【何が起きた?】2025年「ひとりのよると赤緑」のCM内容と出演者

目次

2025年2月に公開された「ひとりのよると赤緑」は、赤いきつねと緑のたぬきを、それぞれ異なる日常のワンシーンに重ねたショートアニメ広告です。

広告のコンセプトは、「だし」が美味いとホッとする。

仕事や日常の疲れを抱えた人が、一人で食事をする時間に感じる安らぎをアニメーションで表現しています。

「おうちドラマ編」女性が赤いきつねを食べる夜

赤いきつねcm

「おうちドラマ編」は、寒い冬の夜、自宅で一人テレビドラマを見ている女性が主人公です。

物語がクライマックスを迎え、感動して涙ぐむ女性。そこから赤いきつねを食べ、温かいだしにほっとするという流れで描かれています。

主な制作情報は次のとおりです。

- キャラクターボイス:市ノ瀬加那
- 監督・絵コンテ・演出:山下RIRI
- キャラクターデザイン・作画監督:山下RIRI
- 色彩設計・仕上げ検査:さくらっちょ
- アニメーションプロデューサー:葱びーだま
- アニメーション制作:雀

特に女性の表情や食事の描写を丁寧に見せる演出が、この作品の特徴でした。

「放課後先生編」男性が緑のたぬきを食べる時間

一方の「放課後先生編」は、雪が降る真冬の学校が舞台です。

放課後の時間を過ごす男性が緑のたぬきを食べるという内容で、女性編とは違った日常の疲れと食事による安らぎを描いています。

制作情報は次のとおりです。

- キャラクターボイス:畠中祐
- 監督・アニメーションプロデューサー:中山竜
- 絵コンテ:さだもも
- キャラクターデザイン・作画監督:ちゃい
- 美術監督:伊藤拓海
- アニメーション制作:Andraft

こちらはAndraftの公式制作実績にも掲載されています。

2作品の比較

比較項目 おうちドラマ編 放課後先生編
商品 赤いきつね 緑のたぬき
主人公 女性 男性
舞台 冬の夜の自宅 冬の学校
シチュエーション ドラマ鑑賞 放課後の時間
声優 市ノ瀬加那 畠中祐
制作会社 雀 Andraft
演出の特徴 感情表現と食事の描写 学校での一人の時間

この2作品は、同じ広告シリーズでありながら、登場人物の状況や映像表現が異なっています。

ここが後の議論を理解するうえで重要なポイントです。

【炎上理由を検証】女性の食べ方や頬の赤みが批判されたのはなぜ?

今回の騒動で中心となったのは、商品の味や品質ではありません。

女性キャラクターの見せ方に対する視聴者の受け止め方でした。

1. 頬を赤らめる表情が性的に見えるという指摘

特に批判が集まったのは、女性が赤いきつねを食べるときの表情です。

具体的には、次のような演出が議論の対象になりました。

- 食事中に頬を赤く染める描写
- 涙ぐんだ目や表情のアップ
- 髪を耳にかける仕草
- 麺をすする際の口元のアップ
- 女性の吐息を感じさせるような音声表現

批判した視聴者の中には、これらの描写を食事のおいしさの表現というより、女性の身体的な魅力を強調する演出として受け取った人がいました。

集英社オンラインが2025年2月19日に掲載した専門家分析でも、こうした表現をめぐる賛否が紹介されています。

2. 「緑のたぬき」の男性編との演出の違い

今回の炎上を考えるうえで見逃せないのが、男性が登場する「放課後先生編」との比較です。

女性編は、表情や食べる仕草を丁寧に映し、感情的な演出を重ねています。

それに対して男性編は、学校という場所で食事をする日常的なシチュエーションが中心です。

そのため、一部の視聴者からは「女性だけが特別な視線で描かれているのではないか」という疑問が出ました。

ただし、両作品は同じ場面を男女で演じ分けたものではありません。

舞台も物語も異なるため、単純に男性編と女性編の表情だけを比較して、演出の意図を断定することはできません。

3. 批判に対して「普通においしそう」という反論も

一方、批判とは異なる意見も数多く見られました。

主な反応は次のように整理できます。

評価 主な意見
肯定的 食事をおいしそうに描いている
肯定的 冬の夜に温かい麺を食べる雰囲気がよい
否定的 女性の表情や口元の描写が過剰
否定的 商品より女性の演出が目立っている
中立的 作品の意図は理解できるが好みが分かれる

ユーチュラが2025年2月18日に紹介した反応にも、「普通に美味しそう」「いいCM」といった肯定的な声がある一方、女性の食べ方に違和感を持つ意見が紹介されています。

つまり、CM全体が一方的に否定されたわけではありません。

食事のおいしさを伝える表現と、女性をどう見せるかという表現上の問題が、同じ映像の中で衝突したことが今回の騒動の核心です。

4. 炎上は本当に大多数の批判だったのか?

