成員等を合わせた勢力が、長期的な減少傾向を続けていることだ。

2025年末の構成員等は1万7,600人。前年の1万8,800人から1,200人減少した。暴力団対策法が施行された1992年には約9万600人だったことを踏まえると、当時と比較して勢力は大幅に縮小している。

構成員と準構成員等の違い

統計上の「暴力団構成員等」は、組織に所属する構成員だけを数えたものではない。暴力団の威力を背景に不法行為を行うおそれがある者や、資金・武器の供給などを通じて組織の維持・運営に関与する準構成員等も含まれる。

そのため、1万7,600人という数字を、実際に組織の構成員として所属する人物の数と同一視することはできない。内訳を分けて把握することが、暴力団情勢を正確に理解する第一歩となる。

  • 暴力団構成員:9,400人(前年比500人減)
  • 準構成員等:8,200人(前年比700人減)
  • 構成員等の合計:1万7,600人(前年比1,200人減)

なお、各項目は概数であり、個別の数値を合算しても合計と一致しない場合がある。2026年10月30日時点では、2026年末の確定統計はまだ公表されていないため、1万7,600人が最新の年間公表データとなる。

暴力団関係者の検挙人員も過去最少

警察庁によると、2025年中に検挙された暴力団構成員等は7,335人。前年から914人、率にして11.1%減少した。検挙件数も1万2,191件となり、前年より19.7%減少している。

罪種別では、覚醒剤取締法違反が1,478人で最多。傷害938人、詐欺875人、窃盗617人、麻薬取締法違反530人と続く。特に麻薬取締法違反は前年から413人増加しており、検挙人員の増加率は353.0%だった。

構成員の減少と犯罪の減少は同じ意味ではない。組織の規模が縮小しても、薬物や詐欺、恐喝などの犯罪に関与する人物は残っている。数字を見る際には、勢力と犯罪の検挙状況を分けて考える必要がある。

出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」2026年4月公表。

【指定暴力団25団体】主要6団体の勢力と組織の現在地

指定暴力団とは、暴力団対策法に基づいて都道府県公安委員会から指定を受けた団体を指す。指定されると、構成員による一定の暴力的要求行為などが法律による規制対象となる。

警察資料に掲載された2025年10月3日現在の指定暴力団は全国25団体。主要な広域組織だけでなく、特定地域を活動基盤とする団体も含まれている。

指定暴力団の一覧

公表されている25団体は次のとおり。

六代目山口組、稲川会、住吉会、五代目工藤會、旭琉會、八代目会津小鉄会、六代目共政会、七代目合田一家、四代目小桜一家、五代目浅野組、道仁会、二代目親和会、双愛会、三代目侠道会、太州会、十代目酒梅組、極東会、二代目東組、松葉会、三代目福博会、二代目浪川会、神戸山口組、絆會、関東関根組、池田組。

これらの団体は、名称や活動地域、構成員数、他団体との関係がそれぞれ異なる。指定暴力団という共通の分類だけで、組織の規模や現在の活動状況まで判断することはできない。

主要6団体の2025年末の勢力比較

警察庁の統計では、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会の6団体を主要団体等として集計している。2025年末の構成員等は合計約1万2,500人で、全国の暴力団構成員等の71.0%を占める。

団体名 構成員 準構成員等 勢力合計
六代目山口組 約3,100人 約3,200人 約6,300人
神戸山口組 約110人 約170人 約270人
絆會 約50人 約70人 約120人
池田組 約30人 約40人 約70人
住吉会 約2,100人 約1,100人 約3,100人
稲川会 約1,600人 約1,000人 約2,600人
主要6団体等 約7,000人 約5,500人 約12,500人

※数値は警察庁の2025年末統計に基づく概数。各団体の数値を単純合算した場合、丸め処理などにより公表合計と差が生じる。

この比較で目立つのは、六代目山口組の勢力が約6,300人と、他の主要団体を大きく上回っている点だ。一方、神戸山口組は約270人まで減少しており、2015年の分裂直後とは大きく異なる勢力構成になっている。

また、住吉会や稲川会は前年比で大きな構成員数の変化がなく、山口組を中心とする分裂抗争とは異なる組織動向を示している。暴力団情勢を理解するには、単純な全国総数だけでなく、団体別の勢力変化にも目を向けたい。

