【CULENと新しい地図】飯島三智が築いたSMAP解散後の活動基盤
SMAP解散後の飯島氏を語るうえで欠かせないのが、株式会社CULEN(カレン)と「新しい地図」の存在だ。
SMAPのマネジメントを離れた後、飯島氏は稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人が新たな活動を展開するための環境づくりに関わっていく。
株式会社CULENとはどんな会社?

株式会社CULENは、芸能活動やクリエイティブワークを展開する会社だ。
2017年9月22日、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人は公式ファンサイト「新しい地図」を開設した。
同日、3人の代理人弁護士は、今後のクリエイティブなアーティスト活動をCULENとともに展開すると発表している。
このとき示されたのは、単純な所属タレントと事務所という関係ではなく、アーティストと会社が互いにアイデアを出し合い、新しいエンターテインメントを創造するという考え方だった。
飯島氏がSMAP時代から取り組んできたプロデュースの経験が、ここで新たな形になったと考えられる。
新しい地図とCULENの関係
混同されやすいのが、CULENと新しい地図の違いだ。
- CULEN: 飯島氏が代表取締役を務める芸能事業会社。
- 新しい地図: 稲垣、草彅、香取の3人を中心とした活動・ファンコミュニティの名称。
- 3人の活動: 音楽、舞台、映画、ドラマ、テレビ、ファン向けコンテンツなど。
株式会社CULENの公式サイトでも、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾のプロフィールが掲載されている。
2026年現在も、3人はCULENの主要なアーティストとして活動している。
飯島三智がCULENで実現したかったこと
注目したいのは、CULENの活動スタイルだ。
大規模な芸能事務所では、会社の方針や既存の組織体制がタレントの活動を左右することがある。
一方、CULENと3人の関係については、2017年の代理人弁護士による発表で、クリエイティブ面におけるイコール・パートナーという方向性が明確に示された。
これは、飯島氏がSMAP時代に培ったプロデュース経験を、より自由度の高い形で展開するための基盤になったと読み取れる。
また、ファンとの関係を継続するために公式ファンサイトを立ち上げた点も重要だ。
テレビや新聞などの既存メディアだけに依存せず、ファンがアーティストと継続的につながれる場所を設けたことは、現在のファンダムビジネスにも通じる発想である。
【HYBE 2.0との融合】飯島三智のファンダム戦略はJ-POPを変えるのか
2026年のHYBE JAPAN就任で最も注目されるのが、飯島氏のプロデュース手法とHYBEのグローバル戦略の融合だ。
ここで重要になるキーワードが「HYBE 2.0」と「マルチホーム・マルチジャンル」である。
HYBE 2.0とは何か
HYBEは2024年8月1日、新しい事業戦略「HYBE 2.0」を発表した。
この戦略では、従来のレーベル、ソリューション、プラットフォームという3領域を、音楽、プラットフォーム、テクノロジーを基盤とした未来成長事業へと再編する方向性が示された。
特に重要なのが、マルチホーム・マルチジャンル戦略だ。
これは、韓国の音楽市場で成功した仕組みをそのまま海外に持ち込むのではなく、各国の文化や市場特性に合わせて現地発のアーティストやIPを育成する考え方である。
HYBEの公式発表では、日本、アメリカ、ラテンアメリカなどの地域で事業を拡張し、各市場の文化を反映した音楽ビジネスを推進する方針が説明されている。
飯島三智とHYBEの強みを比較
| 比較項目 | 飯島三智・CULENの経験 | HYBEの強み |
|---|---|---|
| アーティスト育成 | 個性を生かしたマネジメント | グローバル育成システム |
| コンテンツ | 音楽・映画・ドラマ・テレビ | 音楽・映像・デジタルコンテンツ |
| ファンダム | 長期的なファンとの関係構築 | Weverseなどのプラットフォーム |
| IP開発 | 日本の芸能文化への理解 | 国際的な事業展開 |
| マーケティング | 日本のテレビ・メディアとの連動 | グローバルなマーケティング基盤 |
両者の強みは、必ずしも競合するものではない。
飯島氏は日本のテレビ・映画・芸能界の商習慣を理解している。一方、HYBEは国際的なアーティスト育成やファン向けプラットフォームを持つ。
この二つを組み合わせれば、日本で生まれたアーティストが国内市場だけでなく、海外のファンにも届く仕組みを構築できる可能性がある。
ファンダム戦略に注目すべき理由
飯島氏が2026年7月の就任コメントで特に強調したのが、ファンダムの存在だった。
私はファンダムにこそ未来があると確信しております。
この発言は、SMAP時代からの経験と、新しい地図での活動を理解するうえで重要だ。