もう一つ考えておきたいのが、SNSでの炎上と世論全体は必ずしも同じではないという点です。

集英社オンラインの記事では、ネット炎上に詳しい専門家の小木曽健氏が、少数の批判がメディア報道などを通じて大きな騒動に発展する「非実在型ネット炎上」の可能性を指摘しています。

これは今回の騒動が実際には存在しなかったという確定的な結論ではありません。

批判の声が存在したことと、その批判が社会全体の多数意見だったことは区別する必要があります。

SNSの投稿数や拡散量だけでは、一般消費者全体の評価までは測れないからです。

【生成AI疑惑の真相】CHOCOLATEが2025年2月21日に公式声明を発表

今回の騒動では、女性の描写に関する議論とは別に、アニメーションそのものの制作方法にも疑問が向けられました。

それが「生成AIを使って制作したのではないか」という疑惑です。

なぜ生成AI使用疑惑が出たのか

一部のSNSユーザーから、映像の作画や構図、座椅子などの表現に違和感があるとの指摘が出ました。

こうした作画上の違和感をきっかけに、生成AIを使用しているのではないかという推測が広がったのです。

しかし、映像の見た目に違和感があることだけで、生成AIの使用を証明することはできません。

CHOCOLATEの公式声明で疑惑を否定

制作会社が公式に否定

2025年2月21日、広告の企画を担当した株式会社CHOCOLATEは、公式SNSを通じて声明を発表しました。

ITmedia NEWSなどの報道によると、同社は次のように説明しています。

「本作は、すべての制作過程において一切の生成AIを使用しておらず」

さらに、すべてプロのアニメーター・クリエイターによる手作業で制作したこと、東洋水産と検討した企画案に基づき、制作チームとともに表現を検討・制作したことを明らかにしました。

また、関係者への誹謗中傷や虚偽情報の拡散を控えるよう呼びかけています。

CHOCOLATEと実際のアニメーション制作会社はどう違う?

ここは混同されやすい部分です。

CHOCOLATEは今回の広告を企画した会社です。一方、各作品のアニメーション制作実績には別の制作プロダクションが記載されています。

- 「おうちドラマ編」:雀
- 「放課後先生編」:Andraft

それぞれの作品には監督、作画監督、撮影、美術などのスタッフが参加しています。

したがって、CHOCOLATEが企画したという情報だけをもって、同社がすべての作画工程を単独で担当したと理解するのは正確ではありません。

炎上したことと生成AIを使ったことは別問題

今回の騒動では、次の3つを分けて考える必要があります。

1. 女性キャラクターの演出に対する批判。
2. アニメーションの作画や構図に対する疑問。
3. 生成AIを使用したという推測。

このうち、3についてはCHOCOLATEが明確に否定しています。

作品の表現に対する批判は視聴者の自由ですが、根拠のない制作疑惑を事実として広めたり、個人を攻撃したりすることは別の問題です。

【赤いきつねCMの歴代年表】武田鉄矢からアニメ広告、上白石萌歌まで

赤いきつねのCMを語るうえで欠かせないのが、長年にわたってブランドの顔を務めてきた武田鉄矢です。

東洋水産の公式ヒストリーによると、赤いきつねの前身となる「カップきつねうどん」は1975年に登場し、1978年に現在の「赤いきつね」へとブランドが刷新されました。

武田鉄矢は発売当初からCMに出演しています。

歴代CMの主な転換点

時期 CM・ブランドの出来事 関係者・特徴
1975年 カップきつねうどん発売 赤いきつねの前身
1978年 赤いきつねにブランド刷新 武田鉄矢をCMに起用
1979年 戦車篇 有名なアドリブが誕生
1980年 緑のたぬき発売 赤いきつねの姉妹ブランド
2016年 緑のたぬきCMに濱田岳 緑のたぬき側の広告展開を強化
2018年 赤いきつね発売40周年 放映CMは150作品超
2019年 ギネス世界記録認定 同じ俳優による最長期間のテレビCM
2020年 天ぷら月篇 初のフルCG制作
2025年2月 ひとりのよると赤緑 アニメーションWeb広告
2025年9月 かぐや姫と月見そば篇 武田鉄矢・上白石萌歌
2026年3月 山登り篇 武田鉄矢・上白石萌歌
2026年10月 おいしいワケ篇 だしへのこだわりを訴求

