ももチャレンジの正体は?2018〜2019年の拡散経緯と画像・被害情報を2026年最新検証

目次

「ももチャレンジ(MOMO Challenge)」とは、奇妙な女性の画像を使った人物が、WhatsAppなどのメッセージアプリを通じて子どもに危険な指示を送り、最終的に自傷行為や自殺を促すとされたインターネット上の都市伝説です。2018年から2019年にかけて世界各国で大きな話題になり、日本でもSNSやニュースを通じて保護者の不安を広げました。

しかし、恐ろしい画像の正体は、日本人造形作家・相蘇敬介氏が2016年に制作した妖怪「姑獲鳥(うぶめ)」という作品でした。作品の画像が無断で転用され、実在が確認されていない自殺ゲームの象徴として独り歩きしたのです。2026年10月現在、当時報じられた組織的な危険行為の指示や死亡事例との因果関係を裏付ける確かな証拠は確認されていません。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • ももチャレンジの真相:子どもを自傷や自殺に誘導する組織的なゲームの存在は、信頼できる調査で立証されていない。
  • 画像の正体:相蘇敬介氏が2016年に制作した造形作品「姑獲鳥」で、ヴァニラ画廊の展覧会に出品された。
  • 拡散の経緯:2018年に中南米などで都市伝説として広まり、2019年には英国や米国の保護者・メディアによって再拡散した。
  • WhatsApp・YouTubeとの関係:関連する電話番号や不気味な映像は話題になったが、危険な指示を組織的に送るゲームの実態は確認されていない。
  • 2026年の現状:歴史的なネット上のデマとして理解するのが適切。画像の再利用や個別の嫌がらせまで安全と判断してはいけない。

【ももチャレンジとは?】子どもを狙う自殺ゲームという噂の真相

ももチャレンジ

ももチャレンジは、英語圏では「Momo Challenge」と呼ばれ、2018年ごろから海外のSNSを中心に広がったインターネット上の怪談です。

噂の内容は、Momoという不気味な女性の画像をプロフィールに設定したアカウントが、子どもや若者に接触するというもの。相手に連絡すると、最初は簡単な指示を送り、徐々に危険な行動を要求するようになると説明されていました。

さらに、指示に従わなければ本人や家族に危害を加える、個人情報を暴露すると脅すなど、恐怖を利用して行動を強制するという話も付け加えられました。

噂の中で語られていたゲームの仕組み

当時の投稿や報道で紹介された内容には、次のような特徴がありました。

  • WhatsAppなどでMomoと呼ばれるアカウントに連絡する。
  • 相手から不気味な画像やメッセージが届く。
  • 段階的に難しく、危険な課題を要求される。
  • 指示に従わなければ脅迫されるという設定がある。
  • 最後には自傷行為や自殺を促されるとされる。

こうした設定は、2016年ごろにロシア発の都市伝説として話題になった「ブルー・ホエール・チャレンジ」とも比較されました。どちらも、若者がオンライン上の人物から段階的な指示を受け、最後に命を危険にさらすというストーリーが共通しています。

ただし、似たストーリーが存在することは、実際に同じ仕組みのゲームが運営されていた証拠にはなりません。

モモチャレンジは本当に存在したのか

2019年3月、米国のファクトチェック機関PolitiFactは、Momo Challengeについて検証記事を公開しました。

その結論は、子どもに危険な行為をさせるゲームが広く実施されているという主張を裏付ける証拠はなく、死亡事例との関連も確認されていないというものでした。

英国のファクトチェック機関Full Factも、警察や学校、報道機関が発信した警告の多くが、独立した調査結果ではなく、先行する報道やSNS上の投稿を根拠としていた問題を指摘しています。

