【2026年現在】右膝前十字靱帯断裂と4月の手術、シーズン全休の理由
岩渕麗楽選手の競技人生に大きな影響を与えたのが、2025年10月に負った右膝の前十字靱帯断裂です。
2026年8月5日に公開されたエイベックス・ポータルのインタビューでは、負傷した状況について本人が詳しく振り返っています。
けがをしたのは、遠征最終日の終了間際。練習の感触が良くなってきたタイミングだっただけに、本人にとっても受け入れがたい出来事だったといいます。
診断を受けた当初は、2026年のミラノ・コルティナ五輪への出場も難しいと考えていました。
実際、本人は五輪終了後の発信で、次のような心境を明かしています。
診断を受けたとき、正直オリンピックには出られないと思いました。
通常の治療であれば手術が必要となる重傷でしたが、岩渕選手は五輪出場を諦めませんでした。手術を大会後に延期し、テーピングとサポーターを使用しながら雪上に戻る道を選んだのです。
負傷後は痛みで練習が思うようにできず、歩くことさえ難しい時期もありました。2026年2月の五輪まで約4か月間、身体的な痛みだけでなく、思うように滑れない焦りとも向き合っていました。
この経緯は、本人の発信を紹介した日刊スポーツやスポニチアネックスでも報じられています。
2026年4月、右膝の手術を実施

ミラノ・コルティナ五輪を終えた岩渕選手は、帰国後に右膝の手術を受けました。
手術が行われたのは2026年4月です。前十字靱帯の再建に関わる処置を受け、その後は本格的なリハビリに取り組む段階へ移りました。
7月10日の取材では、回復状況について具体的な説明がありました。
- 週2回程度の通院を継続
- 手術後に骨に開けた穴が塞がるのを待つ段階
- 徐々にリハビリの負荷を増加
- 筋力を取り戻すためのトレーニングを継続
特に注目されたのは、骨の回復と筋力の回復を並行して進めていることです。
ジャンプを繰り返すスノーボード競技では、膝に大きな衝撃がかかります。通常の日常生活に戻れることと、世界大会で高難度の技を繰り出せることは同じではありません。
岩渕選手自身も、ジャンプに伴う身体への負担を考慮して、競技への復帰を急がない判断を示しました。
2026〜27年シーズンは大会に出場しない
2026年7月10日、岩渕選手は東京都内での取材で、2026〜27年シーズンを全休する意向を明らかにしました。
これは引退発表ではありません。
負傷した膝を十分に回復させ、競技に必要な身体能力を取り戻すための休養です。
本人は、医師から競技復帰まで約8か月という目安を示されていることにも触れています。
また、2026〜27年シーズンは大会に出場せず、競技ポイントも凍結する方針を説明しました。
ここで重要なのは、単に手術から一定期間が経過すれば競技復帰できるわけではないという点です。
前十字靱帯の回復、筋力の左右差の改善、着地動作への対応、ジャンプの感覚を取り戻す過程など、複数の段階を踏む必要があります。
今回の全休は、次の競技人生を見据えた判断として受け止められています。
【五輪3大会の戦績】平昌・北京からミラノまでの成績を比較
岩渕麗楽選手は、2018年平昌、2022年北京、2026年ミラノ・コルティナと、3大会連続で冬季オリンピックに出場しました。
10代から世界のトップ選手と競い続けてきた実績は、日本女子スノーボード界でも際立っています。
一方、五輪のメダルにはまだ届いていません。
ミラノ・コルティナ2026では8位と11位
2026年大会では、女子ビッグエアと女子スロープスタイルの2種目に出場しました。
最終結果は次のとおりです。
- 女子スロープスタイル:8位
- 女子ビッグエア:11位
スロープスタイルでは予選を4位で通過し、決勝に進出しました。しかし、決勝では3本の試技で本来の滑りを出し切れず、表彰台には届きませんでした。
特に最後まで攻める姿勢を見せたことは、競技後の報道でも取り上げられています。