武田鉄矢の代表的なCM「戦車篇」

1979年に話題になったのが「戦車篇」です。

このCMで知られるようになったのが、

「戦車が恐くて、赤いきつねが食えるか!」

という印象的なセリフです。

東洋水産の公式ヒストリーによると、このセリフは武田鉄矢本人のアドリブから生まれました。

また、2018年の発売40周年時点で、同社は放映されたCMが150作品を超えていると紹介しています。

2019年8月28日には、赤いきつねのテレビCMが「同じ俳優を起用したテレビCMを最も長い間放映し続けている商品」としてギネス世界記録に認定されたことを発表しました。記録の基準日は2019年4月11日です。

2020年には初のフルCGにも挑戦

2020年には、赤いきつねの発売42周年を記念するCM「天ぷら月篇」が登場しました。

武田鉄矢と濱田岳がフルCGで登場し、赤いきつね軍と緑のたぬき軍の対決を描く内容です。

さらに、花江夏樹と三森すずこが声優として参加し、MAN WITH A MISSIONがCMのために書き下ろした楽曲「evergreen」も使用されました。

長年続いてきた実写中心の広告に、CGアニメーションや声優、オリジナル楽曲を組み合わせた転換点です。

【2026年最新CM】「おいしいワケ」篇は何が変わった?

2026年10月1日放送開始

2026年10月31日現在、東洋水産の公式CMライブラリーに掲載されている最新の「赤いきつね緑のたぬき」CMは、「おいしいワケ」篇です。

放送開始日は2026年10月1日。全国で放送され、15秒版と30秒版が用意されています。

出演者は、武田鉄矢と上白石萌歌です。

「おいしいワケ」篇の内容

今回のCMで中心となるテーマは、赤いきつねと緑のたぬきの「だし」へのこだわりです。

武田鉄矢が上白石萌歌に、粉末スープの袋に何が入っているのかを尋ねるところから話が進みます。

粉末スープに込められた、かつお節へのこだわりを説明し、上白石が納得するという展開です。

東洋水産の公式説明によると、今回のCMでは次の要素が見どころになっています。

- 粉末スープに込められた、だしへのこだわり
- かつお節工場の躍動感ある映像
- 武田鉄矢と上白石萌歌の掛け合い
- 上白石萌歌が歌うサウンドロゴ

特に、かつお節工場の映像を取り入れた点が注目されます。

単に商品をおいしそうに見せるのではなく、なぜおいしいのかという理由を視聴者に伝える構成です。

2025年のアニメCMと2026年の最新CMを比較

比較項目 2025年アニメCM 2026年おいしいワケ篇
広告形式 ショートアニメ 実写中心のCM
主なテーマ 一人の時間と安らぎ だしのおいしさ
表現方法 表情・感情・日常風景 商品説明・工場映像
登場人物 男女のアニメキャラクター 武田鉄矢・上白石萌歌
広告の訴求 共感・感情移入 商品の品質・こだわり
商品の見せ方 食べる場面を中心に展開 おいしさの理由を説明

