【SFC継続か退会か】2026年の実態から考える損得と判断基準

目次

ここまでの制度変更を踏まえると、SFCを継続するかどうかは、年間300万円を達成できるかだけで決めるべきではない。

重要なのは、年会費を支払って維持する特典に、実際どれだけの価値を感じているかという点だ。

SFCを継続するメリットが大きい人

ana sfc見直し

次のような利用者は、2028年以降もSFCを保有するメリットがある。

- ANA便を年間を通じて頻繁に利用する。
- スターアライアンス加盟航空会社での海外旅行が多い。
- 空港での優先チェックインや優先搭乗を重視する。
- 家族カードの決済額を合算して年間300万円を自然に達成できる。
- SFC LITEになっても国内線ラウンジなどの特典を利用したい。

特に、家族全体のANAカード利用額が年間300万円以上になる場合、SFC PLUSの維持を検討する価値は高い。

PLUSではスターアライアンス・ゴールド資格が維持されるほか、年間5,000マイルのSFC特典も受けられる。

SFC LITEでも継続する価値がある人

年間300万円に届かないからといって、すぐに退会する必要はない。

SFC LITEでも、ANAグループ運航便における予約関連の優先サービスや、国内線の一部空港サービスなどは維持される。

また、国内線ANAラウンジも混雑時を除いて利用可能で、国際線では羽田・成田・ホノルルのANAラウンジが対象になる。

したがって、ANAを中心に旅行するものの、家族全体のカード決済額が年間300万円に達しない家庭には、SFC LITEという選択肢が残されている。

ただし、スターアライアンス・シルバーでは、加盟航空会社利用時のラウンジや優先搭乗などの特典は原則として対象外になる。海外旅行で他社便を利用する頻度が高い人は、この違いを重視したい。

退会を検討してもよい人

反対に、次の条件に当てはまる場合は、SFCの維持費を見直す余地がある。

- ANA便をほとんど利用しなくなった。
- 海外旅行ではJALやワンワールド加盟航空会社を優先する。
- ANAラウンジや優先搭乗をほとんど利用しない。
- 年会費に見合うメリットを感じなくなった。
- 家族の航空会社利用がJAL中心になっている。

ただし、ANAカードの解約は慎重に進めたい。

単にクレジットカードを解約するつもりでも、SFC会員資格やANAマイレージクラブの会員情報に影響する場合があるためだ。

マイル残高、家族カード、ファミリーマイル、今後のANA利用予定を整理したうえで手続きする必要がある。

2026年にSFCを退会した人には特例再入会の制度もある

今回の見直しで特に重要なのが、2026年4月の制度改定発表を受けて、すでにSFCを退会した人への対応だ。

ANAは2026年9月29日、一定の条件を満たす退会者を対象に、特例で再入会を受け付けることを発表した。

対象となるのは、次の両方を満たす人である。

- 退会時期:2026年4月23日から9月29日まで
- 退会理由:2026年4月に発表されたSFC制度改定に伴う退会

申請期限は2027年3月31日(水)送信分までとなっている。

申請には退会前のANAマイレージクラブお客様番号、または登録していた個人情報が必要だ。

ただし、再入会は自動的に認められるわけではない。提携カード会社による審査があり、再入会時には年会費も発生する。新しいカード番号とANAマイレージクラブのお客様番号が発行され、以前のオリジナルネームタグも再発行対象外となる。

すでに退会した人にとっては、今回の特例措置が再検討の機会になる。

【プロの結論】ANA SFC見直しで本当に確認すべき3つのポイント

今回の制度変更を整理すると、SFCの価値が完全になくなったわけではない。むしろ、これまで一律だったサービスが、利用者の決済実績や利用状況によって差別化される方向に進んだと考えられる。

判断にあたっては、次の3点を優先したい。

第一に、300万円の達成を目的にしないこと。

家族カードの決済を含め、普段の支出で自然に300万円を達成できる家庭ならSFC PLUSを目指す合理性がある。しかし、特典のために不要な支出を増やすのは本末転倒だ。

第二に、SFC LITEの価値を過小評価しないこと。

当初案ではラウンジ利用が全面的に制限される予定だったが、9月の再修正によって国内線・国際線ともに一定の利用機会が残された。ANA中心の旅行スタイルなら、年間300万円未満でも維持する意味はある。

第三に、JALへの集約は家族全体の航空利用で決めること。

JGCとSFCの両方を保有する家庭にとって、カードの維持費やマイルの分散は無視できない問題だ。ただし、ANAの国際線やスターアライアンスを利用する機会が多ければ、SFCを残すメリットも大きい。

最終的には、航空会社への愛着だけではなく、利用路線、年間搭乗回数、カード決済額、家族カードの利用状況、年会費を総合的に比較することが重要になる。


【ANA SFC見直し】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ANA SFCは2028年4月から年間300万円を使わないと退会になりますか?

A1:いいえ。年間300万円未満の場合はSFC LITEに区分されるだけで、会員資格そのものは失われない。ラウンジ利用やスターアライアンス資格など、一部のサービス内容が変わる。

Q2:SFC LITEでもANAラウンジを利用できますか?

A2:利用できる。国内線は混雑時を除いて利用可能で、事前予約制度も導入予定となっている。国際線ではANAグループ運航便への搭乗時に、羽田・成田・ホノルルのANAラウンジを利用できる。

Q3:SFCのブランド変更では一時的に2枚保有できますか?

A3:切り替え手続きの過程で新旧カードが一時的に手元に残ることはある。ただし、SFC本会員カードは原則1人1枚。旧カードは自動退会にならないため、新カードの発行後、不要な旧カードについてカード会社へ別途退会手続きを申し出る必要がある。

Q4:2026年にSFCを退会した人は再入会できますか?

A4:2026年4月23日から9月29日までに、4月の制度改定を理由に退会した人は特例再入会の対象となる。申請期限は2027年3月31日。カード会社の審査など所定の条件がある。


まとめ:ANA SFCは2026年に見直すべきか?今後の動向と失敗しない判断基準

2026年のANA SFC見直しは、単なるサービス縮小ではなく、上級会員制度のあり方を再設計する大きな転換点となった。

4月の発表では年間300万円未満の会員に対するラウンジ利用制限が強く反発を招いたが、9月29日の再修正によってSFC LITEにも一定のラウンジ利用が認められた。

現在の重要なポイントは次のとおりだ。

- 新制度は2028年4月1日開始。
- 年間300万円以上ならSFC PLUS。
- 300万円未満でもSFC LITEとして会員資格は継続。
- SFC LITEにも条件付きのANAラウンジ利用がある。
- ブランド変更時は旧カードの退会手続きが別途必要。
- 2026年春から秋に制度変更を理由に退会した人には特例再入会の機会がある。

JALへの集約を選ぶ家庭がある一方、ANAを中心に旅行する利用者にとっては、SFCを維持するメリットも依然として残されている。

2026年10月時点で最も合理的なのは、制度変更への不安だけで退会を急がず、2028年以降に受けられる特典と年間維持費を比較して決めることだ。

これからのSFCは、単に保有していること自体に価値を見いだすのではなく、自分や家族の旅行スタイルに合ったサービスを選ぶ会員制度へと変わっていく。