この結果を評価するうえで忘れてはならないのが、右膝の前十字靱帯断裂です。
負傷した状態で五輪に出場し、2種目を戦い抜いたこと自体が、今回の大会を理解する重要な背景となります。
平昌五輪・北京五輪の成績
岩渕選手の過去2大会の成績を振り返ると、特にビッグエアで安定して世界トップクラスの実力を示していたことが分かります。
2018年平昌五輪
16歳で初めて出場したオリンピックでは、女子ビッグエアで4位に入賞しました。
スロープスタイルは14位。初出場ながらビッグエアで表彰台に迫る結果を残し、若手選手として大きな注目を集めました。
2022年北京五輪
2度目の出場では、女子スロープスタイル5位、女子ビッグエア4位。
特にビッグエアでは左手を骨折した状態で出場し、女性選手として初めてのトリプルコークへの挑戦が話題になりました。
結果は4位でしたが、高難度の技に挑戦した姿は大きな反響を呼びました。
本人も2026年8月のインタビューで、北京大会ではメダルを逃した悔しさが強く残っていた一方、周囲から温かい反応を受けたことが印象に残っていると振り返っています。
【プロフィールと競技経歴】岩渕麗楽はどんなスノーボーダー?
岩渕麗楽(いわぶち・れいら)
プロスノーボーダー/ビッグエア・スロープスタイル
- 生年月日:2001年12月14日
- 出身地:岩手県一関市
- 所属:BURTON
- 出身大学:法政大学
- 競技開始:4歳
- プロ転向:13歳
岩渕選手は、2001年12月14日生まれ。2026年10月30日現在は24歳で、同年12月に25歳を迎えます。
4歳のときに父親の影響でスノーボードを始めました。
2026年8月のエイベックス・ポータルのインタビューでは、父親がスノーボードを家族で楽しみたいと考えたことが競技との出会いだったと説明しています。
幼少期からスノーボードが生活の一部となり、小学生になって自分で滑れるようになったことが、競技に向き合うきっかけになりました。
13歳でプロテストに合格
岩渕選手のキャリアで大きな転換点となったのが、2014年のプロテスト合格です。
当時13歳という若さでプロ選手となり、国内大会から海外大会へと活動の幅を広げました。
2017年には日本代表の強化指定選手に選ばれ、同年12月にはビッグエアのワールドカップで初優勝を達成しています。
10代半ばで世界のトップ選手と肩を並べる存在になったことが、その後のオリンピック3大会連続出場につながりました。
ビッグエアとスロープスタイルの違い
岩渕選手が専門とする2種目は、どちらも空中での技術が重要ですが、競技の特徴は異なります。
ビッグエア
大きなジャンプ台から飛び出し、空中で回転やひねりを加えた技を披露する種目です。
技の難易度、高さ、回転の完成度、着地などが評価されます。
一度のジャンプで高い得点を狙うため、技の選択と成功率のバランスが重要です。
スロープスタイル
レールやボックスなどの障害物、複数のジャンプ台が設置されたコースを滑走する競技です。
ジャンプの技術だけでなく、コース全体の構成や流れ、各セクションでの表現力も評価されます。
岩渕選手は、この2種目を両立し、世界選手権やワールドカップでも上位に入ってきました。
本人が2026年8月のインタビューで特に魅力として挙げたのは、ジャンプ中の滞空時間です。
ジャンプして空中にいる、あの滞空時間が本当に好き
この言葉には、単に順位を競うだけではない、スノーボードそのものへの愛着が表れています。
【X Games金メダルとワールドカップ】世界で残した主な戦績
岩渕選手の実績は、オリンピックだけではありません。
X GamesやFISワールドカップ、世界選手権でも数多くの上位入賞を果たしています。
2023年X Gamesで金メダルを獲得
大きな転換点となったのが、2023年のX Gamesアスペン大会です。
岩渕選手は女子ビッグエアで優勝し、金メダルを獲得しました。
この大会では、フロントサイド・トリプルアンダーフリップを成功させています。