つまり、Momoという画像や関連する投稿が実際に存在したことと、子どもを自殺に誘導する組織的なゲームが存在したことは、明確に区別する必要があります。

【MOMOチャレンジの画像の正体】相蘇敬介氏の「姑獲鳥」とヴァニラ画廊の2016年

ももチャレンジを象徴する画像には、大きく見開いた目、異様に広がった口、長い黒髪という特徴があります。

一度見たら忘れにくい強烈なビジュアルですが、もともとはインターネット上の怪談用に作られた画像ではありません。日本の特殊造形作家が制作した芸術作品です。

作者は特殊造形作家の相蘇敬介氏

画像の元になった作品を制作したのは、映画やテレビドラマなどの特殊造形を手がけるLINK FACTORYの代表、相蘇敬介氏です。

2019年2月末から3月にかけて、BuzzFeed Japanが相蘇氏本人に取材し、作品の制作背景や画像の無断使用について報じました。

作品の名称は「姑獲鳥(うぶめ)」。日本の伝承に登場する妖怪をモチーフにした造形物です。

姑獲鳥は、出産にまつわる悲しい伝承を持つ女性の妖怪として知られています。相蘇氏は、怪異や恐怖をテーマとした作品を制作する流れの中で、この造形物を生み出しました。

2016年のヴァニラ画廊「幽霊画廊III」で展示

相蘇氏のインタビューによると、姑獲鳥を制作したのは2016年の夏です。

展示されたのは、東京・銀座のヴァニラ画廊で開催されたグループ展「幽霊画廊III ― 冥界のジャスパー ―」。会期は2016年8月15日から8月27日まででした。

ヴァニラ画廊の公式展示アーカイブにも同展の開催記録が残っています。CINRAの展覧会紹介記事でも、相蘇敬介氏が参加作家の一人として掲載されています。

つまり、Momoの画像は最初から子どもを脅す目的で制作されたものではなく、現代の怪異表現をテーマにした美術作品だったのです。

画像は無断使用され、作者にも被害が及んだ

2019年のBuzzFeed Japanの取材で、相蘇氏は作品の画像がMomo Challengeに使われたことについて、許可した覚えはないと説明しています。

騒動が大きくなると、作者本人にも海外から英語やスペイン語による誹謗中傷のメールが届くようになりました。相蘇氏は、多いときには1日に約30通のメールが届いたと明かしています。

さらに、作品を別の人形作家が制作したものだと誤認する情報まで広まり、無関係の作家にも嫌がらせが及んだといいます。

この騒動は、ネット上の画像が作者の意図や作品の背景から切り離され、まったく異なる意味を与えられてしまう危険性を示しました。

元の作品は現在も残っているのか

相蘇氏によると、姑獲鳥の造形物はシリコン樹脂製で、時間の経過とともにオイルが垂れるなど劣化が進んでいました。そのため、2018年に処分したと2019年の取材で説明しています。

処分はネット上の騒動が理由ではなく、作品自体の素材劣化によるものです。

現在ネット上で見られるMomoの画像は、主に当時撮影・共有された写真や、その写真を加工・転載したものです。

作者の相蘇氏は、子どもたちがMomoを恐れていることについても言及し、取材の最後に次の言葉を残しました。

「死なない方がいいよ」

作品の制作者にとって、自分の芸術表現が子どもを脅すための象徴に変えられたことは、本来の制作意図とはまったく異なる出来事でした。

【2018〜2019年の経緯】MOMOチャレンジはなぜ世界中に広がったのか

Momo Challengeが世界的な話題になった背景には、画像の拡散、WhatsAppを利用したという噂、子どもを守ろうとする保護者の警告、そして報道機関による再拡散がありました。

米アトランティック・カウンシルのDigital Forensic Research Lab(DFRLab)は、2019年5月23日に「Momo’s Back: How an Old Hoax Was Resurrected」という調査記事を公開しています。

