2026年に振り返る『家政婦のミタ』|松嶋菜々子演じる三田灯と最終回40.0%の真相
2011年に日本テレビ系で放送された松嶋菜々子主演のドラマ『家政婦のミタ』。笑わない、媚びない、感情を表に出さない謎めいた家政婦・三田灯(みた・あかり)が、崩壊寸前の阿須田家に派遣されるところから物語は始まる。長谷川博己、相武紗季、忽那汐里、中川大志、本田望結らが出演し、家族の再生と三田自身の壮絶な過去を描いた作品だ。
2011年10月12日から12月21日まで全11話が放送され、最終回の関東地区世帯平均視聴率は40.0%を記録。瞬間最高視聴率は42.8%に達した。2026年は初回放送から15年を迎える節目の年でもある。なぜ、無表情な家政婦を主人公にした異色のホームドラマが、これほど多くの視聴者を引きつけたのか。全話のあらすじ、キャスト、阿須田家の家族関係、三田の過去、最終回の結末、ヒットの背景を整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 作品の基本情報:2011年10月12日から12月21日まで日本テレビ系で放送された全11話のドラマ。主演は松嶋菜々子。
- 最終回の記録:2011年12月21日放送の最終回は関東地区の世帯平均視聴率40.0%、瞬間最高42.8%を記録した。
- ヒットの核心:三田灯の強烈なキャラクター、家族それぞれの葛藤、謎を引っ張る脚本、そして最後に訪れる感動的な笑顔が人気を支えた。
【作品概要】松嶋菜々子主演『家政婦のミタ』は2011年に何を描いたのか

『家政婦のミタ』は、日本テレビ系の水曜ドラマとして2011年秋に放送されたオリジナル作品である。脚本を担当したのは遊川和彦。演出には猪股隆一、佐藤東弥、石尾純、日暮謙らが参加し、日本テレビと制作協力の5年D組が制作した。
物語の中心となるのは、家事の能力が極めて高い一方、感情をほとんど表に出さない家政婦・三田灯だ。掃除、洗濯、料理を完璧にこなし、雇い主からの指示には基本的に「承知しました」と答える。しかし、その返答は単なる従順さを意味しない。相手がどれほど常識外れの依頼をしても、三田は文字どおり実行しようとする。
彼女が派遣されるのは、母親を亡くした父親と4人の子どもが暮らす阿須田家。家族はそれぞれに悲しみや秘密を抱え、互いの気持ちを理解できない状態に陥っていた。三田の型破りな行動をきっかけに、家族は自分たちが避けてきた問題と向き合うことになる。
2011年の放送情報
放送ライブラリーの番組記録と日本テレビの番組情報によると、基本情報は次のとおりだ。
- 作品名:家政婦のミタ
- 主演:松嶋菜々子
- 放送局:日本テレビ系
- 放送期間:2011年10月12日~12月21日
- 放送枠:水曜22時
- 話数:全11話
- 脚本:遊川和彦
- 音楽:池頼広
- 主題歌:斉藤和義「やさしくなりたい」
- 制作協力:5年D組
- 製作著作:日本テレビ
作品の特徴は、従来の家政婦ドラマに見られる親しみやすいお手伝い役とは異なり、主人公自身が物語最大の謎になっていることだ。家族の問題が解決するにつれて、今度は三田自身の過去が明らかになっていく。家族再生の物語と主人公の再生の物語が並行して進む構成になっている。
【全話あらすじ】阿須田家の崩壊から再生まで11話を徹底整理
ここからは最終回までのネタバレを含む。物語は大きく、阿須田家の秘密が明らかになる前半、三田の過去が解き明かされる中盤、家族と三田がそれぞれの再生を選ぶ終盤の3段階で展開する。
第1話~第3話:三田の登場と阿須田家に隠された秘密
第1話「崩壊寸前の家庭にやって来た笑顔を忘れた氷の女…」
妻の凪子を亡くした阿須田恵一は、四十九日を過ぎたことをきっかけに家政婦の三田を雇う。三田は散らかった家を短時間で片づけ、料理や家事も完璧にこなす。しかし、表情を変えず、家族に対しても必要最低限のことしか話さない。末娘の希衣は亡き母に会いたいと願い、家族の悲しみが改めて浮き彫りになる。
第2話「僕を裏切ったアイツを殺して」
次男の海斗は学校でいじめに悩み、いじめっ子を懲らしめてほしいと三田に依頼する。三田は依頼を文字どおり受け止め、相手に直接行動を起こす。家政婦としての常識を超えた行動が、家族や学校を巻き込む騒動へ発展していく。
第3話「母を殺した父の正体を暴いて」