出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」、北海道警察「暴力団の情勢」。

【六代目山口組と神戸山口組】2026年の対立抗争と指定解除の動き

2026年の暴力団ニュースで大きな節目となったのが、山口組分裂を巡る特定抗争指定の一部解除だ。

六代目山口組は2015年8月末に分裂し、離脱した勢力によって神戸山口組が結成された。その後、神戸山口組から絆會や池田組が離脱し、複数の団体を巻き込む対立関係へと発展した。

2015年から2026年までの主な経緯

2015年8月:六代目山口組の分裂が表面化し、神戸山口組が結成された。

2017年4月:神戸山口組傘下の一部組織が任侠山口組の結成を明らかにした。

2020年1月:六代目山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団等に指定された。同年2月、任侠山口組は絆會へ名称を変更した。

2022年12月:六代目山口組と池田組の対立を受け、両団体が特定抗争指定の対象となった。

2024年6月:六代目山口組と絆會についても特定抗争指定が行われた。

2025年4月:六代目山口組が兵庫県警に抗争終結の宣誓書を提出したと報じられた。

2026年9月8日:六代目山口組と池田組の特定抗争指定が解除された。

2026年9月21日:六代目山口組と絆會の特定抗争指定も解除された。

2026年10月5日:六代目山口組と神戸山口組については指定が再び3カ月延長され、期限は2027年1月6日までとなった。

なぜ神戸山口組との指定だけが継続したのか

2026年9月の解除判断では、池田組や絆會との間で抗争とみられる事件が一定期間発生していなかったことなどが背景にある。

一方、神戸山口組との関係について、兵庫県公安委員会は対立抗争が終結したとは認められないと判断した。2026年10月5日の延長は27回目となり、2020年の指定開始から長期間にわたって規制が続いている。

特定抗争指定を受けた組織には、警戒区域内での事務所使用や、おおむね5人以上での集合などに制限が設けられる。神戸山口組との指定では兵庫県など9府県17市町が警戒区域となっている。

重要なのは、指定解除が組織そのものの解散や、暴力団関係者の犯罪行為に対する免責を意味しないことだ。指定解除後も警察による警戒や捜査は続く。

出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」、神戸新聞、サンテレビ、関西テレビの2026年9~10月の報道。

【2026年10月の暴力団事件】逮捕・摘発ニュースから見る犯罪の実態

2026年10月には、暴力団関係者が特殊詐欺、恐喝、窃盗などの事件で逮捕されたニュースが相次いだ。これらの報道から見えてくるのは、従来型の恐喝だけでなく、詐欺グループの人員確保や資金回収など、犯罪活動の接点が多様化していることだ。

10月12日:海外の特殊詐欺に女性を送り出そうとした疑い

2026年10月12日、福岡県警は、東南アジアの特殊詐欺拠点で電話をかける「かけ子」をさせる目的で知人女性を監禁し、福岡空港まで連行した疑いで、六代目山口組系組員ら男女5人を逮捕した。

報道によると、事件は同年6月17日に発生。女性は福岡空港で警察官に保護され、事件が発覚した。県警は、逮捕された組員が海外に実行役を送り出すリクルーターの役割を担っていた可能性があるとみて調べている。

この事件は、暴力団関係者と海外拠点型の特殊詐欺との接点を示す事例だ。ただし、逮捕段階であり、組織全体の関与や犯罪の全容については捜査が続いている。

10月21日:神戸の連続発砲事件、県警は抗争事件ではないと説明

2026年9月30日に神戸市中央区と兵庫区で発生した連続発砲事件では、男性2人が死傷した。兵庫県警は10月21日、死亡した男性に対する殺人容疑で元暴力団員を再逮捕した。

神戸新聞の報道によると、捜査当局は、事件の背景に個人間の不動産関係のトラブルがあったとみている。県警は、この事件について暴力団による抗争事件ではなく、個人間のトラブルとの見方を示した。

