【2026年最新】フィギュアスケート4種目の歴代最高得点一覧
ISUの公式統計では、男子・女子・ペア・アイスダンスの4種目それぞれで、総合得点と各プログラムの最高記録が管理されている。
2026年10月25日時点の最高得点をまとめると、次のとおりだ。
注:SP=ショートプログラム、FS=フリースケーティング、RD=リズムダンス、FD=フリーダンス。各欄は同一大会の得点とは限らない。いずれもシニアのISU公認大会における記録。
この一覧で注目したいのは、総合得点と単独プログラムの記録保持者が必ずしも一致しない点だ。
男子ではネイサン・チェンが総合1位を守る一方、フリーの最高記録はイリア・マリニンが保持している。ペアでも総合最高得点は中国組、フリー最高得点は日本組という構図だ。
総合力と一つのプログラムで発揮する爆発力は、必ずしも同じものではない。
【男子・女子シングル】歴代最高得点の保持者と記録更新の歴史

男子シングル:ネイサン・チェンの335.30点をマリニンが追う
1位:
335.30点
2019年12月7日・GPファイナル
男子シングルの歴代最高得点は、アメリカのネイサン・チェンが2019年のグランプリファイナルで記録した335.30点だ。
内訳は次のとおり。
- ショートプログラム:110.38点
- フリースケーティング:224.92点
- 総合:335.30点
チェンの強みは、4回転ジャンプを複数種類組み込む高い技術力と、演技全体の安定感だった。ジャンプの基礎点を積み上げるだけでなく、出来栄え点(GOE)でも高い評価を得たことが記録につながった。
2位:
333.81点
2025年11月2日・スケートカナダ
2025年にはマリニンが333.81点を記録し、チェンの記録にわずか1.49点差まで迫った。
この大会の得点は以下のとおり。
- ショートプログラム:104.84点
- フリースケーティング:228.97点
- 総合:333.81点
マリニンの特徴は、4回転アクセルをはじめとする高難度ジャンプへの挑戦だ。2025年12月のグランプリファイナルでは、フリースケーティングで238.24点を獲得。男子フリーの歴代最高記録をさらに更新した。
ただし、同大会の総合得点は332.29点。総合記録の更新には届いていない。
日本勢では羽生結弦が322.59点で歴代3位。宇野昌磨も312.48点を記録している。日本の男子シングルが世界最高水準の得点を残してきたことも、ランキングから読み取れる。
女子シングル:カミラ・ワリエワの272.71点が歴代1位
1位:
272.71点
2021年11月27日・ロステレコム杯
女子シングルの総合最高得点は、カミラ・ワリエワが2021年のロステレコム杯で記録した272.71点だ。
得点の内訳は次のとおり。
- ショートプログラム:87.42点
- フリースケーティング:185.29点
- 総合:272.71点
特筆すべきは、フリーで185.29点という非常に高い得点を記録したことだ。
ワリエワは4回転ジャンプを複数組み込む構成で、当時の女子シングルにおける技術的な到達点を押し上げた。特にフリーではラヴェルの「ボレロ」に合わせた演技が大きな注目を集めた。
ただし、ワリエワの記録には採点上の注意点がある。
2022年の欧州選手権ではショートプログラム90.45点を獲得したが、2021年12月25日以降の競技結果について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の2024年1月の裁定によって失格処分となった。ISUは2022年欧州選手権の順位を改定している。
そのため、90.45点は現在のISU公式パーソナルベストランキングに掲載される有効な最高記録ではない。公式統計上の女子ショートプログラム最高得点は87.42点となっている。
この違いは、ワリエワの得点を調べる際に見落としやすいポイントだ。
女子の総合得点ランキングでは、2位にアンナ・シェルバコワの255.95点、3位にアレクサンドラ・イグナトワの251.73点が入る。
日本勢では坂本花織が2026年世界選手権で238.28点を記録し、女子総合のパーソナルベストランキングで6位につけている。女子シングルでは、ジャンプの難度だけでなく、スケーティングや演技構成を含めた総合力が高得点につながっている。
【ペア・アイスダンス】日本勢の記録更新と歴代最高得点
ペア:三浦璃来・木原龍一組がフリー158.13点を記録
158.13点
2026年2月16日・ミラノ冬季五輪
2026年のフィギュアスケート界で、日本のファンにとって特に大きなニュースとなったのが、三浦璃来・木原龍一組によるペアのフリースケーティング最高得点更新だ。
2人は2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪で、フリースケーティング158.13点を獲得。ペアのフリー歴代最高記録を更新し、金メダルを獲得した。
ここで重要なのは、158.13点は総合得点ではなく、フリースケーティング単独の得点ということだ。
同大会での2人の総合得点は231.24点。ISUの総合パーソナルベストランキングでは5位に位置する。