長女の結は、父・恵一の浮気が母・凪子の自殺につながったことを知る。父への怒りを抑えられず、家庭内の関係はさらに悪化。結は三田に父の不倫相手について調べるよう依頼する。家族が隠してきた真実が表面化し、阿須田家の崩壊が加速する。
第4話~第7話:家族の対立と三田の異常なまでの従順さ
第4話「あなたの愛娘を誘拐しました」
母親の死の真相を知った子どもたちは、恵一との関係を断ち切るように家を出ていく。残された恵一は三田を解雇するが、母親に会いたい希衣は家族を元に戻したいと願い、自ら三田を雇う。家族が再び向き合うための騒動が起こる。
第5話「全部脱いで!…承知しました」
恵一が家を出たことで、子どもたちは三田と暮らすことになる。一方、凪子の父である結城義之は、孫たちとの養子縁組を考え始める。翔も家庭内の不和から精神的に追い詰められ、問題行動を起こす。家族の将来をめぐる対立が深まっていく。
第6話「私を殺して!…承知しました」
祖父からの養子縁組の提案をめぐり、結と翔の意見が対立する。父親に対する不信感も解消されず、結は恋人との関係にも裏切られ、追い詰められていく。そして三田に自分を殺してほしいと依頼する。三田はいつものように依頼を受け入れようとするが、その行動を通じて、彼女自身が抱える深い絶望も浮かび上がる。
第7話「死ぬまで二度と笑いません…」
三田は、夫と息子を殺したと語り、子どもたちは彼女の過去に強い関心を抱く。しかし、三田はそれ以上の説明を拒む。希衣のお遊戯会をめぐって恵一の父親としての責任も問われ、家族の再生と三田の過去が交差する重要な回となる。
第8話~第11話:三田の正体と最後の笑顔
第8話「私の過去、すべてお話します」
阿須田家の人々は、三田の心を開こうとする。希衣が差し出した最中をきっかけに、三田はついに自分の人生について語り始める。幼少期から続く家庭内の苦しみ、夫と息子との幸せな生活、そして二人を失った火災。三田がなぜ感情を封じ、笑わなくなったのかが明らかになる。
第9話「最終章の始まり!一筋の涙…炎の中で私を死なせて」
三田は阿須田家を去り、隣に住む皆川家で働き始める。子どもたちは戻ってきてほしいと懇願するが、三田は距離を置こうとする。皆川家でも夫婦関係をめぐる問題が発生し、三田は再び危険な依頼に直面する。彼女の心に残る自責の念が、さらに強く描かれる。
第10話「息子よ、夫よ、お願い…私も天国に連れて行って!」
三田は再び阿須田家で働くようになる。しかし、家族との距離が縮まるにつれて、亡くなった夫と息子の幻影を見るようになる。海斗は亡き母への感情を整理できず、母親への感謝状を書く課題にも苦しむ。希衣が三田の手伝いをして火傷を負ったことで、三田は自分が周囲を不幸にするという思い込みを再び強める。
最終話「本当の母親…それはあなたたちが決めることです!」
子どもたちは三田に母親になってほしいと願い、三田もその依頼を受け入れる。しかし、実際に母親として振る舞い始めた三田は、家族に対して厳しい態度を取る。恵一が倒れて入院するなど不穏な出来事も続き、子どもたちは三田に不信感を抱くようになる。
一方、うららは結婚を決意する。三田は阿須田家の子どもたちが自分に依存するのではなく、自分たちで家族の未来を選べるように働きかけていく。最後には恵一と子どもたちが三田に笑ってほしいと願い、三田は涙を浮かべながら微笑む。そして新しい派遣先へ向かい、物語は幕を閉じる。
全11話を通して描かれるのは、単純に家政婦が問題を解決する物語ではない。三田が阿須田家を変える一方で、阿須田家の人々も三田の心を少しずつ変えていく。双方が相手の存在によって再生していく構成が、作品全体を貫いている。
【三田灯の役柄と過去】松嶋菜々子が演じた無表情な家政婦の正体
三田灯は、本作でもっとも印象的なキャラクターだ。松嶋菜々子が演じる三田は、家事能力が高く、冷静で、ほとんど表情を変えない。依頼を受ければ即座に行動し、危険な内容であっても自分の判断で拒絶しない。
一般的なホームドラマの家政婦は、家族を温かく見守る存在として描かれることが多い。しかし、三田にはそのような親しみやすさがない。家族に慰めの言葉をかけることもなく、相手の気持ちに合わせて笑うこともない。その一方で、家族が本当に困っているときには、驚くほど的確に問題の核心へ踏み込んでいく。
三田が笑わなくなった理由とは?