暴力団関係者や元構成員が関与した事件であっても、すべてを組織間の抗争と分類することはできない。事件の当事者、動機、組織的な指示の有無を区別する必要がある。

10月27日:宅見組組長を恐喝容疑で逮捕

京都府警は10月27日、暴力団組員だった男性から現金約1,280万円を脅し取った疑いで、宅見組組長を逮捕した。

共同通信の報道によると、事件は2024年6月上旬から2025年5月上旬ごろまでの間に発生したとされる。民事裁判に関係する弁護士費用などに充てる目的で、当時組員だった不動産会社役員の男性に支払いを要求した疑いが持たれている。

逮捕された人物は、かつて指定暴力団山口組の幹部を務め、分裂後の神戸山口組でも副組長だったと報じられている。警察は認否を明らかにしていない。

10月28日:特殊詐欺の被害カードを使った現金引き出しの疑い

静岡朝日テレビの報道によると、10月28日、指定暴力団住吉会系組員と別の男性が、特殊詐欺で不正に入手された他人名義のキャッシュカードを使い、東京都内のATMから現金約100万円を引き出した窃盗容疑で逮捕された。

警察は組織的な詐欺グループによる犯行とみて、余罪を含めた捜査を続けている。こちらも逮捕段階であり、犯罪への関与や組織的な指示関係は今後の捜査で明らかになる。

これらの事件を並べると、2026年の暴力団関連ニュースでは、特殊詐欺の実行役確保、被害金の回収、恐喝による資金獲得などが重要な捜査対象となっていることが分かる。

出典:日刊スポーツ・共同通信、神戸新聞、熊本日日新聞、静岡朝日テレビの2026年10月報道。

【トクリュウと暴力団の関係】特殊詐欺・資金獲得活動の新しい構造

暴力団の勢力が減少する一方、警察が新たな脅威として警戒しているのが匿名・流動型犯罪グループ、通称トクリュウだ。

トクリュウは、SNSや求人サイトなどを通じて緩やかにつながり、犯罪ごとに実行役を集める特徴を持つ。暴力団のように組長を頂点とする固定的な階層構造を必ずしも持たず、指示役や実行役が入れ替わりながら活動する。

警察庁が確認した暴力団との接点

警察庁の2026年4月公表資料では、トクリュウの中核的人物として、次のような人々が確認されている。

  • 現役の暴力団構成員
  • 元暴力団構成員
  • 暴走族OBグループのメンバー
  • 風俗営業等に関係するグループのメンバー
  • 外国人犯罪組織のメンバー

警察庁は、暴力団がトクリュウを実質的な傘下に置き、犯罪行為を分担させているケースや、トクリュウ側から暴力団へ資金が流れるケースを確認している。

また、海外の特殊詐欺拠点の管理や、日本人のかけ子の調達に暴力団が関与する実態も報告されている。つまり、両者は必ずしも同一組織ではないものの、人的ネットワークや資金の流れを通じて関係する場合がある。

2025年のトクリュウ関連犯罪は6,679人

警察庁の統計では、2025年中にトクリュウによるものとみられる主な資金獲得犯罪の検挙人員は6,679人に達した。

  • 詐欺:3,075人
  • 薬物事犯:1,887人
  • 窃盗:1,020人
  • 風営適正化法違反:393人
  • 強盗:304人

詐欺だけで全体の約46%を占める。特殊詐欺やSNS型投資詐欺など、被害者と実行犯が直接顔を合わせない犯罪が、組織の資金獲得活動に組み込まれている。

特殊詐欺の被害額は約1,414億円

2025年の特殊詐欺認知件数は2万7,758件、被害額は約1,414億2,000万円だった。認知件数は前年比31.9%増、被害額は96.7%増となり、被害額は過去最悪を更新した。

ただし、この特殊詐欺全体の被害額を、そのまま暴力団の収益と考えることはできない。トクリュウや他の犯罪グループによる事件も含まれるためだ。暴力団関係者の関与が確認された事件と、特殊詐欺全体の統計は分けて読む必要がある。

警察庁は、犯罪の末端実行犯だけでなく、指示役や中核的人物の解明、犯罪収益の剝奪、資金源の遮断を重視している。2026年の組織犯罪対策では、暴力団という従来の組織単位に加え、犯罪収益を管理するネットワークそのものへの対処が重要になっている。