この調査は、2018年と2019年の拡散経路を分析し、どのように都市伝説が国際的なニュースへと発展したのかを整理しています。

年代別に見るMomo Challengeの出来事

時期 出来事 検証できる事実
2016年8月 姑獲鳥を制作・展示 相蘇敬介氏がヴァニラ画廊の「幽霊画廊III」に出品。
2018年7月10日 Redditで画像が拡散 恐怖系コミュニティで作品画像が話題になる。
2018年7月11日ごろ YouTubeや4chanで関連投稿が増加 WhatsAppの電話番号とMomoの画像が結び付けられた。
2018年7月25日 アルゼンチンで少女の死亡との関連が報道される 関連が疑われたものの、因果関係は立証されなかった。
2018年9月 コロンビアでも関連報道 複数の死亡事例との関連が取り沙汰されたが、裏付けは公表されなかった。
2019年2月 英国や米国で再拡散 保護者の警告投稿やメディア報道が拡大。
2019年2月28日 YouTubeが状況を説明 チャレンジを推奨する動画について、最近確認した証拠はないと説明。
2019年3月 国際的なファクトチェックが進む PolitiFactなどがゲームの実在や死亡事例との関連を検証。

2018年7月:中南米を中心に広がった都市伝説

DFRLabの調査によると、2018年7月10日、Momoの元画像がRedditの「r/creepy」に投稿されました。

この投稿は約5,300件の賛成票と約1,000件のコメントを集め、恐怖系コンテンツとして注目されます。

同時期、スペイン語圏のSNSでは、Momoの画像をプロフィールに使ったWhatsAppの電話番号が共有され始めました。連絡すると恐ろしい写真が届く、個人情報を知られてしまうといったストーリーが付け加えられていきます。

その後、2018年7月11日ごろにはYouTube動画や4chanの投稿でもMomo Challengeという名称が使われるようになりました。

この段階では、怪談やいたずら、ネットミームに近い性質が強く、実際に子どもが組織的な指示を受けていたという証拠は示されていませんでした。

2019年2月:保護者の警告が国際ニュースに発展

2019年2月になると、Momo Challengeは再び大きな話題になります。

きっかけの一つは、英国の保護者によるFacebookグループでの警告でした。子ども向け動画の途中にMomoが突然登場し、危険な指示を与えるという内容が拡散されたのです。

2019年2月25日ごろには、子ども向け動画にMomoが登場するという投稿が広く共有されました。

2月27日には英国のDaily Mirrorなどが関連記事を発信し、保護者グループやニュースサイトを通じて話題が急拡大しました。

2月28日には、米国の著名人キム・カーダシアンもInstagramのストーリーで注意喚起を共有。YouTubeも同日にMomo Challengeを推奨する動画について説明しました。

注目すべきなのは、2019年の再拡散が、新しい被害の証拠によって始まったわけではなかった点です。DFRLabは、保護者や著名人、報道機関による警告が、恐怖の拡散を加速させたと分析しています。

【WhatsApp・YouTubeとの関係】危険なメッセージや隠し動画は実在したのか

ももチャレンジの噂を理解するうえで重要なのが、WhatsAppとYouTubeという2つのプラットフォームです。

当時の報道では、WhatsAppでMomoから直接メッセージが届く、あるいは子ども向け動画の中に危険な映像が隠されていると説明されました。しかし、それぞれの情報には異なる検証上の問題があります。

MOMOチャレンジとWhatsAppの関係

WhatsAppは、電話番号を利用してメッセージをやり取りするサービスです。Momo Challengeの噂では、匿名の電話番号に連絡するとMomoから返事が届き、段階的に課題を与えられるという設定が語られていました。

DFRLabの調査では、2018年7月ごろ、スペイン語圏のSNSなどで日本、コロンビア、メキシコの国番号を含む複数の電話番号が共有されていたことが確認されています。

これらのアカウントの一部では、プロフィール画像に相蘇氏の造形作品が使用されていました。また、調査時点では関連する電話番号の一部はすでに利用されていませんでした。

ただし、電話番号やプロフィール画像が存在したことは、世界規模の自殺ゲームが運営されていた証拠ではありません。

不気味な画像を使ったアカウント、いたずら目的の連絡先、個人情報を集めようとする可能性のある不審なアカウントは、それぞれ別の問題として考える必要があります。

YouTube KidsにMomoが隠されていたという噂

2019年の再拡散では、Peppa Pigなどの子ども向けアニメーション動画の途中にMomoが突然挿入され、子どもに自傷行為を要求するという話も広まりました。

この主張についても、実際に流通した映像と噂の内容を区別する必要があります。

DFRLabは、SNSで共有された映像の一部を調査しました。その結果、話題になった映像がMomoの画像を含んでいたとしても、子どもに自殺を指示する内容だったという検証可能な証拠は得られなかったとしています。