BURTONの公式選手紹介でも、女性初のトリプル成功として紹介されており、女子スノーボードの技術水準を押し上げた実績の一つです。
ワールドカップの歴代成績もトップクラス
FISワールドカップでは、2017年の初優勝以降、ビッグエアとスロープスタイルの両方で優勝を経験しています。
2024〜25年シーズンには、ワールドカップのビッグエアで複数回2位に入ったほか、世界選手権でも好成績を残しました。
以下は、全日本スキー・スノーボード連盟の選手情報などをもとにした主な経歴です。
出典は全日本スキー・スノーボード連盟の選手プロフィール、エイベックス・ポータルの戦績紹介、日本オリンピック委員会の大会記録です。
特に注目したいのは、2023年のX Games優勝だけでなく、その前後のシーズンでもワールドカップの優勝や世界選手権の表彰台を経験していることです。
つまり、岩渕選手は一度の大会で偶然結果を残した選手ではなく、長期間にわたって世界の上位で戦ってきた実力者なのです。
【復帰時期はいつ?】2027年4月の雪上復帰と現役続行の可能性
岩渕麗楽選手の今後を考えるうえで、最も気になるのが競技復帰の時期です。
2026年7月10日の本人の説明では、雪上に戻り、ジャンプなどの練習を再開できるのは2027年4月ごろという見通しが示されました。
ただし、これは大会への復帰が確定したという意味ではありません。
復帰までに必要な段階
今回の右膝前十字靱帯断裂は、スノーボード選手にとって競技生命にも関わる大きなけがです。
特にビッグエアでは、高所からの着地や回転を伴う動作が繰り返されます。
競技復帰には、次のような段階が考えられます。
1. 手術後の組織の回復と基礎的なリハビリ
2. 筋力や関節の安定性の回復
3. 雪上での基本動作の再確認
4. ジャンプや着地動作への段階的な対応
5. 競技レベルの練習と実戦復帰の判断
このため、2027年4月に雪上へ戻れたとしても、その時点で国際大会に出場できるとは限りません。
本人が2026〜27年シーズンの全休を決めたのも、こうした競技特有の負荷を考慮した判断です。
現役引退は発表していない
もう一つ注目したいのが、現役続行についての本人の考えです。
7月10日の取材で岩渕選手は、現役を続けるかどうかはまだ決めておらず、再びスノーボードに乗ったときの感覚を踏まえて考えたいという趣旨を語りました。
一方、五輪でメダルを獲得するという目標については、諦めたくない気持ちが残っていると説明しています。
つまり、2026年10月現在の状況は次のように整理できます。
- 現役引退:正式発表なし
- 2026〜27年シーズン:大会出場を見送り
- 競技復帰:具体的な大会・日程は未定
- 雪上でのジャンプ練習:2027年4月ごろが見通し
- 五輪メダル獲得:本人が掲げる目標として残っている
2026年秋には新たな活動も発表
競技活動を休んでいる一方、岩渕選手はスノーボードとの関わりを続けています。
2026年9月25日、川場スキー場は、2026〜27年シーズンに向けて岩渕選手がプロデュースする新しいスノーパークの設置を発表しました。
新設されるパークは、全長約1,500メートル。
ウェーブ、バンク、キッカーなどを組み合わせ、単独のジャンプや障害物を攻略するだけでなく、コース全体の流れを楽しめる設計を目指しています。
初心者から上級者まで楽しめる施設として計画されています。
このニュースは、岩渕選手の2026年現在を理解するうえで重要です。
大会への出場は休止していても、競技者として培った経験をスノーボード環境づくりに生かす活動は進んでいます。
競技から完全に離れたわけではなく、選手としての回復と並行して、別の形でもスノーボードに関わっているのです。
【プロの結論】岩渕麗楽の全休は引退ではなく、次の挑戦に向けた転換期
岩渕麗楽選手の2026年を振り返ると、五輪での結果だけでは見えてこない競技人生の大きな変化が浮かび上がります。