従来の芸能ビジネスでは、テレビ番組への出演やCD販売、広告出演などが大きな収益・認知獲得の柱だった。
しかし、ファンダムを中心に考えるビジネスでは、アーティストとファンの関係を一時的なものにしない。
具体的には次のような仕組みが考えられる。
1. 継続的なコンテンツ提供: 音楽以外にも映像、舞台裏、ドキュメンタリーなどを展開する。
2. ファンとの接点の拡大: デジタルプラットフォームを活用し、継続的な交流を実現する。
3. マルチメディア展開: ドラマ、映画、イベントなどを通じてアーティストの魅力を広げる。
4. 長期的なブランド構築: 一時的なヒットだけでなく、ファンが長く応援できる存在を育てる。
HYBEが持つWeverseなどのファン向けプラットフォームと、飯島氏が培ってきた日本型のマルチタレントプロデュースは、相互補完的な関係になり得る。
ただし、これらは両者の戦略から読み取れる今後の展開可能性であり、飯島氏がすべての施策を実施すると正式に発表されたわけではない。
日本発の新規IP開発で何が期待される?
今回の人事の核心は、既存アーティストのマネジメントだけではなく、日本発の新しいIPを育てることにある。
IPとはIntellectual Propertyの略で、知的財産を意味する。
エンターテインメント業界では、アーティストやグループ、キャラクター、作品の世界観など、継続的に展開できるコンテンツ資産を指すことが多い。
飯島氏がHYBE JAPANで力を発揮するとすれば、次のような方向性が考えられる。
- 日本の文化や価値観を反映した新しいJ-POPアーティストの創出。
- 音楽活動と映像作品を連動させたメディアミックス。
- 個々のメンバーの個性を生かしたグループ戦略。
- 国内ファンを起点とした海外ファンダムの形成。
- 音楽以外のエンターテインメント分野へのIP展開。
特に、SMAPの成功で培ったマルチタレントモデルを、HYBEのグローバルな育成システムと組み合わせることができれば、日本のアイドルビジネスに新しい選択肢をもたらす可能性がある。
一方、具体的なプロジェクトが発表されるまでは、実際の成果を評価する段階には至っていない。
【評判・評価】飯島三智はなぜ敏腕プロデューサーと呼ばれるのか
飯島三智氏の評判は、SMAPを国民的グループに成長させた実績だけでは説明できない。
評価される理由と、議論の対象になってきた部分の両方を理解する必要がある。
高く評価される3つのポイント
1. アーティストの個性を引き出す能力
飯島氏の大きな実績は、アーティストを一つの型にはめず、個人ごとに異なる活動領域を開拓してきたことだ。
SMAPのメンバーが音楽だけでなく、ドラマ、映画、バラエティーなどで存在感を示したことは、その代表例である。
2. メディアを横断するプロデュース力
テレビ番組への出演だけでなく、映像作品や映画などを組み合わせてアーティストの魅力を伝える手法は、2026年のHYBE JAPANの起用理由にも明記されている。
3. ファンとの関係を重視する姿勢
新しい地図の立ち上げやCULENでの活動には、アーティストとファンの関係を継続的に育てる考え方が表れている。
HYBEへの就任コメントでも、飯島氏自身がファンダムを重視する姿勢を示している。
一方で、強いプロデュース手法への批判もある
飯島氏については、すべての評価が肯定的というわけではない。
2026年7月の東洋経済オンラインや8月の日刊SPA!などの論評では、飯島氏のプロデュース手法について、強い関与や戦略的な売り出し方に対する賛否が取り上げられた。
評価する側は、従来の枠組みにとらわれない企画力や、タレントを売り出す実行力を重視する。
一方、批判的な論評では、企画や演出などへの関与が強く、現場によっては負担と受け止められる可能性が指摘されている。
また、過去のグループ内での見せ方やメンバー間の扱いについて、ファンの受け止め方が一様ではないことも論点になっている。
ここで大切なのは、こうした評価が一部の論評や関係者の見方であり、芸能界全体の総意や客観的な世論調査を意味するわけではないということだ。
【プロの結論】飯島三智の本当の強みは何か
飯島氏の最大の強みは、単に人気タレントを売り出す能力ではない。
アーティストの魅力を発見し、それを複数のメディアやファンとの接点に展開する設計力にある。
SMAPでは、音楽活動と個人のタレント性を組み合わせた。
CULENでは、新しい地図を通じてファンとの直接的なつながりを築いた。
そして2026年には、HYBE JAPANというグローバルな事業基盤に活動領域を広げた。
この一連のキャリアには、時代ごとに変化するメディア環境に合わせて、アーティストの価値を最大化しようとする一貫した姿勢が見て取れる。
今後の評価を決めるのは、過去のSMAPの成功を再現できるかどうかだけではない。新しい世代のアーティストに適したプロデュースモデルを生み出せるかどうかだ。
【飯島三智の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:飯島三智は2026年現在、何をしている?