ここからは三田の過去に関する重要なネタバレとなる。
三田の過去には、幼少期からの家庭内での苦しみがあった。父親を早くに亡くし、母親から十分な愛情を受けられず、義父との関係にも苦しんできた。彼女が唯一安心できたのは、家政婦として自宅に出入りしていた晴海明美の存在だった。
その後、三田は夫・直也と息子・純を得て、家庭を築く。しかし、夫の弟による歪んだ執着が原因となった放火事件によって、夫と息子を失ってしまう。
さらに悲劇を深めたのは、夫の家族から事件の責任を押し付けられたことだった。義母からは、もう二度と笑うなという趣旨の言葉を浴びせられる。三田は自分が笑うことで周囲の人間が不幸になると思い込み、感情を表に出すことをやめてしまった。
つまり、三田は生まれつき感情のない人間ではない。愛する人を失った悲しみと、自分を責め続ける心理によって、感情を封じ込めて生きてきた人物なのだ。
なぜ三田は家政婦になったのか
三田が家政婦という仕事を選んだ背景には、自分の意思で人生を決めることへの恐怖がある。彼女は自分の判断で行動するよりも、他人から与えられた業務命令を実行することを選んだ。
家政婦という立場なら、仕事の範囲が明確で、個人的な感情を表に出さずに済む。依頼者の指示に従うだけなら、自分の選択によって誰かを不幸にすることもない。三田にとって仕事は、生きるための手段であると同時に、自分自身を罰するための仕組みでもあった。
だからこそ、彼女は阿須田家の子どもたちに対しても、簡単に心を開かなかった。家族に愛情を感じること自体が、彼女にとっては再び喪失を経験する危険を意味していたからだ。
最終回で三田が笑った本当の意味
最終回の笑顔は、単に無表情だった人物が明るくなったという演出ではない。三田が長年抱えてきた「自分が愛した人間は不幸になる」という思い込みから、一歩踏み出したことを意味している。
阿須田家の人々は、三田に依存するのではなく、自分たちの力で家族として生きていく道を選ぶ。その姿を見た三田は、愛情を持つことや笑うことが必ずしも悲劇につながるわけではないと受け止められるようになる。
三田の最後の笑顔は、夫と息子を忘れた証拠ではない。二人を愛した過去を抱えたまま、自分自身も生きていくための再出発だった。
【キャスト一覧と阿須田家の家族構成】長谷川博己・相武紗季らの関係を整理
『家政婦のミタ』には、現在では主演級として活躍する俳優から、当時注目を集めていた若手俳優まで、幅広いキャストが出演している。
物語の中心となる阿須田家は、父親の恵一と4人の子どもからなる5人家族。亡くなった母親の凪子、凪子の妹であるうらら、母方の祖父・義之も物語に大きく関わる。
主要キャストと役柄の相関関係
| 俳優 | 役名 | 人物・家族関係 |
|---|---|---|
| 松嶋菜々子 | 三田灯 | 阿須田家に派遣される家政婦。物語の主人公。 |
| 長谷川博己 | 阿須田恵一 | 4人の子どもを育てる父親。妻を亡くした後、家庭の問題に直面する。 |
| 大家由祐子 | 阿須田凪子 | 恵一の妻で、子どもたちの亡き母。 |
| 忽那汐里 | 阿須田結 | 長女。母親の死と父親への怒りに苦しむ。 |
| 中川大志 | 阿須田翔 | 長男。家族を守ろうとする一方、学校生活でも問題を抱える。 |
| 綾部守人 | 阿須田海斗 | 次男。学校でのいじめや母親の死に悩む。 |
| 本田望結 | 阿須田希衣 | 次女・末っ子。三田に最も親しみを持つ存在。 |
| 相武紗季 | 結城うらら | 凪子の妹。子どもたちの叔母で、阿須田家を気にかける。 |
| 平泉成 | 結城義之 | 凪子とうららの父親。阿須田家の子どもたちの祖父。 |
| 白川由美 | 晴海明美 | 晴海家政婦紹介所の所長。三田の過去を知る理解者。 |
| 野波麻帆 | 風間美枝 | 恵一の会社の同僚で、過去の不倫問題に関わる人物。 |
| 佐藤仁美 | 皆川真利子 | 阿須田家の隣人。終盤で三田の派遣先となる。 |