2025年10月の前十字靱帯断裂、2026年2月のミラノ・コルティナ五輪、4月の手術、7月のシーズン全休発表。
短期間にこれだけ大きな出来事が重なりました。
それでも、2026年8月のインタビューでは、スノーボードを続けてきた20年間を振り返り、競技以外のキャリアや大学での学びについても考えを語っています。
競技だけに人生のすべてを限定せず、将来の選択肢を広げたいという考えも示しました。
ここから見えてくるポイントは3つあります。
1. 2026〜27年の全休を引退と混同しないこと
大会に出場しないことと、競技を辞めることは別です。本人は現役続行を決めておらず、五輪のメダルという目標も残しています。
2. 復帰時期は雪上復帰と大会復帰を分けて考えること
2027年4月ごろの雪上練習再開は見通しであり、国際大会への出場時期は別の判断になります。リハビリの進捗や本人の身体の状態が重要です。
3. 競技以外の活動にも注目すること
川場スキー場の新パークプロデュースに見られるように、岩渕選手は自身の経験を次世代のスノーボーダーや愛好者に還元する活動にも関わっています。
今後の動向を追うなら、単に大会への復帰発表を待つだけではなく、雪上練習の再開、本人の発信、所属先や関係施設からの発表を確認することが大切です。
【岩渕麗楽の現在に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:岩渕麗楽は2026年現在、何歳ですか?
A1:2001年12月14日生まれで、2026年10月30日現在は24歳です。2026年12月14日に25歳になります。
Q2:岩渕麗楽の右膝前十字靱帯断裂はいつ起きましたか?
A2:2025年10月です。遠征中の練習で負傷し、同月に前十字靱帯断裂と診断されました。手術を五輪後まで延期し、テーピングとサポーターを使って2026年の五輪に出場しました。
Q3:岩渕麗楽は2026年4月に手術を受けたのですか?
A3:はい。ミラノ・コルティナ五輪後の2026年4月に右膝の手術を受けました。その後は通院とリハビリを続けています。
Q4:岩渕麗楽の競技復帰はいつですか?
A4:2027年4月ごろに雪上での練習やジャンプを再開する見通しが示されています。ただし、実際の大会復帰日は決まっていません。
Q5:岩渕麗楽は引退するのでしょうか?
A5:引退は発表していません。現役続行については、再び雪上に戻った際の感覚などを踏まえて考える意向です。
Q6:ミラノ・コルティナ五輪の成績は何位でしたか?
A6:女子スロープスタイルが8位、女子ビッグエアが11位です。いずれも日本オリンピック委員会の公式選手成績に掲載されている順位です。
Q7:岩渕麗楽の所属先はどこですか?
A7:BURTON(バートン)です。また、法政大学での学びにも取り組んでおり、2026年秋には川場スキー場の新スノーパークをプロデュースする活動も発表されています。
まとめ:岩渕麗楽の2026年は復帰への準備期間、次の五輪にも期待
2026年の岩渕麗楽選手は、ミラノ・コルティナ五輪で女子スロープスタイル8位、ビッグエア11位という結果を残しました。
しかし、その舞台には2025年10月に負った右膝前十字靱帯断裂という大きな試練がありました。
五輪後の2026年4月に手術を受け、7月には2026〜27年シーズンの全休を発表。現在はリハビリを優先し、2027年4月ごろの雪上復帰を目指す見通しです。
一方で、現役引退は決まっていません。五輪でメダルを獲得したいという目標も本人の中に残っています。
3大会連続のオリンピック出場、2023年X Gamesビッグエア金メダル、数々のワールドカップ優勝という実績は、岩渕麗楽という選手の実力を物語っています。
2026〜27年シーズンは競技結果を追うことができない期間になりますが、それは必ずしも競技人生の終わりを意味しません。
まずは右膝の回復を優先し、再び雪上で大きなジャンプを見せてくれる日を待ちたいところです。