一方、ペアの総合歴代最高得点は、中国の隋文静・韓聡組が2022年北京冬季五輪で記録した239.88点だ。
同組の得点は以下のとおり。
- ショートプログラム:84.41点
- フリースケーティング:155.47点
- 総合:239.88点
したがって、2026年時点では「総合最高は隋文静・韓聡組」「フリー最高は三浦璃来・木原龍一組」という整理が正しい。
日本ペアの歴史を振り返っても、2026年の158.13点は大きな意味を持つ記録だ。日本のペア競技が世界トップレベルで競争できることを、得点という明確な形で示した。
アイスダンス:チョック・ベイツ組の232.32点
232.32点
2023年4月14日・世界国別対抗戦
アイスダンスの総合歴代最高得点は、アメリカのマディソン・チョック・エヴァン・ベイツ組が2023年の世界国別対抗戦で記録した232.32点だ。
内訳は次のとおり。
- リズムダンス:93.91点
- フリーダンス:138.41点
- 総合:232.32点
この大会では、リズムダンス、フリーダンス、総合の3部門で最高得点を更新した。
アイスダンスは、ペアと違ってリフトやジャンプの難度だけで評価が決まる競技ではない。音楽との調和、ステップの正確さ、2人の動きの一体感、プログラムの構成などが得点を大きく左右する。
2026年の世界選手権では、フランスのロランス・フルニエ・ボードリー、ギヨーム・シゼロン組が230.81点を記録し、歴代2位に浮上した。
チョック・ベイツ組の記録は依然として首位だが、2026年には新しい組み合わせによる高得点も生まれており、今後の更新競争にも注目が集まる。
【ショートプログラム・フリースケーティング】種目別の最高記録を詳しく解説
総合得点と並んで検索されることが多いのが、ショートプログラムとフリースケーティングの歴代最高得点だ。
それぞれの記録保持者を整理すると、競技ごとの特徴が見えてくる。
ショートプログラム・リズムダンスの最高得点
- 男子:ネイサン・チェン 113.97点
- 女子:カミラ・ワリエワ 87.42点
- ペア:隋文静・韓聡組 84.41点
- アイスダンス:チョック・ベイツ組 93.91点
男子の113.97点は、ネイサン・チェンが2022年北京冬季五輪で記録したものだ。
女子の87.42点はワリエワが2021年ロステレコム杯で記録した得点。前述の90.45点という数字とは異なり、ISUの公式ランキングに残る記録である。
アイスダンスの93.91点は、2023年世界国別対抗戦でチョック・ベイツ組が獲得したものだ。
フリースケーティング・フリーダンスの最高得点
- 男子:イリア・マリニン 238.24点
- 女子:カミラ・ワリエワ 185.29点
- ペア:三浦璃来・木原龍一組 158.13点
- アイスダンス:チョック・ベイツ組 138.41点
2026年の注目記録は、男子のマリニンとペアの三浦・木原組だ。
マリニンは2025年12月のグランプリファイナルで238.24点を獲得。三浦・木原組は2026年2月の冬季五輪で158.13点を獲得し、いずれもフリーの歴代最高記録を更新した。
総合得点だけを見ていると見逃しやすいが、こうした単独プログラムの記録は、選手の技術的な進化を把握するうえで欠かせない指標となっている。
【総合得点パーソナルベストランキング】2026年の各種目トップ3
ここではISUのパーソナルベスト(PB)統計を基に、各種目の総合得点上位3人・組を紹介する。
PBとは、選手またはペアがISU公認大会で獲得した自己最高得点のことだ。シーズンベストとは異なり、過去のシーズンを含めた最高記録を意味する。
男子シングル
2026年10月25日現在
1. ネイサン・チェン:335.30点
2. イリア・マリニン:333.81点
3. 羽生結弦:322.59点
日本の羽生結弦は歴代3位。長年にわたって世界のトップで競い合った実績が、現在もランキングに残っている。
女子シングル
2026年10月24日現在
1. カミラ・ワリエワ:272.71点
2. アンナ・シェルバコワ:255.95点
3. アレクサンドラ・イグナトワ:251.73点
日本勢では坂本花織の238.28点が上位に入る。2026年世界選手権での記録更新は、女子シングルの日本勢を語るうえでも重要だ。
ペア
2026年10月25日現在
1. 隋文静・韓聡組:239.88点
2. アナスタシア・ミシナ/アレクサンドル・ガリャモフ組:239.82点
3. エフゲニア・タラソワ/ウラジーミル・モロゾフ組:239.25点
三浦璃来・木原龍一組は231.24点で5位。総合順位では5位ながら、フリーでは歴代1位という異なる評価軸を持つ。
アイスダンス
2026年10月24日現在
1. マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組:232.32点
2. ロランス・フルニエ・ボードリー/ギヨーム・シゼロン組:230.81点
3. ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン組:229.82点
2026年世界選手権で2位の記録が更新されたことにより、上位争いにも変化が生まれている。
【ISU採点方式変更】昔の最高得点と2026年の記録は比較できる?