上記は物語を理解するうえで重要な人物を中心に整理したものだ。日本テレビの番組情報と放送ライブラリーの出演記録でも、松嶋菜々子、長谷川博己、相武紗季、忽那汐里、中川大志、本田望結らの出演が確認できる。
阿須田家の家族関係で押さえたいポイント
阿須田家の家庭崩壊の発端は、母親の凪子が亡くなったことにある。しかし、物語が進むにつれて、家族の問題は単なる死別の悲しみだけではなかったことが分かってくる。
- 恵一:妻の死に自分の不倫が関係していたことを悔やみながらも、父親としての責任を十分に果たせずにいる。
- 結:長女として家族を支えなければならないという重圧と、父親への怒りを抱える。
- 翔:家族を守りたい気持ちと、自分自身の学校生活や将来への不安の間で揺れる。
- 海斗:学校でのいじめや母親の死をめぐる複雑な感情を抱えている。
- 希衣:母親に会いたいという純粋な願いを持ち、三田との関係を通じて家族の心をつなぐ。
- うらら:亡くなった姉の代わりにはなれないと悩みながらも、子どもたちを支えようとする。
特に重要なのは、うららの存在だ。いつも明るく振る舞う彼女は、一見すると頼りない人物に見える。しかし、最終回では三田から大切な役割を託される。母親の代わりになることと、子どもたちの保護者として支えることは別だという作品のメッセージを担っている。
【最終回視聴率40.0%の真相】『家政婦のミタ』が異例のヒットを記録した5つの理由
『家政婦のミタ』を語るうえで欠かせないのが、最終回の視聴率40.0%という数字だ。これは単に話題になったドラマというだけではなく、2011年の民放連続ドラマを代表する大ヒット作品となったことを示している。
最終回40.0%は関東地区の世帯平均視聴率
2011年12月21日に放送された最終回は、ビデオリサーチ調べで関東地区の世帯平均視聴率40.0%を記録した。瞬間最高視聴率は42.8%。全11話の平均視聴率も25.2%に達している。
最終回は通常より15分拡大して放送され、その直前には特別番組「さよなら『家政婦のミタ』特別版」も編成された。この特別番組も平均視聴率28.7%を記録しており、最終回に向けて視聴者の関心が高まっていたことが分かる。
ビデオリサーチが2025年11月に更新した2011年民放ドラマのリアルタイム視聴率ランキングでも、『家政婦のミタ』最終回は40.0%で第1位に位置している。2026年時点でも、2011年のテレビドラマ史を振り返る際に外せない記録だ。
視聴率の推移から分かる口コミの広がり
本作は初回から40%近い数字を獲得したわけではない。初回の19.5%から徐々に視聴率を伸ばし、物語が進むにつれて注目度が上昇していった。
- 第1話:19.5%
- 第2話:18.7%
- 第3話:19.8%
- 第4話:19.5%
- 第5話:22.5%
- 第6話:23.4%
- 第7話:23.5%
- 第8話:29.6%
- 第9話:27.6%
- 第10話:28.6%
- 最終話:40.0%
特に注目したいのは第8話だ。三田が自分の過去を語る回で、前回の23.5%から29.6%へと6.1ポイント上昇した。毎日新聞デジタル系のMANTANWEBも当時、この数字を報じている。
視聴者が三田の正体を知りたいという関心を強め、次回以降の展開にも期待を寄せていたことがうかがえる。
ヒットした理由1:三田灯という唯一無二の主人公
最大の成功要因は、松嶋菜々子が演じた三田灯のキャラクター設定だろう。
笑わない、媚びない、必要以上に話さない。それでいて家事は完璧で、どんな依頼にも対応する。この極端な人物像は、一度見ただけでも記憶に残る。
「承知しました」という短い返答も、作品を象徴するフレーズとなった。通常なら断るような依頼まで受け入れようとするため、視聴者は毎回、三田が次に何をするのか予想できない。主人公の存在そのものが、強力な視聴動機になっていた。