出典:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」2026年4月公表。

【暴力団対策法・暴力団排除条例】市民と企業を守る仕組み

暴力団の弱体化を支えてきた制度として、暴力団対策法と暴力団排除条例がある。どちらも、暴力団の活動を社会や経済活動から切り離し、不当要求や資金獲得を困難にする役割を担っている。

暴力団対策法とは

正式名称は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」。1992年3月に施行され、指定暴力団の構成員による一定の不当な要求行為などを規制する法律だ。

指定暴力団員が所属組織の威力を示して行う不当要求行為などについて、都道府県公安委員会は中止命令や再発防止命令を出すことができる。命令違反には刑罰が科される場合もある。

また、特定抗争指定暴力団等に対しては、警戒区域内での活動に追加的な制限を設けることができる。山口組と神戸山口組の指定延長は、この制度に基づく措置の一例だ。

暴力団排除条例の役割

暴力団排除条例は、各都道府県が制定している条例で、行政、事業者、住民が連携して暴力団を排除することを目的としている。

主な内容には、公共事業からの排除、暴力団員への利益供与の禁止、不動産取引における暴力団事務所への利用防止、契約時の暴力団排除条項の導入などがある。

警察庁の2025年末資料でも、全部道府県において公共事業を対象とする暴力団排除条項の整備が完了したとされている。

企業や個人が注意したいポイント

  • 契約時:取引先の確認や暴力団排除条項の整備を徹底する。
  • 不当要求:金銭の要求や威圧的な交渉に安易に応じない。
  • 不動産取引:物件が暴力団事務所として利用される可能性を確認する。
  • 被害を受けた場合:警察や暴力追放運動推進センターなどの専門窓口に相談する。

暴力団対策は警察だけで完結するものではない。金融機関、企業、不動産業者、地域住民が関係を遮断することによって、資金獲得活動の基盤を弱める仕組みになっている。

出典:全国暴力追放運動推進センター「暴力団対策法」、警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」。

【暴力団ニュース事件簿】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年最新の暴力団構成員数は何人ですか?
A1:警察庁が2026年4月に公表した2025年末時点の統計では、構成員等は1万7,600人です。内訳は構成員9,400人、準構成員等8,200人で、過去最少となりました。

Q2:六代目山口組と神戸山口組の抗争は終わったのですか?
A2:2026年10月30日時点で、両団体の特定抗争指定は継続しています。2026年10月5日に27回目の延長が公示され、期限は2027年1月6日までとなりました。池田組と絆會との指定は2026年9月に解除されています。

Q3:トクリュウと暴力団は同じ組織ですか?
A3:同じではありません。暴力団は組長を中心とする階層的な組織構造を持つのに対し、トクリュウは匿名性と流動性を特徴とする犯罪グループです。ただし、警察庁は現役・元暴力団員がトクリュウの中核に関与する例や、両者の間で資金が移動する事例を確認しています。

まとめ:暴力団情勢の現在地と2027年に向けた注目点

2026年の暴力団ニュースを総合すると、全国の構成員等は1万7,600人まで減少し、検挙人員も過去最少となった。一方で、特殊詐欺、薬物、恐喝などの資金獲得活動は続いており、組織犯罪の脅威が消えたわけではない。

六代目山口組と神戸山口組の対立は、2026年9月に池田組・絆會との特定抗争指定が解除されるという変化を迎えた。しかし、神戸山口組との指定は継続しており、2027年1月6日が次の判断時期となる。

また、トクリュウとの関係では、現役・元暴力団員や外国人犯罪組織などが人的ネットワークを形成し、従来の暴力団の枠組みだけでは捉えにくい犯罪活動が確認されている。

【プロの結論】 暴力団情勢を判断する際に見るべきなのは、構成員数だけではない。組織間の対立、犯罪収益の流れ、特殊詐欺への関与、トクリュウとの接点、企業活動への浸透など、複数の指標を組み合わせて考える必要がある。

今後の注目点は、神戸山口組との特定抗争指定の行方、トクリュウの中核的人物への捜査、海外拠点型特殊詐欺の摘発、そして犯罪収益の剝奪がどこまで進むかだ。2026年の統計と事件報道が示すのは、暴力団の縮小と組織犯罪の変容が同時に進んでいるという現実である。