フィギュアスケートの歴代最高得点を調べる際、最も注意したいのが採点方式の変更だ。
単純に過去の得点と現在の得点を並べると、競技の進化を正しく理解できない場合がある。
2018-19シーズンにGOE方式が変更
ISUは2018-19シーズンから、GOE(出来栄え点)の評価幅を従来の-3から+3までの方式から、-5から+5までの方式へ変更した。
この変更に伴い、ISUは公式統計を2018-19シーズンからリセットした。
つまり、それ以前に記録された得点は歴史的記録として扱われ、現在の公式ランキングとは別の区分になっている。
例えば、羽生結弦が2015-16シーズンのグランプリファイナルで記録した330.43点は、当時の世界最高得点だった。しかし、現在の335.30点と同じ基準で比較できる記録ではない。
2022年のISU総会でも採点基準を変更
さらに2022年のISU総会では、プログラムコンポーネンツ(PCS)の構成が変更された。
従来の5項目から、次の3項目へ再編されている。
- Composition(構成): 振り付けやプログラム全体の組み立て
- Presentation(表現): 音楽への理解、表現力、演技への関与
- Skating Skills(スケーティング技術): エッジワーク、滑走の質、スピードなど
この変更は2022-23シーズンからの採点に反映されている。
また、PCSの係数も種目やプログラムによって異なる。男子シングルではショートが1.67、フリーが3.33など、それぞれの競技特性に合わせて調整されている。
歴代得点を比較するときの3つの判断基準
歴代記録を正しく読み取るには、次の3点を確認したい。
1. 採点方式が同じか: 2018-19シーズン以前の記録と、それ以降の記録を混同しない。
2. 総合点か単独プログラムか: 158.13点は三浦・木原組のペア総合点ではなく、フリーの得点である。
3. 公式記録として認められているか: 失格処分などによって順位や得点が変更されていないかを確認する。
特にインターネット上のランキングでは、歴史的な最高得点、現行方式の最高得点、個人のパーソナルベスト、シーズンベストが混在することがある。
記録の数字だけでなく、どの大会で、どの採点基準で、何の得点として記録されたのかを確認することが大切だ。
【フィギュアスケート最高得点歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:フィギュアスケート男子シングルの歴代最高得点は何点?
A1:2026年10月現在、ネイサン・チェンの335.30点が歴代最高得点。2019年12月のグランプリファイナルで記録した。イリア・マリニンの333.81点が2位につけている。
Q2:女子シングルの歴代最高得点は誰が持っている?
A2:カミラ・ワリエワが272.71点で歴代1位。2021年のロステレコム杯で記録した。ショート87.42点、フリー185.29点という内訳だ。
Q3:三浦璃来・木原龍一組の158.13点は総合得点?
A3:違う。2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪で記録したフリースケーティング単独の得点だ。同大会の総合得点は231.24点で、ペア総合の歴代最高は隋文静・韓聡組の239.88点となっている。
Q4:アイスダンスの歴代最高得点は何点?
A4:マディソン・チョック、エヴァン・ベイツ組の232.32点。2023年の世界国別対抗戦で記録した。リズムダンス93.91点、フリーダンス138.41点という内訳だ。
Q5:ショートプログラムとフリースケーティングの最高得点保持者は同じ?
A5:必ずしも同じではない。男子ではショートがネイサン・チェンの113.97点、フリーがイリア・マリニンの238.24点。ペアでもショートは隋文静・韓聡組、フリーは三浦璃来・木原龍一組が最高記録を持っている。
Q6:2018年以前の記録は現在のランキングに含まれる?
A6:原則として別扱いとなる。2018-19シーズンからGOEの評価幅が変更され、ISUは公式記録をリセットした。それ以前の得点は歴史的記録として扱われる。
まとめ:2026年の最高得点は男子・女子・ペア・アイスダンスでそれぞれ異なる
2026年10月現在のフィギュアスケート歴代最高得点を振り返ると、4種目それぞれで異なる選手・ペアが記録を保持している。
- 男子総合:ネイサン・チェンの335.30点
- 女子総合:カミラ・ワリエワの272.71点
- ペア総合:隋文静・韓聡組の239.88点
- アイスダンス総合:チョック・ベイツ組の232.32点
2025年にはイリア・マリニンが男子フリーで238.24点を記録し、2026年には三浦璃来・木原龍一組がペアのフリーで158.13点を達成した。総合得点の記録が残る一方で、個別プログラムでは新しい歴史が刻まれている。
今後の記録更新を見極めるなら、総合得点だけでなく、SP・FSそれぞれの得点、パーソナルベスト、採点方式の変更にも目を向けたい。
歴代最高得点は単なる数字の競争ではない。 その数字の背景には、ジャンプ技術の進化、演技構成の工夫、表現力の向上、そして競技そのものの変化が刻まれている。2026-27シーズン以降、誰が次の歴史的記録を塗り替えるのかにも注目したい。