ヒットした理由2:毎回予想を裏切るストーリー展開
本作では、家族の問題が一つ解決すると、別の問題が浮かび上がる。いじめ、不倫、親子関係、養子縁組、死別、夫婦関係など、扱うテーマも幅広い。
さらに、三田が依頼を実行する際には、一般的なホームドラマでは考えにくい過激な展開が用意されている。次回への引きが強く、視聴者が結末を予想しながら見続ける構造になっていた。
ヒットした理由3:家族それぞれの悩みが描かれていた
阿須田家の問題は、父親だけの問題でも、子どもたちだけの問題でもない。長女には長女の重圧があり、長男には学校生活の葛藤があり、次男にはいじめの問題がある。末娘は母親を失った悲しみを抱え続けている。
視聴者が自分の家庭や親子関係と重ね合わせられるテーマが多かったことも、幅広い年齢層に支持された理由だ。
ヒットした理由4:三田の過去を終盤まで明かさない構成
三田がなぜ笑わないのか。なぜ他人の命令を拒まないのか。なぜ自分自身について話そうとしないのか。
こうした疑問が物語の初期から提示され、第8話で過去が明かされるまで視聴者の興味を引っ張った。家族の再生を描く物語でありながら、主人公の謎を追うミステリーとしても成立していた点が巧みだった。
ヒットした理由5:口コミと検索行動が人気を拡大
2011年当時のIPGによる検索データ分析では、『家政婦のミタ』に関する月間検索数は10月の3,852件から、11月には11,819件へ増加。12月も最終回放送日の21日までに26,116件に達した。
10月と比較すると、12月21日までの検索数は約6.8倍に増えている。特に第5話以降、視聴率が20%を超えるようになってから、放送日ごとの検索数も大きく伸びたという。
この数字は、テレビ放送を見た人が登場人物や次回の展開を調べ、話題がさらに広がっていったことを示す興味深い材料だ。放送局の宣伝だけでなく、視聴者同士の口コミが作品の認知を広げたと考えられる。
最終回の評判は?視聴者アンケートから見える評価
2011年12月22日、日刊スポーツは『家政婦のミタ』について1,784票を集めた独自アンケートの結果を公表した。
- 最終回を見た:90.0%
- 最終回が面白かった:65.2%
- 普通だった:16.0%
- 期待外れだった:9.2%
- 続編を見たい:61.9%
また、好きな登場人物として三田灯を挙げた回答者は52.9%で、2位の希衣を大きく上回った。最終回を家族と見た人も43.6%に達している。
もちろん、これは日刊スポーツのウェブアンケートであり、日本全国の視聴者全体を代表する世論調査ではない。それでも、作品への関心と三田というキャラクターの人気を示す当時の具体的な資料として参考になる。
【脚本・主題歌・作品評価】遊川和彦と斉藤和義が生んだ独特の魅力
脚本家・遊川和彦の大胆な人物描写
脚本を担当した遊川和彦は、『女王の教室』や『魔女の条件』など、人間関係の矛盾や社会的な問題を大胆に描く作品を手がけてきた脚本家だ。
『家政婦のミタ』でも、視聴者が簡単には共感できない主人公を中心に据え、家族の問題を容赦なく表面化させている。
特に特徴的なのは、三田が家族の悩みを解決する際、一般的な優しさや励ましを使わないことだ。むしろ、依頼者が口にした言葉をそのまま実行しようとすることで、家族自身が自分の本当の気持ちを考えざるを得ない状況を作り出す。
この脚本の大胆さが、作品に独特の緊張感を生み出していた。
主題歌は斉藤和義の「やさしくなりたい」
主題歌には、斉藤和義の「やさしくなりたい」が起用された。
ドラマの世界観を支えるこの楽曲は、三田の無表情な姿や、家族が抱える複雑な感情と対照的な印象を残す。作品の緊張感と人間的な温かさをつなぐ存在として、ドラマの記憶と結びついている。
また、音楽を担当したのは池頼広。ドラマソング賞でも斉藤和義の「やさしくなりたい」が評価された。
第71回ザテレビジョンドラマアカデミー賞でも高評価