2019年2月28日、YouTubeも、Momo Challengeを推奨する動画について最近確認した証拠はないと説明しました。危険な行為を推奨するコンテンツは同社のポリシーに違反するという立場も示しています。

したがって、「YouTube KidsにMomoが隠され、子どもたちを組織的に自殺へ誘導していた」という話を、確認済みの事実として扱うことはできません。

モモチャレンジの被害情報はどこまで確認されているのか

当時の報道では、アルゼンチンやコロンビアで発生した子どもの死亡事例とMomo Challengeの関連が取り沙汰されました。

しかし、事件が発生したことと、Momo Challengeが原因だったことは別の問題です。

PolitiFactは2019年3月の検証で、これらの死亡事例とチャレンジとの因果関係が立証されていないと整理しました。英国のThe Guardianも、子どもの自殺や暴力行為と結び付ける報道について、信頼できる裏付けがないことを指摘しています。

ここで重要なのは、インターネット上の不快な画像や個別のいたずらが存在しなかったと断言することではありません。問題となったのは、それらを世界的に組織された自殺ゲームの証拠として扱えるかどうかです。

2026年10月時点でも、当時主張された組織的なゲームや死亡事例との因果関係を裏付ける公的な確認は示されていません。

【モモチャレンジが拡散した理由】フェイクニュースと集団心理の仕組み

ももチャレンジが世界中に広がった理由は、画像が怖かったからという単純なものではありません。

作品の視覚的なインパクトに加えて、子どもの安全という強い関心、メッセージアプリの匿名性、SNSの拡散構造、報道機関の警告記事が重なったことが大きな要因です。

1. 画像のインパクトが強く、記憶に残りやすかった

Momoの画像は、一般的なホラー画像とは異なる特徴を持っています。

人間のような顔でありながら、目や口の形が極端に誇張され、鳥を思わせる身体の造形も組み合わされています。

人間に似ているのに人間ではないという違和感は、画像を見た人に強い印象を与えます。画像だけが転載されても元の作品名や作者が伝わらず、正体不明の怪物という印象が残りやすかったのです。

2. WhatsAppの匿名性が正体不明の恐怖を生んだ

誰がメッセージを送っているのか分からない、相手が自分の情報を知っているかもしれないという設定は、恐怖を増幅させます。

さらに、実際のやり取りを第三者が確認できない状況では、噂を否定する材料も集めにくくなります。

「誰かがMomoに連絡したらしい」「知人の子どもが見たらしい」という伝聞が、いつの間にか広範囲で発生している確定的な事件のように受け取られてしまいました。

3. 子どもを守りたいという善意が拡散を加速させた

2019年の騒動で特徴的だったのは、警告を発信した人の多くが、必ずしもデマを広めようとしていたわけではないことです。

保護者が子どもを心配して注意喚起し、学校や警察が安全を呼びかけ、それを報道機関がニュースとして取り上げる。さらに著名人がSNSで共有するという連鎖が発生しました。

DFRLabは、この現象を善意の警告が結果的に誤情報の拡散につながった事例として分析しています。

つまり、意図的な偽情報の発信だけでなく、善意から生まれた不確かな情報の再共有も、フェイクニュースを広げる原因になるということです。

4. メディアの報道が噂に信憑性を与えた

ネット上の個人投稿であれば、読者は単なる噂として受け取ることもできます。

しかし、同じ話が警察、学校、新聞、テレビなど複数の発信者から伝えられると、内容が独立して確認されたかのような印象を与えてしまいます。

Full Factは、警察や学校関係者の警告が、先行する報道に依存していたケースを指摘しました。さらに、その警告が今度は報道の根拠として引用されるという循環が生じていたと分析しています。

