【要注意】肉・魚介類はどれくらい多い?プリン体が多い食品との違い
プリン体を減らす食生活では、肉や魚をすべて避けるのではなく、種類と部位、食べる量を見極めることが大切です。
肉類や魚介類には、100g当たり100~200mg程度のプリン体を含む食品が多くあります。特に内臓類や一部の魚介類、乾燥食品は含有量が高くなります。
肉類のプリン体含有量

| 食品 | プリン体含有量(100g当たり) |
|---|---|
| 豚バラ肉 | 75.8mg |
| 牛リブロース | 74.2mg |
| 豚ロース | 90.9mg |
| 牛ヒレ肉 | 98.4mg |
| 牛もも肉 | 110.8mg |
| 鶏もも肉 | 122.9mg |
| 鶏むね肉 | 141.2mg |
| 鶏ささみ | 153.9mg |
| 牛レバー | 219.8mg |
| 豚レバー | 284.8mg |
| 鶏レバー | 312.2mg |
肉類では、レバーが特に注意したい食品です。
鶏レバーは312.2mgで、100g食べると極めて多い分類に入ります。一方、豚バラ肉や牛リブロースは75mg前後です。
肉を食べる場合は、レバーなどの内臓類を頻繁に食べることを避け、一般的な部位も量を調整しながら取り入れる方法が現実的です。
魚介類のプリン体含有量
| 食品 | プリン体含有量(100g当たり) |
|---|---|
| タラ | 98.0mg |
| サケ | 119.3mg |
| サバ | 122.1mg |
| マダイ | 128.9mg |
| マグロ | 157.4mg |
| アジ | 165.3mg |
| サーモン | 176.5mg |
| マイワシ | 210.4mg |
| カツオ | 211.4mg |
| イサキの白子 | 305.5mg |
魚は健康的な食材というイメージがありますが、プリン体の含有量には差があります。
特に注意したいのは、カツオやイワシ、白子などです。魚を食べること自体を避けるのではなく、同じ魚介類ばかり大量に食べないようにしましょう。
干物・乾燥食品はなぜプリン体が多い?
見落としやすいのが、乾燥による含有量の変化です。
| 食品 | プリン体含有量(100g当たり) |
|---|---|
| 生マイワシ | 210.4mg |
| マイワシの干物 | 305.7mg |
| マアジの干物 | 245.8mg |
| サンマの干物 | 208.8mg |
| 干し椎茸 | 379.5mg |
| カツオ節 | 493.3mg |
| 煮干し | 746.1mg |
乾燥食品は水分が抜けているため、同じ100gで比較するとプリン体が濃縮されています。
ただし、実際に食べる量も考慮する必要があります。カツオ節を料理に数g使う場合と、100g食べる場合では、摂取するプリン体量は大きく異なります。
また、だしの素や濃縮スープにもプリン体が多い製品があります。食品本体だけでなく、調味料やだしにも目を向けると、より実践的な食事管理ができます。
【実践編】プリン体1日400mgの目安と痛風予防の食事メニュー
プリン体の摂取量を考える際に参考になる数字が、1日400mg程度という目安です。
公益財団法人痛風・尿酸財団が紹介する「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、生活指導の一環として、プリン体の摂取を1日400mg程度に抑える食事療法が示されています。
これは食事管理の参考となる目安であり、すべての人に共通する安全ラインや、400mgを超えたら直ちに痛風になるという意味ではありません。
400mgを超えないための食材選び
例えば、1回の食事で肉や魚を80~100g使った一般的な定食では、食事全体のプリン体量は約140~180mgになると、治療ガイドラインの食品資料で説明されています。
一方、豆腐、納豆、卵、乳製品などを主菜にした場合は、1食当たり30~40mg程度が目安として示されています。
こうした食材を組み合わせれば、プリン体の摂取量を調整しやすくなります。
朝・昼・夕のおすすめ献立
朝食:卵と乳製品を中心に
- 白米
- ゆで卵
- 無糖ヨーグルト
- キャベツとトマトのサラダ
卵とヨーグルトを組み合わせ、朝からたんぱく質を補給
昼食:穀類と豆腐を活用
- うどん
- 冷奴
- きゅうりとトマトの和え物
- 季節の果物
主食を確保しながら、豆腐と野菜を組み合わせる。つゆの飲み過ぎには注意
夕食:肉の量を調整した和定食
- 白米
- 鶏むね肉の蒸し料理
- 温野菜
- 冷奴
- 海藻の小鉢
肉を適量にし、豆腐や野菜を組み合わせて栄養バランスを整える
これらは献立の組み立て例です。実際のプリン体摂取量は、使用する食材の量、調味料、だしの種類によって変わります。
間食には何を選べばよい?