『家政婦のミタ』は視聴率だけでなく、ドラマ賞でも評価された。
第71回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では、最優秀作品賞を受賞。松嶋菜々子は主演女優賞、長谷川博己は助演男優賞、斉藤和義の「やさしくなりたい」はドラマソング賞に選ばれている。
作品の構成、俳優の演技、音楽がそれぞれ評価されたことは、単なる視聴率の話題だけでは終わらない作品としての実績を示している。
2026年から見た作品の魅力と評価
放送から15年が経過した2026年に改めて見ると、本作の魅力は三田の強烈なキャラクターだけではないことが分かる。
物語の中心にあるのは、家族だからといって互いの気持ちを理解できるとは限らないという現実だ。親子であっても本音を言えず、愛情があっても相手を傷つけてしまう。そうした人間関係の不器用さが丁寧に描かれている。
また、三田が最後に笑顔を見せたからといって、過去の悲しみが完全に消えたわけではない。大切な人を失った記憶を抱えながら、それでも新しい人生を歩き始めるという結末には、現実的な深みがある。
一方で、過激な依頼や家族をめぐる極端な展開は、好みが分かれる部分でもある。穏やかな日常を描くホームドラマを期待する人には刺激が強いかもしれない。しかし、予想外の展開や人間心理を掘り下げる作品が好きな人には、今見ても十分に楽しめるドラマだ。
【家政婦のミタに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:『家政婦のミタ』の最終回の視聴率は何%? A1:2011年12月21日放送の最終回は、ビデオリサーチ調べの関東地区世帯平均視聴率で40.0%を記録した。瞬間最高視聴率は42.8%だった。
Q2:三田灯は本当に夫と息子を殺したの? A2:三田が直接夫と息子を殺害したわけではない。夫の弟による放火事件で二人を失い、その後、周囲から責任を押し付けられたことで、自分が二人を不幸にしたと思い込むようになった。
Q3:『家政婦のミタ』の主題歌は誰が歌っている? A3:斉藤和義の「やさしくなりたい」。作品の主題歌として起用され、第71回ザテレビジョンドラマアカデミー賞のドラマソング賞も受賞した。
まとめ:【プロの結論】『家政婦のミタ』が15年後も語り継がれる理由
松嶋菜々子主演の『家政婦のミタ』は、2011年10月から12月にかけて放送された全11話のオリジナルドラマだ。長谷川博己や相武紗季、忽那汐里、中川大志、本田望結らが出演し、阿須田家の再生と三田灯の過去を描いた。
最終回の視聴率40.0%という数字は、作品の社会的な注目度を象徴する記録である。しかし、長く記憶に残る理由は数字だけではない。
三田灯という強烈な主人公、遊川和彦の大胆な脚本、家族それぞれの葛藤、斉藤和義の主題歌、そして最後に描かれた涙と笑顔。これらが一つの物語として結びついたことが、異例のヒットにつながった。
作品をこれから初めて見る人は、次の3つの視点を意識すると、より深く楽しめる。
- 三田の言動に注目する:冷たい態度の裏に、どのような過去と心理が隠れているのか。
- 阿須田家の変化を追う:父親、長女、長男、次男、末娘がそれぞれ何を乗り越えるのか。
- 最終回の笑顔を考える:三田が笑うことに、なぜあれほど大きな意味があったのか。
『家政婦のミタ』が描いたのは、完璧な家族の姿ではない。失敗し、傷つき、互いにすれ違いながらも、もう一度相手と向き合おうとする人間の姿だ。
2011年の放送から15年を迎えた2026年。最終回の40.0%という記録とともに、三田灯が最後に見せた笑顔は、今もこの作品を象徴する忘れがたい名場面として残っている。
主な参照資料: 日本テレビ・BS日テレの番組情報、放送ライブラリー、ビデオリサーチ、スポーツニッポン、MANTANWEB、日刊スポーツ、IPG、ザテレビジョンドラマアカデミー賞の記録。