ここには、ニュースの速報性やSNSの閲覧数を重視する情報流通の構造的な問題もあります。

恐怖を感じさせる見出しは多くの人の目を引きます。しかし、閲覧数や共有数の多さは、ニュースの正確性を証明するものではありません。

【ももチャレンジの現在・2026年最新】再流行や新たな被害はあるのか

2026年10月現在、ももチャレンジは2018〜2019年に世界的に拡散したネット上の都市伝説として整理されています。

当時の騒動については、相蘇敬介氏本人への取材、ヴァニラ画廊の展示記録、海外のファクトチェック、DFRLabのデジタル調査など、複数の資料から経緯をたどることができます。

現在もMomoの画像はインターネットに残っている

作品そのものは2018年に処分されていますが、撮影された写真や複製画像はインターネット上に残っています。

また、過去のネットミームが再投稿されたり、別のホラーコンテンツに流用されたりすることもあります。

そのため、2026年になっても検索結果や動画投稿、SNSなどでMomoの画像を目にする可能性はあります。

ただし、画像が再び投稿されたことを理由に、2019年当時の自殺ゲームが復活したと判断することはできません。

2026年時点で注意したいのは、Momoという名前より実際の接触内容

ネット上の安全を考える際には、特定のキャラクターや都市伝説だけに注目しすぎないことが大切です。

知らない相手から個人情報を求められる、秘密を強要される、脅迫される、危険な行動を要求されるといった問題は、Momoという名前を使っていなくても発生する可能性があります。

こども家庭庁が2026年1月に公表した保護者向け啓発リーフレットでも、子どものネット利用に関して、安全設定、家庭内のルールづくり、困ったときの相談先などが紹介されています。

また、警察庁はインターネット上の誹謗中傷や個人情報の掲載について、投稿内容やアカウント、日時などの記録を残して相談することを案内しています。

子どもをインターネット上のトラブルから守る5つの対策

  • 知らない相手と安易に連絡しない:不審なアカウントから届いたメッセージには返信せず、個人情報を伝えない。
  • 不適切なコンテンツを制限する:年齢に応じたフィルタリングやペアレンタルコントロールを利用する。
  • 家庭内で相談しやすい環境をつくる:怖い動画や不審なメッセージを見たときに、叱られる心配なく相談できる関係をつくる。
  • 証拠を保存する:脅迫や嫌がらせを受けた場合は、相手のアカウント名、投稿内容、日時などを記録する。
  • 必要な機関に相談する:深刻な脅迫や個人情報の悪用、実際の危険がある場合は、警察や関係機関に相談する。

特に重要なのは、子どもが何かを見たり、誰かから連絡を受けたりしたときに、すぐ大人へ相談できる環境です。

不安を感じた子どもを一方的に責めたり、スマートフォンを取り上げることだけで解決しようとしたりすると、次にトラブルが起きたときに相談しにくくなる可能性があります。

家庭での会話と適切な安全設定を組み合わせることが、長期的なインターネット安全対策につながります。

【よくある質問】ももチャレンジに関するFAQ

Q1:ももチャレンジは本当に存在したゲームですか?

A1:子どもを自傷行為や自殺に誘導する組織的なゲームとしての存在は、信頼できる調査で立証されていません。Momoの画像や関連する電話番号、いたずら投稿は実際に確認されていますが、それらはゲームの実在を証明するものではありません。

Q2:Momoの画像を作った人物は誰ですか?

A2:日本の特殊造形作家・相蘇敬介氏です。2016年に妖怪「姑獲鳥」を制作し、東京・銀座のヴァニラ画廊で開催された「幽霊画廊III」に出品しました。

Q3:WhatsAppでMomoからメッセージが届いたという話は本当ですか?

A3:Momoの画像を使ったプロフィールや電話番号がSNS上で共有されていたことは調査で確認されています。ただし、それらが世界規模の自殺ゲームを運営するアカウントだったという証拠はありません。

Q4:YouTube KidsにMomoが隠されていたのですか?

A4:Momoの画像を含む映像が話題になったことはあります。しかし、子ども向け動画に自殺を促す指示が組み込まれていたという主張を裏付ける検証可能な証拠は確認されていません。YouTubeも2019年2月、チャレンジを推奨する動画の最近の確認例はないと説明しました。

Q5:ももチャレンジは2026年現在も流行していますか?