間食を完全にやめる必要はありません。
おすすめは次のような食品です。
- 無糖ヨーグルト
- 牛乳
- いちごやキウイ
- みかん
- くるみ
- 少量のチーズ
一方、甘い清涼飲料水や果糖を多く含むジュースは、プリン体が少なくても尿酸値に影響する可能性があります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、甘い飲み物やジュースを控えることが高尿酸血症の予防策として挙げられています。
400mgを意識するなら食事全体で調整する
プリン体の多い食品を食べた日は、ほかの食事で卵、乳製品、豆腐、野菜、穀類などを活用する方法があります。
ただし、食事制限を厳しくし過ぎると、必要なたんぱく質やエネルギーまで不足するおそれがあります。
痛風・尿酸財団も、過度なプリン体制限による栄養不足に注意を促しています。好きな食品をすべて排除するのではなく、食べる量と頻度を調整することが基本です。
【調理法と飲酒対策】プリン体を減らすために見直したい5つの習慣
食品選びと同じくらい大切なのが、調理方法や飲酒習慣です。
1. ゆでる・煮る調理法を活用する
プリン体は水に溶けやすい性質があります。
肉や魚をゆでたり、水煮にしたりすると、一部のプリン体が煮汁に移ります。
そのため、プリン体を減らしたい場合は、次のような調理方法が活用できます。
- 肉をしゃぶしゃぶにする
- 魚を水煮にする
- 野菜をゆでて調理する
- 煮汁やゆで汁を飲まない
ただし、煮汁にプリン体が移るため、スープまで飲んでしまうと摂取量を十分に抑えられません。
また、揚げ物や焼き物は水に溶け出す工程がないため、プリン体の摂取量を減らす目的では水煮やゆで料理とは異なります。
2. ビールだけでなく、すべてのアルコールを控える
「プリン体ゼロのビールなら痛風対策になる」と考えている人もいますが、これは注意が必要です。
アルコールそのものにも尿酸値を上げる作用があります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、アルコールが尿酸値に影響する理由として、次の3点を挙げています。
1. ATPの分解が進み、プリン体が増える。
2. 腎臓から尿酸が排泄されにくくなる。
3. 飲酒時にレバーや魚介類などを一緒に食べやすくなる。
つまり、ビールに含まれるプリン体だけを減らしても、アルコール自体の影響は残ります。
焼酎やウイスキーなどの蒸留酒も、プリン体が少ないからといって飲み過ぎてよいわけではありません。
3. 甘いジュースや清涼飲料水を減らす
尿酸値を意識するなら、プリン体だけでなく糖分にも注意しましょう。
果糖を多く含む飲料を習慣的に飲むことは、高尿酸血症のリスクに関係します。
特に次のような飲み物は、日常的な大量摂取を避けたいところです。
- 砂糖入り炭酸飲料
- 果糖を多く含む清涼飲料水
- 加糖のフルーツ飲料
- 砂糖入りのスポーツドリンク
普段の水分補給には、水や無糖のお茶を選ぶとよいでしょう。
4. 水分を十分に補給する
尿酸は尿から排泄されるため、水分補給も重要です。
水や無糖のお茶をこまめに飲み、脱水を避ける習慣をつけましょう。
痛風・尿酸財団は、尿量を1日2L以上にすることを理想的な目安として紹介しています。ただし、腎臓病や心臓病などで水分制限がある人は、自己判断で水分を増やさず、医師の指示に従ってください。
5. 食べ過ぎを避け、適度な運動を続ける
肥満は高尿酸血症と関係しています。
食事のプリン体を減らすだけでなく、総摂取エネルギーを適正に保つことも大切です。
運動では、ウォーキングなどの有酸素運動が取り入れやすい方法です。
反対に、急激な減量や激しい無酸素運動は尿酸値に影響することがあります。継続できる範囲で生活習慣を整えることが大切です。
【よくある質問】プリン体が少ない食べ物に関するFAQ
Q1:プリン体が最も少ない食べ物は何ですか?