A1:株式会社CULENの代表取締役を務めながら、2026年7月7日に就任が発表されたHYBE JAPANのJ-POPエグゼクティブプロデューサーとして、日本発の新しいエンターテインメントやJ-POPのIP開発に取り組んでいる。
Q2:飯島三智はHYBE JAPANに完全移籍した?
A2:完全移籍ではない。HYBE JAPANの新しい役職に就任した一方、CULENでの経営・プロデュース業務も継続すると正式発表されている。
Q3:飯島三智はなぜジャニーズ事務所を退社した?
A3:2015年から2016年にかけて、事務所内のマネジメントをめぐる対立やSMAPの独立構想が報道された。2016年1月に関連会社の取締役を辞任し、同年に退社した。本人による詳細な退社理由の公式説明は公表されていない。
Q4:SMAP解散は飯島三智が原因だった?
A4:飯島氏の退社とSMAPの解散は時期的に関連しているが、飯島氏が単独で解散を決定したという事実はない。所属事務所は2016年8月、メンバー間の意向やグループ活動の継続が難しい状況を理由として解散を発表した。
Q5:新しい地図の運営会社はどこ?
A5:稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人の活動を支える会社は株式会社CULENで、飯島三智氏が代表取締役を務めている。新しい地図は3人の活動・ファンコミュニティの名称として始動した。
Q6:飯島三智がHYBE JAPANで担当するアーティストは誰?
A6:2026年10月現在、就任発表で具体的な担当アーティスト名や新規グループ名は公表されていない。発表された主な役割は、J-POPのIP開発や戦略、アーティスト育成、クリエイティブ、プロデュースなどである。
Q7:飯島三智のHYBE就任で新しい地図の活動は変わる?
A7:HYBE JAPANの発表では、CULENの経営・プロデュース業務を継続すると説明されている。新しい地図の3人がHYBEに移籍するという発表もないため、両者の活動を混同しないことが重要だ。
まとめ:飯島三智の現在はSMAPから世界へ、新たなプロデュースの段階へ
飯島三智氏のキャリアを振り返ると、SMAPのチーフマネジャー、CULEN代表取締役、そしてHYBE JAPANのJ-POPエグゼクティブプロデューサーという、3つの大きな転換点が浮かび上がる。
2016年のジャニーズ事務所退社とSMAP解散は、飯島氏にとって大きな転機だった。しかし、その後もCULENを通じて稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の活動を支え、新しい地図という独自のファンコミュニティを築いてきた。
そして2026年7月、HYBE JAPANへの参画が正式発表された。
今回の人事で注目すべきなのは、CULENを離れずにグローバル企業の事業基盤を活用するという点だ。日本の芸能界で培ったマネジメント力と、HYBEの国際的なアーティスト育成・ファンダム戦略がどのような形で融合するのかが、今後の焦点となる。
飯島三智氏の次の挑戦は、SMAPという成功体験を繰り返すことではなく、日本発の新しいスターやエンターテインメントの仕組みを生み出すことにある。
具体的な新規IPやアーティストの発表、HYBE JAPANでのプロジェクトの進展が、2026年以降のキャリアを評価する重要な判断材料になりそうだ。
主な参照資料:HYBE JAPAN公式プレスリリース(2024年8月1日・2026年7月7日)、CULEN公式サイト、日刊スポーツ、ORICON NEWS、聯合ニュース、テレビ朝日ニュース、TBS NEWS DIG、東洋経済オンライン。