この比較から分かるのは、広告の訴求方法が異なるということです。

2025年の作品は、食べる人の気持ちや生活の場面を通じて商品の魅力を表現していました。

一方、2026年の「おいしいワケ」篇は、商品そのものの特徴に焦点を当てています。

2025年の騒動を受けてCMの方針が変更されたとする公式発表はありません。そのため、今回の変化を炎上への直接的な対応と解釈するのは早計です。

むしろ、歴代広告の流れを見ると、東洋水産は以前から人物ドラマ、CG、アニメーション、商品説明など、多様な表現を使い分けてきたことが分かります。

「おいしいワケ」の中心にある、かつおだしへのこだわり

2026年の公式ブランドサイトでは、赤いきつねと緑のたぬきのおいしさを支える要素として、だしへのこだわりが紹介されています。

特に注目したいのは、かつお節の香りを残すための製法です。

東洋水産の公式ヒストリーでは、かつお節を粉末にする際の熱処理工程をなくし、粉砕したかつお節の粒を適切な大きさに保つ製法を開発したと説明しています。

これにより、削りたてのような香りを残すことを目指しています。

「おいしいワケ」篇は、この長年の技術や商品開発のこだわりを広告の中心に据えた作品です。

【プロの結論】赤いきつねCMが長く支持される理由と炎上から見える広告戦略

赤いきつねのCMには、ほかの食品広告とは異なる特徴があります。

それは、長年変わらないブランドの顔を残しながら、時代に合わせて広告表現を変えていることです。

1. 武田鉄矢というブランド資産

武田鉄矢は、1978年から赤いきつねのCMに出演してきました。

これは単なるタレント起用ではありません。

視聴者にとって「赤いきつね」と聞けば武田鉄矢を思い浮かべるほど、長年にわたってブランドと人物の結びつきが形成されています。

一方で、上白石萌歌や濱田岳など、新しい出演者を起用することで、若い世代にも広告を届けています。

伝統を残しながら新しい視聴者との接点を作る手法です。

2. アニメCMはブランドの新しい可能性を示した

2025年の「ひとりのよると赤緑」は、テレビCMで長年続いてきた人物中心の広告とは違い、アニメーションによって商品を訴求しました。

アニメーションには、実写では表現しにくい細かな感情や、日常の空気感を伝えやすい利点があります。

ただし、表情や構図を強調すれば、制作者が想定した意味とは異なる解釈をされる可能性もあります。

今回の騒動は、広告において「作り手が伝えたいこと」と「受け手が感じること」が必ずしも一致しないことを示しました。

3. 炎上を評価するときに必要な3つの視点

赤いきつねCMのような騒動を理解するには、次の3点を分けて考えると整理しやすくなります。

- 表現の評価: 映像や演出を不快に感じるかどうかは、視聴者によって異なる。
- 事実関係: 生成AI疑惑については、制作会社が公式声明で否定している。
- 社会的評価: SNSで話題になったことと、消費者全体が同じ意見を持つことは別である。

特に、制作方法に関する疑惑と、広告表現に対する批判を混同しないことが大切です。

4. 赤いきつねと緑のたぬきは今後も比較広告が注目される

赤いきつねと緑のたぬきは、姉妹ブランドでありながら、それぞれ異なる魅力を持っています。

商品 特徴 CMで訴求しやすい魅力
赤いきつね うどん・大きな油揚げ 温かさ、だし、安心感
緑のたぬき 天ぷらそば 香ばしさ、天ぷら、食べ応え

東洋水産は赤緑合戦などの企画も展開してきました。

2018年と2019年の投票企画では、赤いきつねがそれぞれ54対46、55対45で勝利したと、2020年の公式発表で振り返っています。

こうした対決形式は、商品を食べ比べる楽しさだけでなく、ブランドへの愛着を生み出す広告手法でもあります。

【よくある質問】赤いきつねのCMに関するFAQ

Q1:赤いきつねのアニメCMが炎上したのはいつですか?

2025年2月6日に「おうちドラマ編」が公開され、翌7日に「放課後先生編」が公開されました。その後、2月16日ごろから女性の表情や食事の演出をめぐる批判が広がりました。

Q2:赤いきつねのアニメCMは生成AIで作られたのですか?

いいえ。企画を担当したCHOCOLATEは2025年2月21日、全制作過程で生成AIを使用しておらず、プロのアニメーターやクリエイターによる手作業で制作したと発表しています。

Q3:赤いきつねの2026年最新CMは何ですか?

2026年10月31日現在、公式CMライブラリーに掲載されている最新作は「赤いきつね緑のたぬき『おいしいワケ』篇」です。2026年10月1日から全国で放送され、武田鉄矢と上白石萌歌が出演しています。

Q4:赤いきつねのCMに長年出演している俳優は誰ですか?

武田鉄矢です。1978年の発売当初からCMに出演しており、2019年には同じ俳優を起用したテレビCMを最も長い間放映し続けている商品としてギネス世界記録に認定されました。

Q5:「おうちドラマ編」と「放課後先生編」の声優は誰ですか?

「おうちドラマ編」は市ノ瀬加那、「放課後先生編」は畠中祐です。

Q6:2026年の赤いきつねCMにもアニメーションは使われていますか?

公式CMライブラリーに掲載されている最新の「おいしいワケ」篇は、武田鉄矢と上白石萌歌が出演する実写中心の広告です。2025年のショートアニメ広告とは異なる構成になっています。

まとめ:赤いきつねCMの炎上と2026年の現在を振り返る

赤いきつねのCM騒動は、2025年2月のアニメ広告「ひとりのよると赤緑」をきっかけに広がりました。

女性の頬の赤みや食事中の表情、口元のアップなどが批判の対象となる一方、「普通においしそう」「問題ない」という擁護意見もあり、視聴者の受け止め方が分かれました。

また、生成AI使用疑惑については、企画を担当したCHOCOLATEが2025年2月21日に公式声明を発表し、使用を否定しています。

そして2026年10月には、武田鉄矢と上白石萌歌が出演する「おいしいワケ」篇が登場しました。

今回の最新作では、アニメの演出や人物の感情表現よりも、かつおだしへのこだわりや商品のおいしさを正面から伝えています。

赤いきつねのCMの歴史を振り返ると、戦車篇からCG広告、アニメーション、そして2026年のだし訴求まで、表現方法は大きく変わってきました。

それでも変わらないのは、温かい一杯を食べる時間の魅力です。

2025年の炎上だけで赤いきつねのCM全体を評価するのではなく、長年の広告の歴史と2026年の最新展開を合わせて見ることが、ブランドの本当の姿を理解するポイントです。