A5:2018〜2019年のような組織的なチャレンジが現在も稼働していると裏付ける公的な確認はありません。画像や名前がネット上で再利用されることはあり得ますが、過去の都市伝説の再投稿と、実際の危険な接触は区別する必要があります。

Q6:子どもがMomoの画像を見て怖がっている場合はどうすればよいですか?

A6:まず、どこで画像を見たのか、誰かからメッセージが届いたのかを落ち着いて確認してください。Momoが実在する人物や自宅に来る存在ではないことを説明し、不審な連絡があれば返信せず、必要に応じてブロックや通報を行います。実際に自傷の意思を示している場合や差し迫った危険がある場合は、本人を一人にせず、速やかに医療機関や緊急支援につないでください。

まとめ:ももチャレンジの正体はネット上で生まれた恐怖の都市伝説

ももチャレンジは、2018年から2019年にかけて世界中に広まったインターネット上の都市伝説です。

その象徴となった不気味な画像の正体は、相蘇敬介氏が2016年に制作した造形作品「姑獲鳥」でした。ヴァニラ画廊の「幽霊画廊III」で展示された芸術作品が、作者の許可なくネット上で転用され、自殺ゲームのキャラクターとして扱われるようになったのです。

WhatsAppの電話番号、YouTubeの隠し動画、子どもの死亡事例との関連など、当時はさまざまな情報が報じられました。しかし、PolitiFactやFull Fact、DFRLabなどの検証では、組織的な自殺ゲームの存在や、死亡事例との因果関係を裏付ける証拠は確認されていません。

2026年現在、この騒動から学べる最も重要な教訓は、恐ろしい画像が存在することと、その画像にまつわる恐ろしい物語が事実であることは別だという点です。

【プロの結論】恐怖を拡散する前に、情報の出どころを確かめる

ももチャレンジの騒動は、ネット上の情報がどのようにして事実らしく見えるようになるのかを示した代表的な事例です。

一人の投稿者が発信した未確認情報が、保護者の善意による注意喚起、学校や警察の警告、ニュース報道、著名人のSNS投稿を経て、世界的な脅威として認識されました。

情報を見極める際には、次の3点を判断基準にしてください。

  • 一次情報があるか:画像や動画の作者、実際の投稿者、公式発表などを確認する。
  • 複数の独立した証拠があるか:同じニュースを転載した記事が何本あっても、独立した裏付けが増えたことにはならない。
  • 具体的な被害と噂を区別できているか:事件の発生、ネット上の嫌がらせ、噂との因果関係はそれぞれ別に検証する。

子どもの安全を守ることは、保護者や教育関係者にとって欠かせない課題です。しかし、不確かな警告を無条件に広めることが、かえって子どもたちの不安を大きくする場合もあります。

怖い画像を見たときこそ、情報の出どころを確認し、実際に起きている問題に冷静に対応すること。それが、ももチャレンジという都市伝説から2026年の私たちが受け取るべき教訓です。

主な検証資料

- BuzzFeed Japan「『Momo自殺チャレンジ』騒動で抗議殺到 勝手に画像を使われた日本人造型師の困惑」
- ヴァニラ画廊「2016 ARCHIVES」
- CINRA「『幽霊画廊』展に東學、犬木加奈子ら24組」
- AFP通信「ネットデマ生んだ恐怖人形、昨年に処分 日本人制作者が明かす」
- DFRLab「Momo’s Back: How an Old Hoax Was Resurrected」
- PolitiFact「No, the ‘Momo challenge’ isn’t real」
- Full Fact「The ‘Momo challenge’ is an online hoax fuelled by media coverage」
- こども家庭庁「毎日ネットに触れるこどもたちを守るために」(2026年1月版)
- 警察庁「インターネット上の誹謗中傷等への対応」

これらの資料を照合すると、作品の由来、2018〜2019年の拡散経路、被害情報の検証という3つの論点を区別して理解できます。