A1:痛風・尿酸財団の食品データでは、鶏卵とうずら卵が100g当たり0mgです。こんにゃくは0.3mg、春雨は0.6mg、牛乳は0.16mgです。これらはプリン体を抑えたい人が取り入れやすい食品です。
Q2:納豆や豆腐は痛風でも食べられますか?
A2:基本的には食事に取り入れられます。豆腐は100g当たり31.1mg、納豆は56.6~113.9mgです。納豆は豆腐より含有量が多いものの、必ずしも食べてはいけない食品ではありません。摂取量と食事全体のバランスを考えましょう。
Q3:プリン体が少ない野菜なら、たくさん食べても大丈夫ですか?
A3:野菜は尿酸値を意識した食生活に適した食品ですが、極端な大量摂取をすすめるものではありません。野菜の中にもパセリや一部の芽野菜など、プリン体が比較的多いものがあります。栄養バランスを考えて適量を食べましょう。
Q4:プリン体ゼロのビールなら毎日飲んでも問題ありませんか?
A4:問題ないとはいえません。アルコール自体に尿酸値を上げる作用があるため、プリン体ゼロの商品でも飲酒量には注意が必要です。ビール以外のアルコール飲料も同様です。
Q5:プリン体は1日400mg以内なら痛風になりませんか?
A5:400mgは高尿酸血症・痛風の食事療法で示されている摂取目安であり、発症を完全に防ぐ保証値ではありません。体質や腎臓の尿酸排泄能力、肥満、飲酒習慣なども関係します。尿酸値が高い場合は医療機関で相談してください。
Q6:プリン体が少ない食べ物だけを食べれば尿酸値は下がりますか?
A6:必ずしもそうではありません。尿酸は食品由来のプリン体だけでなく、体内でも作られます。食事の総エネルギー、アルコール、果糖、水分摂取、体重なども関係するため、総合的な生活習慣の改善が必要です。
まとめ:プリン体が少ない食品を上手に選び、無理なく尿酸値を管理しよう
プリン体が少ない食べ物を選ぶなら、まずは卵、牛乳、ヨーグルト、豆腐、こんにゃく、春雨、野菜、穀類を日々の献立に取り入れることがポイントです。
2026年10月現在、痛風・尿酸財団が公開する食品別データでは、鶏卵は100g当たり0mg、牛乳は0.16mg、こんにゃくは0.3mg、春雨は0.6mgと、非常に少ない数値が示されています。
一方、鶏レバーは312.2mg、マイワシの干物は305.7mg、煮干しは746.1mgと、食品によって大きな違いがあります。
尿酸値を意識した食生活では、次の5点を意識しましょう。
- 卵、乳製品、豆腐などを主菜に活用する。
- 野菜や穀類をバランスよく食べる。
- レバー、白子、干物などの食べ過ぎを避ける。
- アルコールや甘い飲料を控え、水分を十分に補給する。
- 適正体重を維持し、無理のない有酸素運動を続ける。
【プロの結論】
プリン体対策で本当に大切なのは、食べてはいけない食品を増やすことではありません。
卵や乳製品、豆腐などの低プリン体食品を上手に使いながら、肉や魚も適量取り入れ、栄養不足にならない食生活を続けることです。
また、尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。食事を見直しても数値が改善しない場合や、痛風発作を経験している場合は、食事療法だけで対応せず医療機関で相談することが大切です。必要に応じて薬物療法も組み合わせることで、長期的な尿酸値の管理につながります。
毎日の食事を少しずつ見直し、無理なく続けられる方法で尿酸値の管理に取り組みましょう。